Garadanikki

日々のことつれづれ Marcoのがらくた日記

法事の会食 ~ 草津温泉 ホテル櫻井

去年だったかなあ、MOURI の実家の法事のホテルの料理メニューをアップしたところ、 料理上手の友達から「今夜のメニューの参考にさせてもらった」とお便りをいただいたもんで、今回もご紹介。

まずは、前菜の盆。

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アワビの葛打ち吸酢仕立て 敷若布素麺

群馬特産虹マス「ギンヒカリ」の
ポン酢ジュレ掛け

 

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鮎棒寿司 五三竹味噌漬け 山くらげの吟醸和えプチトマト射込み

 

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野沢菜昆布イクラのせ、三つ葉

前菜は、以上 五品也。
左上、アワビのなんちゃらっていうのは、要するに色んなものが入った酢の物なんだけど、下から若布素麺 ( わかめそうめん ) に、オクラ、ズッキーニ、ヤングコーン、ラディッシュ。それから、ちっこく切ったアワビが入ってるんだけど、酢の加減が絶妙。酢がとんがってないのは葛打ちしているからなんだろうか。とにかくサッパリして美味しい。

右上、虹マスのポン酢ジュレのトッピングも凄い。
献立表には、錦野菜 アボカド チャービル と書いてある。錦野菜っていうのは、下に敷いてある千切り野菜のことなんだけど、キュウリに大根、人参なんかを細~く千切りにしたものを言うらしい。「野菜の千切り」というよりゴージャスだわよね。(笑)
チャービルは、くせのないハーブだから、こういう繊細な小鉢にはピッタリかもしれないね。
これもまた、ポン酢ジュレが丁度よい加減の味付けでウマい。

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左下、棒寿司には献立表に「夏柑橘 敷紅葉」とあるけれど、
それ見当たらない。その代わりに五三竹 ( ごさんちく-別名ホテイチク ) の前にある物が判らない。
一見、イカ飯かと思いきや、もしかしたら五三竹の根本の太い部分に酢飯を詰めたものかも知れない。

右下、山くらげの吟醸和えは、前回も登場したもので、今回はプチトマトに詰めてある。
山くらげのコリコリに塩麹の具合がこれまた酒飲みには堪らない。
プチトマト、モロコシ、枝豆との相性も抜群で、す ご い というほかない。

真ん中の野沢菜昆布イクラのせは、めずらしく普通の味でした。
他のものが絶妙な味付けで完成させているのに対して、この一品だけは、 野沢菜とイクラという素材を合わせているだけだから差が出てしまったのかも知れない。

【先付】

榛名の青梅蜜煮ゼリー掛け

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甘くて美味しい一品。
会食料理ゆえ、そこまで望めないけれど、
冷やしてあったらもっと美味しいだろうになあ。

 

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これ、種なんですが、種まで緑とは。。。

【吸物】

早松茸と牡丹鱧の清汁仕立て

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鱧 ( ハモ ) と松茸とジュンサイと焼きナスを一緒にするなんて凄すぎる。
主役級がひとつ鍋に入ったものだから、どれを主軸に味を入れるか悩んだのかなあ。
吸物とのことだけど、互いの個性を潰し合うというか、ちょっと勿体ない感じ。
鱧に梅肉でアクセントをつけたのは苦戦の跡?

【造里】

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名物、氷の鎌倉盛です。
中には、天然平目、シマアジ、中トロ、湯葉豆腐、海ブドウが入ってます。
左にある板生ウニ、最高においし~い。
群馬は海がないので、期待は出来ないと思いきや、なかなかのお造り。
新潟からの魚かな?

【焚合わせ】

冷し鉢 南瓜釜芋蛸南瓜盛り

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これまたテンコ盛りですが、それぞれに凄い仕事がされている。
青唐を焼い煮びたしにしたもの、冬瓜、海老の含め煮、茄子の田舎煮、
里芋と蓮根の飛龍頭オランダ煮、蛸の煮こごり掛けが南瓜に乗ってます。
飛龍頭 ( ひろうず ) というのはがんもどきのことらしい。
これら全ての食材を、別々の煮方で調理して、一同に会するとは。。。。
濃いのもあり、重いのもあり、軽やかなのもあり、辛いのもあり。
南瓜はかなり甘いんだけど、南瓜の下に茹でた嬬恋キャベツが無造作に敷いてあって、キャベツ用のタレも添えられてるので食べてみた。

なんということでしょう。
こってりした煮物を食べた後のキャベツが、これまた美味しくて。
なんてニクイ演出なんでしょうかと思ったわけ。

【強肴】

群馬和牛のしゃぶしゃぶ

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豚肉が美味しい群馬だけど、和牛もあるんだね。
これを、水菜と湯葉ミョウガが入った鍋で

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しゃぶしゃぶ

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しっかりと固めの湯葉の食感と、和牛の柔らかな食感との対比が楽しい一品。
和牛は胡麻ダレ。湯葉や水菜はポン酢で食すもまた良し。

【焼物】

アユの塩焼き笹包み石釜蒸し

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鮎さん、笹で巻かれてます。
笹をはぐ時、鮎さんがクルクル転がって、
町娘が悪いお代官に手ごめにされた図の「あれ~」みたいな感じ。(笑)
勿論たて酢が添えてあるんだけど、若い鮎だからそんなに臭くない。

圧巻はこちらの付合せ

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左から、棒ミョウガ、菊名白和え、沢蟹、丸十蜜煮ということですが、
この白和え、非常にウマい。
ビジュアルはダンゴみたいで残念なのに(笑)

【留膳】

ご飯は、茗荷ご飯でサッパリと。
味噌汁は、ワカメ、麩、豆腐、三つ葉を赤みそと白味噌の合せ仕立てにしてあって。
鮭の粕味噌焼きが凄く美味しい。
でも。。。あれ? 

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ご飯とお味噌汁の配置、おかしくないですか?

【水菓子】

あんみつとヨーグルトムースのブルーベリーソース掛け

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紅白の白玉と寒天、小豆も入ってて、手前のきな粉は葛餅みたい。

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ここまでいくと、もうフーフーいいながら食べてます。
サッパリとしたフルーツもまた美味。

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草津といえば、花豆でしょう。
ということでデザートにもこうやって甘く煮た花豆が登場。
ブランマンジェは、ホテルきっての傑作だと思うの。これ酒粕で作られてるんだから。


以上9品。
メニューとしては、30種類以上のお料理で、食材で言ったら80品目以上を食したことになる。
これをご馳走といわずになんという。

ホテル櫻井 総料理長 矢野宗幸さんの献立でした。