ビブリア~の新刊を読了。
『ビブリア』シリーズは、古書好きのワタシにはたまらない作品です。
今回は、一冊まるごと太宰治の作品にまつわる話。太宰治といえば、人生に4回も自殺未遂をおかし、その経験を本にもしているし、その作風から好きな人・嫌いな人に分かれる作家かも知れないね。
ビブリア古書堂の舞台はもちろん鎌倉。
太宰治は鎌倉の小動崎 ( こゆるぎがさき ) で2回目の自殺未遂事件を起こしている。
※ 太宰治は3回の自殺未遂をおこし、4回目に命を絶っている。
第6話では、その小動崎を見下ろす高台に建つ研究者の家が出てきます。
そして、ドラマで栞子さんが転げ落された あの階段も再登場。
備忘録のBlogとはいえ、これから読もうとする方が運悪く読んでしまうこともあるでしょうから、
あらすじや結末は割愛します。
本当は、複雑な人間関係なので書きにくかったの。。。
ビブリア古書堂の事件手帖は、本とドラマとでは、かなり設定が違います。
どうでもいいところでいえば、
原作で、栞子さんの妹が、ドラマでは弟に変更されていたり、、
ドラマで主役級のせどり屋 志田肇 ( 高橋克実 ) も、原作ではホームレスのままだったり、
ドラマでいい味出してた「CAFE廿庵」の藤波 ( 鈴木浩介 ) さんたちも出てこないし。。。
まあ、その辺は編成的、大人の事情も十分あるわけで。
重要な部分で言うと、以下のようなことです。
五浦大輔 ( AKIRA ) の本当のおじいちゃんは、田中嘉雄という人物だったんだけど、
原作ではその孫が、栞子さんを階段から突き落とした犯人 ( 田中圭 ) なんです。
要するに五浦大輔と笠井菊哉 ( 田中俊雄 ) は、祖父を同じくする血縁関係にあったということ。
図で説明するとね、分かりやすいようにドラマの俳優名も入れときます。
ドラマの方では「それはあまりにも因縁深すぎるんじゃね?」ということだったのか、犯人は笠井菊哉という名にし、田中嘉雄とは関係のない人物にしています。
と、どう? ここまでOK? 「わからない」って?
でしょうね。でも第6巻はもっと複雑になります。
栞子さんを怪我させた犯人-田中俊雄が再び登場して、またもや太宰治「晩年」を狙います。事件の謎を解くためには、栞子の祖父や、祖父が働いていた久我山書房の人達や、田中嘉雄がまだ若かった頃の人間関係を紐解いていかなければならない。
紐解くのは栞子さんだけど、それを読者は読んで理解しなきゃならない。
ううん。2回読み直してしまったシーンもあります。 (頭わり~からワタシ)
で。結末は、栞子さんや大輔の親の代がもっと複雑にからまりあってたっていう話。
いや~複雑なんだけど、面白い。
これぞ小説です。
複雑でも、本は読み返したり出来るからね。
三上延 ( 作者 ) さんは、あとがきでこう書いています。
「次か、その次の巻で『ビブリア』のシリーズは終わりです。
もう少しお付き合いいただけると嬉しいです。七巻でまたお会いしましょう」
もっとお会いしたいと思っているのに。。。。