garadanikki

日々のことつれづれ 駄目駄目さんのガラクタ日記

映画 『それから』

 

小説「それから」に続き、森田芳光監督映画『それから』を見ました。

f:id:garadanikki:20150624092209j:plain
主人公の代助を演じるのは、今は亡き松田優作さん。亡くなられて2426年も経つんだわね。
この映画で主人公の長井代助を演じたのは彼が、35歳、役者としても輝いていた時期だった。

 

f:id:garadanikki:20150624092213j:plain 

最初、配役を知った時、代助-松田は予想外だったけど、今見直してみるとなかなかの好演。
兄嫁役の草笛光子さんは、年齢的に、ちょっと無理が…と思ったけど、全編通してみてみると成立してる。主人公の代助とウマが合うという兄嫁の役なんだけど、松田優作さんとの相性が良いから、2人のシーンとてもいい。

f:id:garadanikki:20150624092217j:plain


残念ながら、父親役の笠智衆さんは、キャスティングミスかなあ。

f:id:garadanikki:20150624094002j:plain

笠智衆さん大好きな俳優さんだけど、幕末を生き抜いてきた暴れん坊、気骨あふれる父親像は醸し出せない。だって笠智衆さん住職っていう感じだもの。


 オイオイ頼むよ、と思ったのは書生役の羽賀健二さん。

明治の話し方が全然できてない。

f:id:garadanikki:20150624094003j:plain

「そんなものですかな」というセリフが言えないんだもの。ダメダメ。

 

f:id:garadanikki:20150624092212j:plain
平岡役の小林薫さんは、この映画で最優秀助演男優賞を受賞されたそうだけど、明治、大正、昭和初期の男をやらせたら、この人の右に出る人いない。向田シリーズで、久世光彦さんが、抜擢する気持がよく分かる。



映画は、現在の日常のテンポより、ゆっくりした間合いで作られています。

ゆっくりなテンポなのに、収まりが良いのが松田優作さん。

間があくと色々したくなるものでしょうが、松田さんの場合、余計なことは何ひとつもせず、実に堂々と存在しています。良家の子弟である主人公の品格が良く伝わってきました。


三千代演ずる藤谷美和子さんは、美しいからこれでいい。
彼女のポートレートだけで、映画の雰囲気が出るのだから、存在価値があるということではないですか?
ぷっつんと言われ、芸能界から姿が見えなくなっちゃったけれど、稀少価値だと思います。

 

f:id:garadanikki:20150624092215j:plain

そのほか、1シーン、2シーンだったけど、芸者役として泉じゅんさんや、川上麻衣子さんの姿も印象的。

イッセー尾形さんも怪優ぶりを面白かった。

f:id:garadanikki:20150624092216j:plain

 

原作の年齢とは違うけど、姪っ子役の森尾由美もカワイイ。

f:id:garadanikki:20150624092218j:plain

 

f:id:garadanikki:20150624092219j:plain

長井家本宅のロケ地が、鎌倉の旧華頂宮邸だったのも、ワクワクしました。

f:id:garadanikki:20150624092210j:plain f:id:garadanikki:20150624092211j:plain

旧華頂宮邸は、3度訪れて3度とも閉館で、まだ一度も、見学できてないんだけど、
年に2回、建物内も公開しているので、秋の公開日には是非とも見学したい所です。 
 


【キャスティング】
松田優作(長井代助)、藤谷美和子(平岡三千代)、小林薫(平岡常次郎)
笠智衆(長井得)、中村嘉葎雄(長井誠吾)、草笛光子(長井梅子)
風間杜夫(菅沼)*作中回想シーンと、仏壇の遺影でのみ登場。

森尾由美(長井縫)、美保純(佐川の令嬢)、加藤和夫(佐川)、イッセー尾形(寺尾)
川上麻衣子(小染)、羽賀健二(門野)、一の宮あつ子(長井家の老女中)
泉じゅん(常次郎の女)、小林トシ江(髪結いの女)