幸田文さんの本『<流れる>おぼえがき』と、数葉の写真を持っておでかけ。
行き先は柳橋。
でも、まず降りたったのは田原町駅。
先日買って美味しかった中塚商店の塩豆と、ペリカンの食パンと、楽宴のランチがお目当て。
ここだわ、ペリカン。
あれれ外に人が・・・並んでるのかな?
しばらくその人たちの後ろに並んでましたが、横から扉を開けて入っていく人がいるので、
先客らしきその人たちに目配せをしたら、見ているだけだって。(笑)
それじゃ入りますね。
右手のラックには、袋詰めにされた食パンが無造作に並んでます。
奥にはバターロールが見える。
小さいサイズ ( 一斤 ) をお願いしたら、もう無いんだそうです。
「今あるのは一斤半だけなんです」
そ、そ、そうなんだ。じゃ、一斤半ください。
お金を払っていると、さっき外にいた女の人たちが入ってきて、スマホを店員さんに聞かせている。
「ほにゃらららら」
ああ、中国語の通訳アプリね。へぇ、中国の人も人気を聞いて買いに来るのか。
店員さんと中国の人、しばらくスマホを行ったり来たりさせながら やりとり していましたが、
一斤半は通じないか。
最後には店員さんが、写真入りの商品と金額が書いてあるポスターの前に来て、
「これ、ソールドアウトね。これも✕、これも✕、これだけ〇」と
手でバッテンとかマルとか作って教えてました。
なるほど最後はゼスチャーか。
お店をあとにして、横町に入ると、何か気になる立て看板。
「まごのごま パンにぬって たべてみて!」と書いてあります。
へぇ。ごま油屋さん。
お店に入ると、上品な初老のご主人らしき方が出てきてくだすって。
「パンにぬるというのが面白いので」と聞いてみると、
去年、高田純次さんが《じゅん散歩》という番組で、ペリカンの食パンを買ったついでに入店され、
ここのごまペーストを塗って、「うまいうまい」と食べて帰られたんだそうな。
( 目に浮かびます )
〒:台東区寿4-7-4
TEL:03-3841-4686
・食パン 一斤 380円
営業時間:売切れ御免
パンに合う白と黒のごまペースト 磯村政次郎商店
〒:台東区寿4-7-2
TEL:03-3843-5681
・まさじろうさんのマルオウ純正胡麻油 1,080円
・まさじろうさんのまごのごま 1,155円
ペースト瓶をみると、ごまの他に蜂蜜や甘味料が既に入っているものでした。
とすると、パンに塗ったりするのにしか使えないから、それじゃ普通のごま油をいただいていこう。
店頭には、高温で焙煎され圧搾した色の濃いものから、生のままの太白まで5種類くらい並んでます。
ご主人が、真ん中のごま油の香りをきかせてくださいました。
ナッツみたいな甘くて香ばしくて、でもくどくない、いい香りの低温焙煎ごま油にしました。
このお店、さぞや古くから、、、と思っていたら、昭和10年とは予想よりは新しいお店なんですね。
あらら、先を急ごう、ランチが終わっちゃう。
歌舞伎がなんとか、と書いてあるお稲荷さん、気になるけどスルー
着いた。
二度目の楽宴です。
横チンさんのBlogで拝見して、一度来てみたんですが、安さと美味しさにノックアウト。
先日も美味しそうな油淋鶏、鶏そば、マーボ豆腐をご紹介されていましたね。
さて何を食べよう。
ランチは、麺類だけでも12種類。
定食は、8つに週替わりが2つ。
全部、食べてみようと決めたんだから(笑)
迷って迷って迷って、、、お店のお姉さんに
「単品ってないのよね、全部、ご飯付よね、二つは無理よね」と聞いてみた。
お姉さんに、笑って無理無理と言われてしまった。
そいじゃあ、今日は油淋鶏にします。
先日、油淋鶏を作ったんだけど、ここのは果たして油淋なのかな?
じゃーん
このボリューム、何?
比較対象が必要か、ご飯がこの大きさ
どてーん。
食べる前からノックアウトされたような感覚に陥ります。
いったらっきまー
おお、ここのは、油淋ではありませんが、よく考えられてますねぇ。
ランチで、さっと出せ、すっと食べられるように、鶏肉は骨なしで、1.5㎝厚のそぎぎりにしてある。
それをバッター液 ( あらかじめ粉と卵を混ぜ合わせたもの ) にくぐらせ、高温でジャっと揚げている。
すごーく高温で、油の中でも踊ったのでしょう、衣があっちにとんがり、こっちにとんがりしています。
目つぶって口の放りこんだら、怪我しそう。なんて。
衣をつけた分だけ、味は酸味を多くしてサッパリさせています。
生姜と長ねぎはなし。
豆板醤と、、、チリソース、、? いや、もしかしてタマリンドも入ってる?
そんな、どちらかというとフルーティーな酸味が押し寄せてきて、
ややもすれば、衣の油のモッタリしがちな感じを封じてます。
すごい考えられてるなぁ、この店。
前回、おじゃまをした時も、黒チャーハンが濃い味な分だけ、スープの優しい味との対照に感動したけれど、味のバランスを取るのが非常に上手なコックさんなんですね。
いや。これはこれで、おいしゅうございました。
食べ進む内に、油淋鶏ソースが奥のキャベツのサウザンアイランド系のドレッシングと
溶け合わさって、それもご飯がすすむ味になったりして、面白いわぁ。
楽宴さん、おそるべし。
隣の人は、私が迷った鶏そばを食べてるし、何人かは、エビと卵のチリソースを食べてます。
うーん、あれも美味しそうだ。
二つ食べたんだから、あと二十回通えば、制覇という計算になる。
楽宴さん、ごちそうさま、おいしかった。
また伺います。