Garadanikki

日々のことつれづれ Marcoのがらくた日記

古地図の旅 剣客商売~討たれ庄三郎より

f:id:garadanikki:20160514143316j:plain

日暮里の道灌山の東の裾に、宗福寺という寺がある。

道灌山の崖下には石神井用水がながれてい、この川は南から東へまわり、根岸川となって、その末は浅草の山谷堀から大川へそそいでいる。

宗福寺の西側に、この川がながれていて、その川辺りを北へ向かって少し行くと、木立に囲まれた原がある。

むかし、此処に、

「新堀長者」

などとよばれた物持ちの屋敷があったそうだが、火事を起こして焼け野原と化した。

それはもう、四十年も前のことらしい。

原の中に、土蔵の残骸が一つ在った。

〔新堀長者〕の土蔵だったのであろう。

このあたりは下日暮里ともいい、新堀村ともいうので、この呼名がついたのだ。

池波正太郎著『剣客商売9待ち伏せ~討たれ庄三郎』p.173より

いつもは 安政の「根岸谷中日暮里豊島邊圖」 なんかで楽しむんだけど、今日はグーグルアース。

これ、便利ですなぁ。

該当する場所、例えば今回は西日暮里あたりを中心に据えておいて、

Tokyo Terrainの tokyo 1858をクリックすると、、、

f:id:garadanikki:20160515094844j:plain

あらまあ不思議。

安政4年の地図に代わります。

f:id:garadanikki:20160515094845j:plain

 

拡大して比べてみる。

f:id:garadanikki:20160515094847j:plain

あったあった、道灌山と、宗福寺。

それを現在の航空写真にすると、、、

f:id:garadanikki:20160515094846j:plain

ふーん。道灌山は、この辺りなのか。

ちなみに宗福寺は、関東大震災を機に、世田谷区北烏山5-10-1に移転したそうで、

お隣の正覚寺しかありません。

古地図と現在の地図で場所がちょっとズレているのはご愛嬌。

お寺の敷地が小さくなったのか、少し移動したのか、、、、

実際に正覚寺さんに伺ってお聞きしてみないとわからない。

 

でも。

日暮里崖線の、現在山手線の線路がある場所は、石神井用水だったんですかね。

ほう。

日本酒片手に、剣客商売を読みながら、こんな地図を見ているのが、私の夜の過ごし方。