『GARA』のPHOTOBAKOの再編集の為、久しぶりにニキ美術館のサイトを訪ねたところ、
2010年08月末に美術館が閉館されていたことを知りました。
館長がお亡くなりになられたことが閉館の理由だそうです。
サイトには「移転も検討しており、準備を進めている」と書いてありました。
ニキ美術館は、フランスの女流彫刻家「ニキ・ド・サンファル」と深く交流のあった館長の増田静江さんが開設した私設美術館。館内は増田さんが収集したニキ作品で溢れていました。
“ニキの作品のみが展示されている”という点でも唯一無二の美術館でした。
ありし頃のニキ美術館
場所は那須の北温泉に向って登っていく途中。緑に囲まれた広大な敷地にその建物はあります。
館に入るには長戸門をくぐって、四季折々の草花が生え育つ古径を辿って行きます。
「こんな贅沢な空間を通って美術鑑賞できるなんて凄い」
と、ワクワクしたものでした。
訪れたのは2004年5月ですから、8年も前のこと。(※ 2012年の記事です)
当日は雨が降っていて、館内はとても混んでいました。
それでもワサワサしていなくて落ち着いた雰囲気だったのは、
美術館には珍しい大きな窓のある開放的な空間だったからでしょう。
窓から見える雨模様の自然風景とダイナミックな作品群との対比も面白く、深く印象に残っています。
近年いらした方のサイトに「作品は撮影はできなかったので…」とありましたが、
8年前は館内の撮影がOKだったので、ワタシの手元には何枚かの写真が残っています。
もう二度とあそこで作品にふれあえないと思うと残念ですが、素敵な空間で素敵な作品を見せてくださった館長増田さんに感謝し、
遅ればせながらお二人のご冥福をお祈りしたいと思います。
那須の写真(上掲の写真含む)は GARA PHOTOBAKO vol.03にアップしてあります。
追記※ ニキ美術館の跡地及び建物はリニューアルされ、2013 年4月に 藤城清治美術館 となりました。