本日のお宿は、松本丸の内ホテルです。
昨夜、霧の中到着した時にはそのレトロ感に驚きました。
でもこの建物、正確にはホテルに隣接している「レストラン棟」だったんです。
ホテルのフロントは、レストランの脇にあります。
スロープになっている ( ような気がする ) エントランスを進み、
右に折れると、
ゴージャスな雰囲気のフロント。
上の写真の ( 中央右寄 ) 奥の方にちらっと見えるグレーの扉が、レストラン棟への入口。
建物が違うんです。
↓ ↓ ↓ 表通りに面したレトロな建物がレストラン棟、奥の白いビルがホテル棟。
だけどレストラン、すっごくお高い。しかも予約だったりする。
朝食は、レストラン棟にある「アルモニービアン」がバイキング形式で提供しているんだそうな。
1,500円で 9時までだったかな?
時間があわないので私たちは外に食べに行くことにしましたが、かなりゴージャスみたい。
元々レストラン棟は、登録有形文化財の旧第一勧業銀行をリノベーションしたもので、
現在は結婚式場として使われています。
新郎新婦は、上のチャペルから大階段を降りて来るという演出なんでしょうな。
招待客から見ると、こんな感じか?
ろーまんてぃっく なことじゃのう
朝食を食べるには 私にとっては 落ち着かないほど、ろーまんてぃっくな造りです。
お部屋は、茶色を基調としたスタイリッシュモダンな装飾。
私の部屋は、角部屋で南と東に窓があります。
東の窓からは、レストラン棟の屋上が見えます。
古い石造りの建物は、屋上もしっかりした造りで絵になります。
ベットの壁は、コルクのような模様で銅板がアクセントになっている。
それでね、このベッド、ふかふかなんです。
ふかふかベッドのホテルは他にもあるけれど、今までで一番ふかふかベッドでした。
沈む沈む、でも腰が痛くならないから不思議。
ホテルのHPによれば「こだわりの日本ベッド社製のベッド」なんだそうです。
リネンも気持ちいい。
こういうベッドで寝ると「王女と乞食女」のおとぎ話を思い出します。
ある国で、王女様と乞食の女の子がそっくりで、何かの事情で入れ替わってしまう。
乞食の女の子が豪華な生活が気に入ってしまい「私が王女だ」と言い張る
( んじゃなかったかな? ) 。
で。
どっちが本当の王女様かっていう話になって。
乳母が、2人のベッドのシーツの下に豆をひとつ入れるのね。
翌朝、2人にこう聞くんです「よくお休みになれましたか?」と。
乞食の女の子は「ええ、たいそうぐっすり眠れました」
本物の王女は「何か固いものが背中にあたって、よく眠れませんでした。」
これで、どちらが本物の王女であるか、わかってしまったという話。
私なんかは、蒲団の下に何があってもぐっすり寝られる口だろうケド (;^ω^)
この話、なんという物語だったか調べてみたんだけれど見つかりませんでした。
代わりにこんなのありました。
「エンドウ豆の上に寝たお姫様」アンデルセン
あるところに本当のお姫様をお妃に迎え入れたいと考えていた王子様がいた。王子様は世界中をまわって本当のお姫様を探したが、何かしらよくないところがあって本当かどうか疑わしいお姫様しか見つからず、王子様は失望した。
ある嵐の晩、ひとりのお姫様がお城にやってきた。お姫様は雨でびしょぬれであったが、自分は本当のお姫様だと言った。王妃は試しにベッドの上に一粒のエンドウ豆を置き、その上に敷布団を二十枚敷き、さらにやわらかい羽布団も二十枚重ねた。お姫様はその上で寝ることになった。
朝になり、城の者が寝心地はいかがでしたかとお姫様に聞くと、お姫様はなにか固いものがベッドの中に入っていたため体中に跡が付いてしまい眠れなかったと答えた。二十枚の敷布団を敷きその上に二十枚のやわらかい羽根布団を重ねてもエンドウ豆が体にこたえるというほど感じやすい人は本当のお姫様に違いないということで、王子様はこのお姫様をお妃に迎え入れた。
私が知ってたのは アンデルセン版から派生した物語なんだろうと思います。
さて。
この部屋で、いくつか気に入ったものがあります。
お風呂場がゴージャス
流行りの丸い桶のような洗面台に、リクライニング式の1650mmサイズのお風呂
アメニティーも上質
カモミールの香りが清々しくて ( そんなにきつくない ) 気持ちの良い使い心地でした。
そして、こっちがまたいい。
フェィス あーんど ハンドソープ あーんど シェービングと1本3役。
ボトルの模様のようにローヤルゼリーが配合されているソープで、
ポンプを押すと、凄くきめ細かーい泡がフワフワフワリンと出て来るのです。
POLAのこのソープ、家でも使おうかと本気で検討中。
もうひとつ感心したのが洗面所のグラス
普段プライベートで泊るビジネスホテルは大抵、プラスチックのコップですが、
丸の内ホテルともなると、ガラスのコップです。
持ち心地が良くて、口の部分が広がっている、このカーブが好き。
「洗面所で落として割れてお客さんが怪我」
そんなことにならないよう、ガラスのコップは避けたいのがホテル側の気持ちだろうけれど、
DURALEX ( デュラレックス ) の強化ガラスなら大丈夫。
ホテルの洗面所で、くもりひとつないガラスのコップが置いてあるなんて、、、
手入れが大変なことがわかるだけに、感動ものでした。
建物から、室内から、眺めもベッドもアメニティーグッズも、、、
何から何まで素晴らしい丸の内ホテルですが、
ただひとつ残念なのが部屋着でした。
ナイロン製の上下は、風呂上りの体には着心地が悪い。
「浴衣ははだけてしまうから嫌い」という人が多いのでしょうが、私は断然 浴衣派です。
パリっと糊のきいた木綿の肌触りは、まだ汗がひかない風呂上りに気持ちいいじゃないですか。
「浴びるに衣と書いて浴衣」日本人の風呂上りにこのくらい適したものはないと思います。
丸の内ホテルさま、浴衣にしてくれたらいいんだけれどなぁ。だめ?
感動もの まだまだある
フロント前にさりげなく用意された珈琲「ご自由に」が美味しかったです。
地元の作家さんの商品やセンスの良い土産物が売られていました。
これ、買ってしまいました。
フロントマンも素晴らしい。
一晩泊っただけなのに、顔を見ただけで「〇〇〇号室様ですね」とズバリご名答。
名前でなくて、号室で覚えるというのも凄いなあと驚きました。
松本丸の内ホテル、流石に老舗。素晴らしいホテルでした。
お世話になりました。