Garadanikki

日々のことつれづれ Marcoのがらくた日記

紅鹿舎 珈琲館

慶楽で焼きそばを堪能して日比谷通りの方に歩いていたら、

素晴らしい佇まいの喫茶店を見つけました。

「珈琲館 紅鹿舎」 1957と書いてあります。

昭和32年創業なんでしょうか。。。。すごい

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とても落ち着けそうなお店なので入ってみました。

店の中ほどの2人席に案内され、アイスフロートを注文。 

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あらぁ、バラです。そしてチョコの飾りが可愛いこと。

 

こんな芸術的で手間のかかることをしてくださるなんて、、、

崩してしまうのがもったいない。 

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といいながらカプッ!!!

美味しい。甘さ控えめの生クリームに、濃いめに煎れたアイスコーヒーが絶妙。

 

 お皿も、年代を感じさせる美しさ。

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テーブルは、入って左に打ち合わせが出来そうな大き目なスペースがあって、

演劇関係の作家さんかしら、それとも映画関係者?

台本らしき生原稿を広げて読んでいました。

 

私の隣のテーブルは、大学生のカップルです。

いくつかのブースに区切られているものの、私と彼らの席とは かなり密接しています。

聞くともなしに会話が聞こえてきます。

男子「僕は理数系の、、、」

女子「ええっ数学って役に立つんですかぁ。私全然必要性感じなーい」

男子「そうかな、だって消費税とか計算しなきゃいけないじゃん」

女子「今 消費税いくらだっけ」

男子「消費税いくらって・・・・。あのさ、買い物するとき上乗せ分がわからないと心配じゃない?」

女子「確かに~。でも2着買って5,000円で足りるかどうかは、大体わかるもん」

男子「・・・そうか」

 

一向に話が盛り上がりません。

女の子が勉強に全く興味のない子。

おバカというのとはまた違うんだけど、本能で生き抜くタイプみたい。

男子の方が一生懸命、自分の趣味や話題に引っ張りこもうとするんだけど、何をふっても「わかんなーい」「あんまり関心なーい」で終わってしまう。

 

男子、おそるおそる「少しは真剣に考えた方が、、、いいんじゃないかな」

Marco「おお、よく言った」

女子「私だってやりたいことはあるのよ、文学とか? ええとね映画とか見るの好きだし~」

男子「じゃ、本書いてみるとか。そうだマネージャーみたいなのはどう?」

女子「もの書くのって、凄く時間がかかりそうでしょ? 

   マネージャーとかそういうのって人の役に立つようにしなきゃいけないんでしょ?

   私人に気を使うの好きじゃない」

男子「僕は人の役に立つような仕事がしたいな。そういう仕事してると気持ちいいじゃん。

   世の中のためになっているっていうか」

Marco「おお、大きく出たな、青年よ」

女子「考えなくちゃいけないとは思ってるんだ、でもねぇ。

   やっぱりハートにびんびんくるような仕事したいな」

Marco「な、なんだ、そのハートにビンビンくる仕事って」

 

彼女は私の真横なので、どんな顔してる子かわかりません。

どんな子? えっどんな顔の子なの? 見てみたくてたまらない。

でも近すぎて見られない。

男子の方は、なかなかのハンサムで、妻夫木くんみたいな顔してます。

おおい、女子の顔が見てー

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ダメダメ、今日はこの本を全部読み終えたいと思っていたんだから。

しばらく読書をしていると、隣の2人は見つめあったり、どこに行こうかスマホを見たりしています。

 

そして最後に聞こえてきた会話から想像するに、

多分2人は日の浅いカップルで、彼女の方はスタバみたいなCaféでアルバイトしていて、店の客だった彼がデートに誘い出したように思われます。

彼にしてみれば猛アタックなんだろうけど、それでも今時の男子は大人しい。

 

2人が店を出ていく時、彼女の顔を見ました。

もう、すっごく可愛くて、、、でもキャバくはないの。

どちらかというと清純そうな、、、そうねぇ、杉崎花みたいな女の子でした。

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そりゃ、彼女のおつむが多少あぶなっかしくても、ホレてしまうかも。

青年よ、頑張れ!!!

 

カップルがいなくなって寂しくなってしまいました。

もう少しお邪魔をしていても良さそうなので、コーヒーを一杯追加することに。

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この店のホールには、私と同じか少し下くらいの女性が3人ほどいて、

もしかしたらどなたかがオーナーなのかもしれないけれど、

皆それぞれそれなりに貫禄があってわからない。

それでもみんな、とてもいい感じの方たちで、

珈琲を運んできてくれた方は、私の本をちらりと見て、

「まぁぁぁ、小さな字。大変そう。

 私も読書は好きだったんだけど最近はそんな小さな字、とても読めないわ。」

そう言ってクスリと笑いました。 

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嬉しい。

このカップ、実家にあるのと同じです。

珈琲好きの母は、一客ずつ色々なカップを集めては日々楽しんでいたから。

 

 

「ねえ、今案内したお客さん。昔ここでプロポーズをしたんですってよ。

 『懐かしくて来てしまいました』って、あちらがその奥さまなんですって」

「あら、いいわねぇ。あの人たち?」

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こんな素敵な店だもの。

そりゃ何万というカップルがここで愛を語り合ったことでしょう。

さっきの2人も恋人になれればいいね。

大丈夫。

ここの店員さんたちの背中にキューピットの羽が見えるもの。