久しぶりに根津に行きました。翡翠麺が食べたくて。
目的のお店についたのは13時40分
ガラスの扉を開けると奥に一組お客さんがいました。
「スミマセン、もう終わりなんです」女性の店員さんが出てきて言いました。
「えっ? 2時までじゃ・・・」
「1時30分がラストオーダーなんです。スミマセーン」
対応されたのはマダムではなく女店員さんで、
彼女はそれだけ言うと問答無用といった態で背中を向けました。
ランチの時間が終わりなら仕方がありません。
折角来たとか、遠くから来たとか関係ない。
残念だなぁと思いながら退散。
・・・。
でも、ちょっと釈然としない。
私の母も昔、同じように店をやっていたのでお店がひけた時間に、
お客さまをお断りしていることもありました。
申し訳けございません、火を落としてしまいまして
それは夜の営業の、ラストオーダーの後のことでした。
母は普通のお客さんに対するより、深くお辞儀をして詫びていました。
ランチのラストオーダーというのは、ありませんでした。
勿論ランチからディナーまでの間の休憩時間はあったけれど、
しかしそれは、お客さんが途切れたのを見計らって「準備中」の札をかけ、
外の電気を落としての休憩でした。
それでも飛び込まれてこられたお客さんもあったけれど、
折角来てくださったのだからと、厨房のコックさんにお願いして注文を受けていました。
お客さんの方でも、急いで食べて帰ってくださったりと気を使われて。。。
そんなやりとりが「お客さん商売」だと思っていました。
釈然としなかったのは「折角来たのに食べられなかった」ではないんです。
お客さんを断る時の「ゴメンナサイ」の心が、彼女に感じられなかったから。
まだ立っているお客さん ( ! お客さんではないのか・・ ) に背を向けてしまうのは、
やっぱり違うと思うのです。
最初にこの店に来た時の写真を見たら、やはり同時刻でした。
その時もホントは「もう終わり」だったのかも知れません。
でもマダムはランチが終わったこともおっしゃらず、嫌な顔ひとつせず迎え入れてくれました。
店が繁盛してくると、さばききれずにゾンザイになったりすることもあります。
同じ気持ちでお客さんに対するというのは、結構難しいものなのだろうけれど、
でもそれが「あきない」なのでしょう。