カイさんと ミヤモトさんが遭遇しました。
喧嘩はしませんが、二人ともしばらく不機嫌になります。
ここいらの猫にもテリトリー ( なわばり ) があります。
でも大抵、不機嫌に離れていくだけで大ごとにはなりません。
カイさんの不機嫌な理由はわかる。
「あの子ったら、れっきとした家があるのに、どうしてここに来るんだろう」
そうなんです。
ミヤモトさんは大きなお屋敷の飼い猫なの。
カイさんにしてみれば
「居心地のいい家があんのに、なんで出てくんのさ、わたしのテリトリーに」ということ。
ミヤモトさんは、首輪もついているんですが、お家よりお外が好きで、夜ご飯もここで食べて帰ります。
一食分しっかり食べるから、家で食べることはないんじゃないかな。
家の人「うちの子は小食ね、ほとんど何も食べないもの」なんて言ってたりして。。。
ミヤモトさんと呼ばれるワケ
ミヤモトさん ( 仮名 ) というのは、そのお家の名前 ( 仮名です )
ミヤモトさんは「くびわくろ」という名でも呼ばれています。
地域猫ですから、彼らには世話する人の数呼び名があります。
「夜回りさん」とも呼ばれていたっけ。
ところが、偶然わたしが、大きなお屋敷から「くびわくろ」が出てくるのを目撃。
「なんだ、あんたはあのお家の子だったのね。じゃ『ミヤモトさん』だ」と言いました。
そう呼ばれた途端、ドキッとした顔して、嫌~な顔になりました。
お外で自由を満喫していた彼にしてみたら、素性をあかされて、とんでもない呼ばれようなんでしょうな。
「どうか、その呼び方だけはやめてくださーい」
彼は訴えました。
「ダメ。あんたに拒否権はないの。明日からあんたの名前は『ミヤモトさん』」
まるちゃんに何を言っても無駄とわかったんでしょう。
渋々ながら彼は『ミヤモトさん』と呼ばれるようになりました。
ここいらの子のテリトリーは、他の地域より緩やかだと思います。
好戦的に追い出すという風ではありません。
但し、パーソナルスペースは広いかも。。。
3mは離れないと落ち着かないというのは、
贅沢なことなんだよ、みんな。
「そうなの~」コタヌ
「いいじゃない、この方が落ち着くんだもの」ミーシャ
「僕もこの位がいいと思います」ハタボウ