長い休みが取れました。
9月22日から30日まで9日間も休めたので、余裕のドライブ旅行に出ます。
運転手はわたし~、車掌は~って、助手席で店や宿を探すのは MOURI の役目。
9月22日土曜日
「さーて、どこ行こうか」
休み当日、まだ西に行くのか、東に行くのかも決めてない。
今までは連休にひっかけた休みだったから、宿取りに行く先を左右されることもありましたが、
今回は初日の三連休さえ乗り切れば、平日の宿取りで、行き当たりばったり旅も安心。
で。結局どっちに足を向けたかというと。。。
四国のほうに
「9日間もあるんだから、四国をちょこって廻って、岡山広島島根鳥取をまわって
北陸経由で帰宅なんてどうかな」←わたし
「君の頭には、日本地図ないからなぁ。まっ仕方がないか。
行ってみないとどのくらい遠いかわからないだろう」←MOURI
そうなの、経験しないとわからないの、あたし
一日にそんな距離は稼げません。眠くなっちゃうし、長丁場だかんね。
四国まで一気には無理だし、三連休は都会でないとホテルもとりにくかろうと、
車を走らせながら候補に出たのが、浜松・豊橋・名古屋。
とにかく走っていって状況をみながら決定ということです。
なんの状況? して、旅の目的は?
我が家の状況は、ビールが美味しく飲みたくなる時刻に着けること。
旅の目的は、美味しいものと旨い酒にありつくこと。
観光名所、寺社仏閣は二の次なのです。
豊橋に決定しました!!!!
縁もゆかりもなかった豊橋でしたが、仕事で2回行って虜になりました。
2回とも2~3日の泊まりで、午前中がオフだったため、早起きして歩き回りました。
楽しかったなぁ、2014年の豊橋の街の徘徊
当時の記事に目をとめてくださったのが、豊橋在住のよんばば(id:yonnbaba ) さんと
えむこ (id:emukobb) さんでした。
それ以来、おふたりとは相互読者として交流させていただいています。
今回も宿は、大好きなホテルアソシア豊橋
豊橋の駅上に、デデーンと建ったそのホテルからの眺めの素晴らしい。
ただいま~ またやってきました~
このホテルに決めたのは、部屋からの眺めと朝食の豪華さ
チェックインの際、必ずホテルで周辺マップを貰い、おススメの店を聞いたりします。
だいこんやに行こうと決めてたんだけど、こちらに来て調べ直したら今年の1月に閉店してことが判明しました。
フロントの女性に
「地元の魚を中心に地酒が味わえる店がいいんですが、おススメはありますか」と聞いたら、
「だいこんやさんは如何でしょう」とのアンサー。
「そこに行こうと思って来たんですけど、今年閉店しちゃったみたいですね」
「ええっ? 閉店してましたか、存じませんで」
ホテルのフロントも知らない突然の閉店だったみたいです。
「だいこんやに代わるような店といったら、、、やっぱり」
「げん屋さんですよね」←フロント彼女と同時に私
お目当てのだいこん屋さんが閉店してしまったのはショックだけれど、
豊橋にはまだまだ美味しい店が沢山ある。
げん屋さんは広いから予約をせずに街を徘徊することにして、荷ほどき。
階は違うけれど、以前と西側の部屋。
東側は、豊橋の街並みが見渡せますが、私は豊橋駅ホームが見下ろせる西側が好き。
遠く渥美半島まで見渡せるんですから。
さて、町にくりだそう
⤴ 正面に赤く見えるネオンは、初めて豊橋に来た時にひとりうなぎを食べた一福食堂だ。
豊橋東口の左斜めには、広小路、ときわ商店街と繁華街が広がっています。
そこを歩き回れば美味しいものにいきつくはず。
旅に出る時は太田和彦さんの本をバイブルにしています。
太田和彦さんは言わずと知れた居酒屋探訪家。
太田さんがテレビで紹介されたお店には数多く行きました。
古いものは代替わりをしていたり、店主がお年を召されて往年の輝きがない、なんてこともありますが、それはごく一部。
太田さんの本では、かなりの確率で美味しいお酒と肴と素敵な店主に出会えます。
今回も太田さんが本で紹介してらした「千代娘」を見に来ました。
いつもなら即、入店というところですが、
小さいカウンターの割烹料理屋さんということと、禁煙ということで断念。
不快に思われる方も多いでしょうが主人はたばこ吸いです。
なので、居酒屋さんでは気兼ねなく喫煙できる環境の店を選びます。
昔は、居酒屋・バーといえば煙草はあたりまえでしたが、嫌煙の権利もわかる。
この先たばこ吸いにも優しい環境のお店はどんどん減っていくんでしょう。
たばこ吸いには肩身の狭い時代です。
吸う権利、嫌煙の権利も含め、お互いが快適に過ごせる店となると、
選択肢はどんどん狭まられていきますが、仕方ない。
今回の千代娘さんは、どうみても嫌煙でしょうから尻尾をまくことにして、、、
ここが「げん屋」さん。
「いい雰囲気だ」と、ワクワクしながら飛び込みましたが、
「ご予約ですが? 申訳けありませんがただいま満席で、お席が空くのは21時くらいになるかと思います」
んんんんんしょっくーーー
私の考えが甘かっただけさ。
げん屋さんが大きな店だと侮っていたが、やはり予約もせず飛び込むのは無謀でした。
⤴ 地元の方に聞いても、人気店です。皆さまもしいらっしゃるようならご予約を。
諦めは早いんです
犬も歩けば棒にあたる
このコトワザ、本来は「犬も派手にに出歩くと、人に棒でなぐられたりして災難にあう」という悪い意味だったらしいですが、昨今は反対に
「何かをしている内に、思いがけない好運にあたる」という意味になっているらしいです。
戌年夫婦ですから、歩きます歩きます、どこかに思いがけないお店があるはずだもの。
灯台下ぐらし
ありました、よさげな店が。
よさげというよりピンと来た店。
しかも歩き回ったあげく、駅前の場所に。
暑くもなく寒くもない素敵な日だから、お店のガラス戸が全開になっていて、
みなとても楽しそうに肉を焼いている。
外から見たところ満席だが、ダメ元で入ってみよう。
ラッキー
カウンター席が2席空いているとのこと。
よかったよかった、酒盛りスタート
うまいっ!!! 菊正宗のひやおろし、実にうまい!!!
菊正宗は昔からあるお酒ですけど、ほんとうに変わらず美味しい。
ひやおろしなんて、この時期じゃないと飲めなしい、ああ、なんて運がいいんでしょう。
このお店は、三河の赤鶏を食べさせてくれる店です。
カウンターの前は、さばいた鶏肉を塩・たれ・味噌など調合したりする司令塔のような場所でした。
「何にしましょう」
司令塔のチーフ格のスタッフさんが注文をとってくれます。
「そうだなぁ、うん、何がおススメ? 豊橋に来てここでまず何を食べたらいい?」
普段は《孤独のグルメ》の五郎さんのように、メニューを見て食べたいものを組み立てるMOURI にしては珍しく、チーフ格さんに話かけています。
「どんなものがお好みで?」
「おいしいもの」
カウンターの隣の男性二人組が、ぷっと吹き出しました。ウケちゃったらしい。
おいしいもの、の一言にすっかり和んだ雰囲気で、チーフ格さんが選んでくれたのが
《極み手羽》塩あじ
最初の焼き加減は、チーフ格さんが見てくれるとのこと。
勿論、焼けたかどうかよくわからない場合はお任せも出来るようですが、
私を見て「この人なら焼けたかわかるだろう」とふんだ様子。
手羽が焼ける間に《九条ネギと胡麻のサラダ》
東京では味わえない、こんな大量な九条ネギのサラダなんて贅沢で出来ない。
やっぱり美味しい九条ネギ!!!
奥に写っているのがチーフ格さんです。
仕事をこなしながら、何気に皆の焼き網の鶏の焼け具合を見ています。
美味しそうに焼き目がつきました。
うまいっ!!!
今まで食べた鶏肉の中で、一番弾力があって、甘みもうま味もあって最高。
これは癖になる、、といってもここでしか食べられないだろうなぁ三河赤鶏の手羽なんて。
次なる酒は蓬莱泉。地元の銘酒です。
地元の食材には地元の銘酒、地元の気候にもあって最高です。
次なるチョイスは、、、、
チーフ格さん、ニコっと笑って《赤鶏のモモ 上赤身》
これは味噌で食べてみてってことでした。
ジュージュージュー
もう、ひとりでできるもん
チーフ格さんも、最初は注意してみていてくれましたが、この二人は大丈夫と思ってくれたらしい。
このトング、最近よく見ますが欲しいです。
机に直に置いてもカーブした先が机から浮いているんです。
赤鶏のモモ上肉赤身と九条ネギの胡麻サラダ 最高♡
ちょっと口直し《トマトスライス》
綺麗なものですなぁ、スライストマトをねじってバラのようにしてある。
家でもやってみよう。
次にススメてくださったのは《芯玉》
味噌でどうでしょうとのこと
弾力と風味が特徴の至福の部位と書いてありますが、さてどの部分なのか、聞きそびれた。
芯玉 ( ソリレス ) は鶏一羽から20g程度しかとれない希少なものだそうです。
プシーっと音を立てて焼けていく芯玉、コリッコリとしながら弾力もあり美味しい。
「美味しいねぇ」「旨いなぁ」と言いながら御機嫌で飲み食べる私たちを、何気に横目で気にしている風の左隣の男性たち。
次は何を言って笑かしてくれるんだろうと思っているのかな?
チーフ格さんが聞いてきました。
「次、どうします」
「どうしようかな、もういいかな」
「ええっ? もういいんですか、次はこれって決めてたんですが」
「なら、その決めてたやつ、ください」
隣のお二人も笑ってます。
じゃん《ささみ ワサビ》
やるじゃん、チーフ格さん。
部位の選択、食べる順番、味付けのバランス、本当に絶妙でした。
自分で組み立てるのも楽しいですが、お店の方にお任せしてみるのも面白かった。
特にカウンターで、出来るスタッフに「この人この味気にいったみたいだな、ならこれも好きかも」と考えてもらえるなんて、
なかなか出来ないことだもの。
小一時間経ち、21時近くになるとさっきの喧騒はうそのようにお客さんも落ち着いてきました。
お客さんの迷惑にならないようにパチリ。
豊橋駅前、おいでん、いい店に出会えました。
カウンターが空いていたのも、チーフ格さんに会えたのも、ラッキーです。
だいこん屋さんの閉店は残念だし、げん屋さんにも入りたかったけど、
それが転じて好運をひきあてた初日となりました。
豊橋のペデストリアンデッキは、いつも綺麗な花々と彫刻で素敵な広場です。
本当に今夜は気持ちがいい。
移動の疲れは炭火の温かさで芯からほぐされた感じ。
体の芯はポカポカだけど、吹く風が気持ちよく、このままホテルに帰るのはもったいない。
グリーンホテルの一階にパブ発見。
じゃ、ギネスでも一杯飲んでいこうか
華やかですなぁ、パンプキン
もうお腹がいっぱいなので、ギネスビールだけでいいかも。
ここも窓が全開、いい季節ですもの。
こんな季節に旅が出来るなんて、ほんとに幸せです。
もう何も食べられないといいながら、甘いものは別腹
まだ早いし、まだ飲めるし、まだ眠くないが、初日はおとなしく
この辺で勘弁してやろうか。
お兄ちゃんたちについていくようにホテルを目指します。
ホテルの通路、なかなかゴージャスだった
エレベーターホールから見た東側の眺め
もう少し上の階だったら、もっと綺麗に豊橋の街が見渡せるんでしょう。
豊橋最高、やっぱり初日を豊橋にしてよかったです。
とじ込み⤵ は、おいでんのメニューです