草津から母の住む上田とは車で1時間ちょっとの距離です。
互いの実家が近いのはありがたいことです。
草津に所用の際にはついでに上田に寄り、上田の帰りに草津に寄るといった感じで、
双方の里帰りが一度に出来るのですから。
草津と上田を結ぶのは日本ロマンチック街道という国道です。
《ロマンチック街道》というだけあって、風光明媚な道なんですよ。
嬬恋村も通るので、農家のお店に寄ったりも出来ます。
このお店、宝探しをしているみたい。
乱雑に並べられた、というか置きっぱなしになっている野菜の山から、
お宝を掘り出すような楽しさがある。
かぼちゃも色々な種類がある。
おばちゃんに、味の違いや適した料理法を聞いたりするのも面白い。
キャベツも無造作に棚に陳列されている。
どれでも100円。
好きなの選んでという感じ。
上田も野菜は美味しい町ですが、嬬恋のキャベツは格別ですから買って行こう。
「食事の支度はしないでいいから」と言っておいたのに、着いたらこんなに出来てました。
これを見れば母の体調が良いのがわかります。
具合の悪い時はこんなこと出来ないもの。
御機嫌な時は、どんどん作りたくなるらしい。←この辺が私も似てる。
母は、創作料理をよく作ります。
右のピンクのは、生ハムに、大根の葉を刻んだものとしらすが乗った料理でした ⤵
葉大根としらすはピクルスっぽくなっていて、生ハムで丸めて食べろということらしい。
どうするとこういうのを考えつくのかな? 独創的すぎる。
いや。。。。私の創作料理は完全に母ゆずりだと思い知らされた。
奇跡のような、信じられない話なんですが、
母の作るきんぴらごぼうの味は、義母 ( MOURI の母 ) と全く同じです。
義母の生まれ育った群馬県 ( 草津 ) と、母の生まれた埼玉県 ( 秩父 ) とは、
気候も風習も方言も似ているような気がします。
互いの親の味覚が似ているというのは、夫婦にとって幸せなことです。
この肉じゃがは、なんだ、凄く美味しい。
母への土産は、さっきの農家のお店にあった食用ホウヅキ。
見場は悪しい粒がそろっていないけど、味に問題はなし。
「これ食べられるホウヅキなの? 初めてだわ」と喜ぶ母。
もうひとつ喜んでくれたのがボーロでした。
小さい時に母に買ってもらったボーロは甘くて、口に入れると溶けてしまうほど柔らかいものでしたが、
これはカリッカリッと固めに焼かれています。
・・・ふと。
柱時計に目がいきました。ぴ~がよくとまっていた時計です。
「やっぱり、ここにもぴ~はいないんだな」
私の涙に、母もMOURI も黙ってしまう。
まだまだ、思い出すとダメです。
翌日。
近くに風情のある通りがあると聞きやってきました。
テレビでみたことがあるお店です。
なんだったっけか、、、、そうそう「ふるカフェ系 ハルさんの休日」だ。
「ハルさんの休日」は 、日本各地の魅力的な古民家が登場する心魅かれる番組です。
しかし、馴染めないものがあって、途中で降りてしまうことがある。
主役の渡部豪太さんとお店の人の寸劇みたいなのに違和感を感じてしまうのです。
登場されているお店の方たちは悪くない、企画そのもの、放送作家や演出の意図がわからないのです。
普通に、お店を紹介してくれたらいいのになぁ。
なのになんで、素人の方たちを巻き込んだドラマ仕立てにするのかしら。
皆さん頑張ってセリフを覚えたり協力されていらっしゃるけれど、
その方その方の生の声の方が、もっと良いのにと思ってしまいます。
日本各地の古民家カフェが見られる機会はそうありませんから、
個人的には勿体ないコンテンツだなあと、気になって仕方のない番組です。
上田のお店はルヴァンという名前。
どこかで聞いた名前です。
同じ名前の天然酵母のパン屋さんが、渋谷区富ヶ谷にもあることを思い出しました。
※ 後日 富ヶ谷のルヴァンと、上田のルヴァンは、オーナーが同じと判明しました。
酒蔵発見!!!
おっ、試飲コーナーがある。
MOURI が純米酒を飲んでみるとのこと。
奥に並んでいるわよ、色々。
ひやおろしがある。 こちらは大吟醸辛口。
そうそう、これがいいと思う。
美山錦 特別純米。
特別でなくてもいいんだけれど、我が家は吟醸より純米が好きです。
亀に齢と書いて《きれい》と読ませる。
店の一角に、木彫りのお人形が飾られていました。
MOURI は一本に、絞ったようです。
「何か一緒に買うものある?」もう
「これ、欲しい」まる
《おつまみ えのき》を所望しました。
さっきから母は店先の鉢植えを眺めています。
「立派に育って、3年物かしら」
娘夫婦は酒に、母は花木に目がないのです。
のんびり見て歩いている内に、お昼になりました。
上田ではいつも蕎麦屋を開拓しています。
「いちや」さんも美味しいけれど、今日は違う店にしようということで、
上田出身の同僚に教えてもらった店に行きます。
「観光客に人気のお蕎麦屋さんは沢山ありますけど、
私たち地元の人間には、普段づかいの店として 草笛の味が口に会います」とのこと。
草笛 お城の前にありました
上田城の前にある駐車場付きのお店です。
店内の写真を撮りそびれましたが、広くて活気のあるお店でした。
価格帯も、観光客値段ではありません。
かき揚げ 250円也
MOURI は、かき揚げにビールにもり蕎麦を注文。
かき揚げは茄子、にんじん、ピーマン、蓮根と野菜のセレクトが面白い。
それに右側のは蒲鉾ですよ、白くて縁がピンクの、あの蒲鉾。
初めてみました蒲鉾の天ぷら (∀`*ゞ)
くるみ蕎麦 980円也
母が頼んだくるみ蕎麦は、
この胡桃のソースを好みの量、蕎麦つゆに足すらしい。
上田は胡桃が名物なんです。
上田は胡桃が名産。
だけと、蕎麦つゆに胡桃?
驚きましたが、これが美味しいのなんの。
胡桃の濃厚さと、蕎麦ってこんなに合うものだったとは。
今度家でも作ってみよう。
肉蕎麦 900円也
珍しく温かい蕎麦が食べたくなりました。
蕎麦屋では大抵 もり蕎麦なのに、今日は何となく温かいのを注文しました。
ちょっと風邪気味なのかも知れません。
豚肉のだしの温かいつゆが身体のすみずみにまでいきわたって、ポカポカになりました。
また一軒、美味しい店に出会えました。
普段づかいのお店があるなんて、上田の蕎麦文化、おそるべしです。
草笛 上田お城前店
〒:長野県上田市大手2-7-6
TEL:050-5593-1282
定休日:無休
営業時間:ランチ 11:00~15:00(L.O.14:45)
休祝日 11:00~20:00(L.O.19:45)