先日、投稿した「オイスター・キッチン マルイチのギフト」の貝について、
あこ ( id:feminism-hysteric ) さん、たまうき ( id:ni-runi-runi-ru ) さん、piano1228 ( id:piano1228 ) さん、レディ・ジョーンズ ( id:lady-jhones ) さんからコメントを頂戴しました。
名前も調べずにアップしたものの、遅ればせながら調べてみたら、
興味深いことが色々わかりました。
シッタカではありませんでした
シッタカを好物といいながら、よく見もせずに食べていた件の貝は、煮て非なるものでした。
アハハ、シッタカぶりじゃった。
先日食べた貝は「ナガラミ」というのだそうな。
シッタカとながらみの形は全然 違う。
ナガラミが丸っこいのに比べて、シッタカは三角形です。
これを間違えるなんて、、、、
どーかしてるぜぃ
【シッタカ】
シッタカは、バテイラ ( Top-shell ) といい、横から見ると三角形の貝。
関東ではシッタカ ( 尻高 ) と言われ、青森県以南の太平洋側でとれます。
昔は安かったが、入荷量が少なく美味しいため、今では高価になってしまったようです。
主な料理法は、塩ゆで、煮つけですが、つぼ焼きにしてもいいらしい。
サザエのような大きさならいざ知らず、5㎝に満たないシッタカのつぼ焼きは食べにくいだろうなぁ。。。
【ナガラミ】
学術名は団平喜佐古 ( ダンベイキサゴ )といい、代表的な通り名は「ナガラミ」。
40mm前後の大きさで、表面はつやつや平滑でキサゴのなかでは大型になる。
表面に螺溝(渦巻き状に現れる筋)がない。
海水生で、男鹿半島、鹿島灘以南の九州南部の砂浜に棲息。また外洋に面した砂地、水深5〜30メートルに生息。
主な産地は、千葉、神奈川。
流通は不安定ながら、都内のスーパーに出回ることもある。
因みにタニシはこちら⤵
タニシは淡水に生息していて、昔は田んぼでもよくとれました。
タニシといえば、昔観た北大路魯山人のドラマを思い出します。
ここで脱線、ドラマの話
今から32年も前、1987年に放送された日本テレビの特別番組の単発ドラマでした。
「炎の料理人 北大路魯山人」というタイトルだったかな。
魯山人を緒形拳さんが好演してました。
美食家、陶芸家、書家としても有名な人でしたが、私はこのドラマで魯山人の人となりを知りました。
魯山人は生まれてまもなく母親に捨てられて、惨憺たる子供時代を過ごしました。
親戚をたらいまわしにされ、貧しい食生活をおくってまして、田んぼでタニシを捕まえては 腹を満たしていました。
彼の人格形成は、母親コンプレックスからなるもののようで、女を性の対象としか考えないようなところから、6度の結婚はすべて破綻しています。
対人関係にしても尊大で傲慢なところがあり、星岡茶寮の共同 ( ? ) 経営者であり、良き理解者の中村竹四郎 ( 津川雅彦 ) とも喧嘩別れになったり、あちこちで衝突を繰り返していました。
そんな魯山人の死因は肝硬変でした。
解剖の結果、彼の肝臓はジストマに冒されていたそうです。
ジストマというのはタニシに寄生する肝吸虫で、中間宿主のタニシを介して人間に寄生、肝臓を冒すのだそうです。
ドラマでも、タニシがひとつのキーポイントになっていました。
貧しい子供時代の魯山人が田んぼでタニシを捕まえ食べるシーンに始まり、
ラスト、魯山人の死因がジストマによるものと締めくくられ、少年時代の回想シーンで終わったように記憶しています。
出演者も豪華だったなぁ。
魯山人の母親は高峰三枝子、ワンシーンだったと思います。
次々と別れていく妻の中に、堀江しのぶがいたのも妙に印象的でした。
もう一度観たいドラマのひとつです。
観たいなぁ、やらないだろうなぁ。
シッタカ、長崎ではミナと言います。磯焼けで数が減っているようです。
貝の名前って、魚もそうですが、その土地土地で色々に呼ばれますね。
それだけ魅力があって、馴染みのある食材ということなんでしょうか。