Garadanikki

日々のことつれづれ Marcoのがらくた日記

『海街diary』 吉田秋生

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Beatle001さんが紹介されていた『海街diary』。今頃ですが、やっと読破 (既6刊) しました。
いいです。ワタシ ( 中高年で鎌倉好き ) のドストライクの作品。
1巻から6巻までの表紙、背表紙を見るだけでも、馴染みのある場所に主人公が描き込まれている。

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第1巻 「蝉時雨のやむ頃」…鎌倉高校駅の踏切
第2巻 「真昼の月」…明月院

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第3巻 「陽のあたる坂道」…極楽寺駅の坂
第4巻 「帰れないふたり」…鶴岡八幡宮 大銀杏前

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第5巻 「群青」…由比ヶ浜海岸中央階段 ( …かな )
第6巻 「四月になれば彼女は」…坂の下ビーチハウス前の入口

裏表紙だって、ほら。
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極楽寺でしょう?
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(笑)実物の椅子は、カールおじさん。
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これは極楽寺のホームから導地蔵さんが見える。

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江の島、ルート134から見た橋の所だね。
ワタシも撮ってました、ほら。

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大仏さんでは、みんなやるよね、コレ。

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この辺の位置からだと、出来ると思う。

本文にも、鎌倉ならではの景色がふんだんに盛り込まれている。
「この路地歩いたな」「ここは○○の抜け道かな」なんてぇ想像しながら海街の世界に入り込む。
鎌倉を舞台にしている作品は数多くあるけれど、作者は、舞台が鎌倉でなければ成立しないことをちゃんと描いている。
鎌倉スピリットっていうかな。
主人公の3姉妹が、祖母の古い家で育ち、明るい観光地だけど反面どこか暗くて鬱屈した土地柄である鎌倉の人々に囲まれて生きている様子が凄く伝わってくるのが魅力。

昨今のコミック雑誌にとんと縁がなかったのは、「壁ドン」じゃないけれど、
若い登場人物の恋愛ものが多いんじゃない?
読者もティーンエイジャーだし、作者だって30代、40代が主流でしょう?
もうコミックで、共感できるようなお話には出会えないものと思ってたから、
海街diaryに巡り合えて感動しました。

登場人物は、鎌倉に住む3姉妹と異母妹の中学生、その仲間や仕事関係の人達。
長女(幸田幸)看護師。次女(幸田佳乃)信用金庫勤め。三女(幸田千佳)スポーツ用品店勤め。
この3姉妹に、異母妹の浅野すずが同居するところから始まるんだけど、
回によって、四女すずの中学生活の話だったり、長女しゃち姉の恋人との話だったりする。
元々月刊フラワーズに連載されていたものだそうだから、ターゲットは若い層だと思います。
だから、6割方 すずを中心とした中学生の話だけれど、そこに大人がキチンと絡んでくる。
近所のおじさんだったり、親戚のおばさんだったりね。
平ったくいえば、色々な人に出会って、すずが成長していくということになるんだろうけど、
子供の話じゃなくて、働く大人の女性の悩みや健気さも、ぐいぐい伝わってくる。
実は ”成長するのは子どもだけじゃない” ということもこの作品はわからせてくれる。

吉田秋生さんという方はどういう方なのかと思ったら、ワタシより年上の女性でした。
わあ、凄い。
子供の頃は、勿論漫画家の先生はみんな年上で、
お相撲さんも、野球選手も、政治家もみんな年上だったけど。
やがてお相撲さんが年下になり、政治家の中にチラホラ年下が出てきた頃から
自分もオバサンになったと実感する今日この頃でございます。。。
御大はともあれ、活躍中の漫画家は年若だと思っていたものだからね。
吉田秋生先生、これからもご活躍願っています。

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余談ですが…映画公開を前に独り言…
ワタシのイメージはねぇ、10年前の
深津絵里(長女)、観月ありさ(次女)、市川実日子(三女)。
10年前のですから。(笑)