七夕の夜、我が家で楽しみにしていたのがオータサンのライブ。
オータサンのコンサートは、毎年来日される度に観に行ってますが、今回は趣きが違う。
中目黒の楽屋 ( RAKUYA ) というライブハウスで行われるんです。
60席を満たない席数の贅沢なライブ。
いつもはヤクルトホールとか、草月ホールとか、大きいところだから雰囲気が一変。
開場したての客席
開場してから終演までの間、ここでアジア料理とドリンクが楽しめます。
終わったら、皆で打ちあがるだろうから、軽めに食べましょうかな。
ステージには、オータサンのウクレレがセッティングされてます。
椅子の前には、あら、曲目リスト
・・・といっても、適当なんだろうなあ。
いつも曲目順はメチャクチャで、全部終わつたかと思ったら
「あっ、やんなきゃいけないの、まだ3曲あった。。。」なんて言って演奏してましたもの。
「やんなきゃいけない」というのは、CD発売に合わせたコンサートなんかだと、
CDに収録している曲を披露しなければいけないという大人の事情があるらしい。
今回も曲目リストがありますが、オータサンのこと。
さてどうなることやら。
ビールとワインを頼んで、歓談すること1時間半。
オータサンのライブが始まります。
1曲目、お馴染みのスターダスト。
どうでしょうか、吃驚でしょう? 感動でしょう?
言わずもがなのことですが、オータサンといえば「ウクレレの神様」と言われる人。
ウクレレというと、4本の弦をジャンガジャンガとかきならす、あの牧伸二さんのスタイルを想像する方も 、まだいらっしゃるかも知れません。でも、上の演奏を聞いたら、驚かれると思うの。
12~17フレット ( 2オクターブ程度 ) の音域しかない、しかも4弦で、オータサンは、ジャズ、ラテン、クラシック、ポップス、ロックなどあらゆる種類の音楽を演奏しちゃうんだから。
独自のウクレレ奏法は、OHTA-SAN STYLE と呼ばれ、多くのミュージシャンに影響を与えてるんですから。ハワイでは尊敬をこめて、オータサンと呼ばれてます。
そんなオータサンが、今回の来日に当たってはいつもに増して死ぬほど練習してきたという。
二曲目のラプソディー・ブルーが終わると、場内から感嘆の溜息が。。。
するとオータサンがぽつり
「練習 しなさい」
会場のかなりの人が、自らもウクレレを弾いている人なので、食い入るように神様の技を見ているからなのです。
確かに違う
80歳を過ぎて、神様と呼ばれていても、更なる躍進をつづけるオータサン。
その後もフラメンコの楽曲、タンゴの楽曲と高度な演奏を披露。
オータサンといえば、ゆっくりたどたどしいような口調で
「ハワイから来た 年寄のオータです」というセリフが有名だけれど。
演奏の合間のお話も魅力のひとつ。
今回は「ああ、くたびれた」というお言葉は出なかったけど、
一息ついて
「コレ 簡単そうにみえるけど、むつかしいのよ」には笑った。
オータサン、誰も簡単だろうなんて、思っていませんから。
オータサンは、ハワイのクイーンカピオラニホテルでディナーショーなどもやっておられた方。日本ではファンも多いことから、どうしても大きな会場になってしまうけれど、小さな空間でゆったりと、ご飯を食べながら聞いてもらうというのスタイルも性に合うのではないかと思います。
曲の合間に、前列のテーブルのお客さんが食事そっちのけでいるのを見て
「食べてね、冷めちゃうよ」ですって。
予定されている曲目を終えて、終わるのかと思ったらリクエストタイム。
IMAGINEの代わりにSOMETHINGを披露(笑)だったけど
イパネマを初めオータさんが作曲したHAWAIIやSONG FOR Annaなど、有名どころの数々のリクエストに応え、IMAGINも弾いてくれました。
当日の楽曲は、「ランデブー・イン・ハワイ~ソロ・ウクレレ」というCDに収録。
こちら ↓ から購入・視聴できるようです。
7月8日の発売に先立って会場の楽屋でも販売されていたので、もちろん購入。
演奏後のサイン会で、サインをして貰いました。
当日の演奏は素晴らしかった。
押さえと弾くタイミングがピッタリ合っているからピッチがずれない。
「Inspiration」は、CDよりも当日の演奏の方が殺気も感じられるほど良かったです。
いい仲間と心地よい空間で極上の演奏を聴き、さいこうの時間でした。