東大赤門前の瀬佐味で、はずかし担々を食べたら、散歩開始。
お向かいの近江屋洋菓子店をひやかして、駿河台に向かいます。
近江屋さんはケーキもパンも喫茶もあるお店です。
天井が高くてとてもゴージャスなんですよ。
文京区の、この辺りは昔 神田山という大きな山があった所だそうです。
それを切り崩して江戸湾を埋め立てたんですって。
江戸時代って、なかなか凄いことをしてたんですね。
おっ船じゃ。
何を運んでいるのかな。
ここの資材かもしれません。
さて。
今日のもうひとつのお目当てはココです。
お店に入る前に、例の貼り紙を読むことにします。
ここは先日、けだまとりこさんが紹介してらした老舗喫茶店「穂高」
店先の貼り紙が気になって、じっくり現物を見たいと思ってやって来た。
おお、凄っ、なぐり書きがまた趣あり w
資料のセレクトと文字の感じを見ると、やはり年配のご店主 ( 男性 ) が書かれているのかな。
そしてコレコレ、これが見たかった。

実はこの本、私も持っているんです。
江戸の歴史がとてもわかりやすく書かれている本です。
小学5年生も読める内容です。
この本の、特にこの部分、
神田山を切り崩して、日比谷を埋め立てたという絵図を見て感動したものです。
穂高に貼ってあるコピーもこの絵ですね。
江戸時代の土木工事って、こんなにも大規模だったのかと驚きます。

穂高の張り紙、ディープですよねん。
ででっ、ちょっと思ったんだけど、これ毎日取り込むのかしら。
だって、紙に画鋲の穴が沢山空いているんだもの。
普通 ( ってゴメン ) こういう紙ものを外に貼る場合、ビニールで包んだり、パウチッコしたり、
雨風にさらされても大丈夫なように、養生をするじゃないですか。
ところがこちらはワイルドですよ。直貼りです、画鋲でドドーン。
このワイルドさが、ひときわ目をひくのです。。。
そうそう、けだまとりこさんが言っていらした地図がコレです。
なるほど、明治18年の地図だけあって、御茶ノ水橋も聖橋もありませんわな。
※ お茶の水橋は明治24年架橋。聖橋は昭和2年に架橋。
因みに私が入手してる図はこれ。⤵ 同じ明治18年のものです。
東京新圖 明細改正東京新圖 明治18年 ( 1885 )
http://tois.nichibun.ac.jp/chizu/images/2148872.html
作成主体または絵師 井上勝五郎
この地図にも、ほら、万世橋と水道橋しかありません。
さて。
いつまでも外にいたら迷惑な通行人です。
喉も乾いたし、いざ入店。
うー、残念ですが、やはり特等席は先客ありか。
それでは、特等席と戸外が望めるこの席にします。
ソーダ水の中に~♪ 貨物船は見えませんが。。。
老舗の喫茶店というのは、本当にいいものですな。
沢山の人がのんびり出来る空気がちゃんと流れている。
調度のひとつひとつもレトロで素敵です。
ここの灰皿もいいでしょう。
あっ、でも、この席にあるのは柄が消えかかってる。
今知りました、このお店は「ほだか」ではなく「ほたか」なんですね。
4年ほど前はヘビースモーカーだったので、灰皿はなくてはならないものでした。
が、今は鑑賞するだけ。
クリームソーダを楽しみながらまったりしていると、特等席からいい感じの話声が聞こえてきました。
年配の男女が向かい合わせに座り、机一杯に資料を広げて談話をしています。
インタビューなのかな?
男性が聞き手で、女性が話し手かと思いましたが、違う。
・・・凄く気になる。
聞こえてくる固有名詞をつなげても知らない人の名前ばかりです。
美術関係の話なのか、医療関係の話なのか、文学関係なのか?
人の話に聞き耳をたてるのは失礼ですが、なんとなく聞こえてくる話し声がとても魅力的なのです。
インテリジェンスあふれる方々の会話。
多分、お二人とも学者さんだと思う。
最後まで内容はわかりませんでしたが、とても心地よい話し声でした。
お二人のトーンは、このお店にぴったり。
変な表現ですが、とても上質なBGMを聞いているようでした。
ああ。のんびりできた。
窓からは、東京医科歯科大学のレリーフが輝いてみえます。
そろそろ次の目的地に移動することにしましょう。