久しぶりに深川に来ました。
江戸資料館の小劇場で催される自主映画を見るために来たんですが、まだ早い。
映画の時間まで2時間あります。
早く来たのは、深川めしを食べたいから。
深川めしは、前に2回、違うお店で経験済みですが、
《これぞ王道》というのを食べてみたいのです。
一口に「深川めし」といっても、色々ある
代表的なのは「ぶっかけ」と「炊き込み」
《深川宿 本店》は、ぶっかけと炊き込みの両方が食べられると聞きました。
早速入ってみる。
ガラガラこんにちは
入ってすぐのところに囲炉裏が切られてます。
席は囲炉裏の周りの8席ほどと、小上がりに4人テーブルがふたつ。
思ったより小さなお店でした。
ぶっかけ「深川めし」1,890円、炊き込み「浜松風」1,890円と、
ぶっかけ・炊き込みが一度に味わえる「辰巳好み」2,100円がある。
けっこういい値段だが、せっかくなので「辰巳好み」にします。
炊き込み、ぶっかけ、お吸い物、お香こ、煮物、白玉が膳にありました。
凄い量、どちらも一人前以上ある。
「ぶっかけから食べていただいた方が。
炊き込みの方は残りをお持ち帰りいただけますから」
なるほど、そういう仕組みで多めなんですね。
では、ぶっかけからいただきます。
美味しい!!!
これぞ、江戸前の味。
かなり濃い目の味噌仕立てですが、食べ進むとこの位の味が丁度よいことがわかりました。
池波正太郎さんも、深川めしのファンだったというし、本日持ってきた本は、
( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \「剣客商売~待ち伏せ」じゃ。
池波さんの本を読みながら、深川を歩く。なんちて。
「デザートです」と供されたのがこちら
黒蜜の葛きり、美味しかったです。
もうひとつ
「お味見にどうぞ」と言われたのがコチラ⤵
あさりの佃煮、昆布、塩豆。
昼営業のおしまいの時間だから、箱の中はガラガラ。
箱一杯に詰めなおして欲しいというのは贅沢かもしれないけど、ちと寂しい図じゃった。
お店のお姉さんがおっしゃるように、
炊き込みご飯は一口だけ食べて残りをテイクアウトにさせてもらいました。
炊き込みとぶっかけ、どっちが美味しいかって?
ううん、甲乙つけがたい。
でもこうやって両方が楽しめるというのもいいなあと思いました。
深川めしのお店の話
深川に来て、思ったよりも深川めしのお店が少ないのに気がつきました。
勿論、冨岡 ( 門前仲町 ) から木場まで広げてみれば店はあります。
でもお店が限られたのには深川の歴史が絡んでいるようです。
江戸時代、永代橋から佐賀町の南にあたるこの界隈は深川浦と呼ばれる砂州が広がるった場所でした。
「ぶっかけめし」は深川の漁師たちが仕事の合間に食べる賄い飯。
それが屋台や一膳飯屋でも出されるようななったのだそうです。
一方家庭では、アサリを入れた「炊き込みご飯」が食べられていました。
昭和の初期頃までは、こうした食事がとれる店が沢山ありましたが、次第にアサリが獲れなくなり、昭和37年に漁業権放棄により深川から漁師がいなくなり、深川めしの店もなくなりました。
深川めしを供する店が意外に少ないのはそういうことだったんですね。
昭和60年前後に芭蕉記念館、深川江戸資料館がオープンし、江戸時代からの行楽地であった深川に再び観光客が訪れるようになりました。
それで深川めしを食べられる店も復活してきたのだそうです。
以上のお話は、⤵ を参考にさせていただきました。
元々は家庭の味、賄いの味
でもやっぱり、深川めしの店が少ない一番の理由は、
深川めし自体が、家庭の食事であり、賄いの食べ物だったからなんですね。
「深川めし振興協議会」のオフィシャルサイトには、加盟店の地図や詳細がアップされています ⤵
「片山」さんの深川めし
4年前に初めて食べた深川めしは「片山」というお店で でした。
当時はスマホもなく、歩き回った挙句、勘で飛び込んだんですが、
こちらの深川めしはこのお店独自の創作めしだったんです。
塩味のとろみあさり丼
これはこれで美味しかったですが、深川めしといえばこれは特殊だったんですね。
当時の記事はこちらです。
お店のご主人とお話した旧東京市営店舗付住宅の話が楽しかったです。
実はもう一軒、、、
※ これは、2018年04月29日 17:05付のコンテンツです。
一日先頭にアップし、後日 作成日へ移行します。
ここから先の一軒、実はあまり良い話ではないのでとじ込みにしようと思います。
実は昔、もう一軒訪れた店があります。
これがそのお店の炊き込み。
大ぶりなアサリが沢山入った、美味しい炊き込みでした。
でもこのお店、個人的にあまり良い印象がないので記事にはしませんでした。
一階のテーブル席が満員だったので、二階に案内されたんですが、
そこは何となく生活感があって、あまり綺麗とは言えない部屋でした。
私が案内された時、他にお客さんはいなくて、
対面の席にタッパーに漬物を詰めているお店のお兄ちゃんがいました。
漬物のタッパーは各テーブルに置いてお茶と同じくセルフにするみたい。
タッパーに詰め終わった兄ちゃんは、テーブルをまたいで配りはじめました。
またぐか? テーブルを!!!
あまりの所業に声が出ませんでした。
お客さんが食べる、いや、今は私しかいないけれど、
でも、人がものを食べるテーブルを汚い靴下でまたぎ渡るなんて、
そんな無作法で不潔なことがあるでしょうか。
今の私だったら、即刻説教をしたかなぁ。
いや、出来ないな、、、唐突だったし、あまりにも驚いたからその時と同じ言葉も出なかったでしょう。
店主は、店の子がこんなことをやっていると知らないのかも。
でも、お店の印象というのは、1人の行動で決まるんです。
そういう場面にさえ遭遇しなければ、カジュアルないい店だと私も思ったハズ。
深川めしの加盟店のひとつで有名なので、どうしようか考えましたが、
お店の名前は明かさず、やはり書き残しておこうかと思います。