NHKドラマ「この声をきみに」をやっと観終わりました。
撮りためていたものを、大事に大事にもったいないものを観るように時間をかけました。
こんな風に時間をかけて観たのは初めてかもしれない
好きな世界でした
このドラマを大切に観ようと思ったのは、よんばばさんの記事がキッカケでした。
よんばばさんが書かれるドラマや本の筋書きがとても見事なんです。
そしてその感想 ( 書評 ) も素晴らしい。
「この声をきみに」のあらすじや説明にも感銘を受けました。
是非こちらをご覧ください⤵
これを読まれたら、誰しも「観てみようかな」と思うと思うの。
新番組が始まる時期には、ドラマを大量に予約録画して、、、
全部観る時間がないので、一話だけみて《降りる》こともあります。
そんな中「この声をきみに」は絶対にどストライクのドラマだと予感してました。
ドラマの世界観が好き
理由は、本がテーマであることと、セットが素晴らしかったから。
特に朗読教室の家が魅力的。
四角と丸のテーブルが無造作に置かれていて、椅子もまちまち。
テーブルカウンターもお洒落、
奥様は魔女を思わせる ( 勝手に私の印象 ) 大好きな回り階段もあって、、、
何よりも本棚が素晴らしいんです。
「♬ もしも~わたしが~いえ~を~たてたな~ら」の私の家づくりの必須条件を全部満たしている。
下に行くに従って広くなるどっしりとした、こんなカッコいい本棚がある部屋で、
一日中読書をして過ごしたい。
いやいや。それは無理でも、こんなお教室に参加したい。
きっと、間違いなく、とても良い時間を過ごせるハズ。
朗読の素晴らしさも教えてもらえました
ドラマは《朗読》を通して人と人とのつながりを描いていきます。
毎回、毎回、いろいろな本が登場して、ひとり、ひとりと影響を受けていきます。
本が持つ魅力や影響力の強さを改めて実感させて貰えました。
私はたぶん、主人公-数学者の穂波孝 ( 竹野内豊 ) ほど朗読にのめりこむことはないと思います。
でも、声を出して読むことの面白さはこのドラマで想像できました。
朗読とは、時にとてもエロティックな一面もあるということも。。。
穂波が朗読教室の先生-江崎京子 ( 麻生久美子 ) と、一冊の本を読み合うシーンです。
風邪を引いた京子をおぶって、穂波は彼女のアパートに送っていきます。
ベッドに寝かして帰ろうとする孝に、京子は「本を読んでください」と言います。
山のように積まれた本の中から孝が 選んだのは、穂村弘・東直子の「回転ドアは、順番に」でした。
ベッドの上で孝の朗読に耳傾ける京子、彼女は次第に声を合わせて暗唱しはじめます。
「 ( この本の詩 ) 暗記しているんですか」
「何回も 何回も 読んだから」
こうして二人は、一冊の本を朝まで読み合います。
「回転ドアは、順番に」は、このドラマで火がついたようです。
文庫本 ( 左 ) の表紙のほとんどを覆うほどの帯、、、
そこには⤵
「あの二人の朗読で大反響中」とある。私もそのひとり ( ´艸`)
「回転ドアは、順番に」は二人の詩人の連作でした。
単行本は、色付きでどちらが書いた詩がわかるようになっていますが、
文庫本は、色が付けられませんから、
✟ ✞ ←こんな感じの印で、どちらが書いたか表されています。
この男女の詩を、孝と京子が読み合うのです。
肌と肌を重ねるよりも、数倍エロティックな経験であったことを想像させるシーンでした。
いいです、この本。
京子さんではないが、何回も何回も引っ張り出して読むと思う。
とても魅力的で、不思議な本でした。
ドラマの最終回に、
教室の生徒さんたちの発表会がありました。
茨木のり子さんの「自分の感受性くらい」を 喜巳子と美鈴が朗読。
ラストの「自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ」
私のイメージとちょっと違うけれど、そこがまた面白い。
金曜日の生徒全員の群読も良かったです。
「おおきなかぶ」
トルストイの名作ですが、福音館書店 の絵本を使っていたのが印象的でした。
挿絵・佐藤忠良さんの「大きなかぶ」
ああ、こういうドラマをもっと沢山作ってほしい。
ビブリアにも ハマったけれど、このドラマの世界観にもノックアウトされました。
因みに。
ドラマの世界観づくりでは「セットに凝る」ことでも有名な演出家がいます。
フジテレビの鈴木雅之さん。
鈴木さんのドラマ作りには素晴らしいセットが不可欠。
下が鈴木雅之さんが手掛けた作品の一部。
王様のレストラン、ロングバケーション、総理と呼ばないで、
HERO、スタアの恋、鹿男あをによし、婚カツ!
ごくごく一部ですが、これだけ見てもセットが凄いことがおわかりいただけると思います。
東京都調布市若葉町2-5-1 仙川
⤴近々、訪れてみよう。