先日こんな記事を目にしました。
《 2018年6月28日、新宿の文壇バー「風紋」が57年の歴史についに幕を閉じることになりました》
新宿「風紋」は、太宰治と交流があった林聖子さんが開いた文壇バーです。
聖子さんと、その母・秋田富子さんは、太宰さんの「メリイクリスマス」のモデルになった人です。
※ 主人公のシズエ子という名前は、聖子さんの父・洋画家の林
聖子さんは昭和48年6月、太宰が入水した三鷹の玉川上水の現場にも駆け付けられたそうな。
※ 当時の話が記されたサイトさんを見つけました。⤵
私が「風紋」をお邪魔したのは、2016年2月のことでした。
2年前 (2016年2月23日 ) の風紋。
当時は聖子さんのご子息がカウンターの中に入られていて、
聖子さんはカウンター席に座って、お客さんと話をされていました。
連れて行ってくれたのは、KYOUちゃんのお母さん。
お母さんは仕事の関係で、鳥取から風紋の聖子ママに会いに来たみたい。
その手土産が洒落てます。
鳥取の銘菓「風紋」
私たちは、そのおもたせを頂いたんですが美味しかったなあ。
そして流石と思いました。
ただ同じ名前だから、ということだけでなく本当に美味しいお菓子だったんだもの。
美味しいものをたんと知り尽くしているお母さんは、お土産までもが気が利いている。
あらためてお母さんのファンになりました。
そして。
「あら、おいしっ」
風紋を一口食べて、目をクリっと輝かし笑った聖子さんの顔が今でも忘れられません。
そんなことが思い出されて、食べたくなりました。
落雁好きです。
風紋は今まで食べた落雁の中で一番美味しい。
その食感と景色はとびぬけている。
口の中にいれるとスーっと溶けてしまいます。
その甘さはもう《素晴らしい》の一言、ストレスなんて全部一気にふっとんじまいます。
クリーム地に、黄土色から緑のグラデーションの波が美しい。
サンドグラスアートのように色を重ねていって、押し固めて作るのかしら。
その固さが絶品。
口の中でのほどけ方が、まるで砂丘の砂が風で形を変えるようなのです。