ロマン・ポランスキー監督作『テス』を観ました。
主演のテスは、ナスターシャキンスキー。
いっちゃん綺麗な頃のナスターシャキンスキーです。
ところでナスターシャキンスキーって「どこまでが名前で、どこから姓なの?」とずっと思ってました。
ナスター・シャキンスキー? 違うのね、ナスターシャ・キンスキーなんですわね。
ほほほ。
※ 因みに子供の頃、「モリシゲさん」を、森 繁 ( もり しげる ) だと思ってた私です。
さて、そんな話はおいといて
観よう観ようと思いながらも随分時間が経ちましたが、やっとです、映画の『テス』。
去年の11月に原作を読み、12月にBBCのドラマを観、やっと3ヶ月越しで映画にたどりつきました。
まあ、そんなことはどーでもよろし
流石ポランスキーさんです、見事だと思います。
映像は美しいBBCドラマとは違い、イギリスの鬱屈した荒野を映し出しています。
その中に美しく佇むテスの美貌が際立っていた。
そして。
気になっていたエンジェル・クレアの怒りの方向もハッキリ理解できるように描いてくれてします。
BBCドラマの方は、エンジェル ( テスの婚約者 ) の子供っぽさに抵抗を感じました。
テスが昔の不幸な出来事 ( 強姦され子供を出産していたこと ) を告白した時、エンジェルの怒りが、私には子供っぽく映ってしまったんです。
「ぼくの大好きなテスが処女じゃなかった、ぷんぷん」みたいな感じに (;^ω^)
失意の末単身でブラジルに渡り、ヘトヘトになり実家にもどってくる彼の容姿も妙に子供っぽかった。
よっぽどアレック ( 強姦する昔の男 ) の方が、男らしくて頼りがいがあるように見えましたの。
映画のエンジェルは そうじゃない
ところが映画『テス』のエンジェルは違います。
キチンと大人で、何に怒っているのかをテスにちゃんと伝えています。
エンジェルはテスに「犯されたことは認める」と言います。
しかし「認めて許すが、解決にはならない」と言うのです。
感情論で怒っているだけではなくて、大人としてテスを諭します。
彼の論点は二つでした。
- 堕落したテスの一族と自分の家との釣り合いを問題視している
- アレックが存命である以上、テスの所有者は自分ではなく彼にあると主張
そしてこのシーンのエンジェルの怒りは、テスが無邪気であり過ぎることへの苛立ちでした。
「嫌なら離婚すればいい」というテスの短絡的な発想を責めます。
聖職者の家で育ったエンジェルにとって《離婚》という選択肢はなかったワケですから、
「そんなこともわからないのか」ということなんでしょう。
そのシーンがこちら ⤵
彼の姓はダーバビル アレグザンダー・ダーバビル 家名を買ったので本名はストーク
家族の暮しを助けるために やむを得なかった
彼は私を利用した 力と私の恐れにつけこんで 私を情婦にした
愛のない関係は2~3週間で終わった
子供が生まれたけれど短い命だった
あなたに会うまで私は絶望的だった
テス 「許してくれないの 私は許したわ」
エンジェル「わかってる」
テス 「でも許さないの」
エンジェル「君はもう別人だ お慈悲を お慈悲を」
テス 「なぜ笑うの なぜそんな言い方を あなたが」
エンジェル「僕が愛したのは違う君だ」
テス 「では私は?」
エンジェル「同じ姿の別人」
テス 「愛したのは私じゃない 私は別人」
テス 「エンジェル 子供だったの 無知だったの」
エンジェル「犯されたのは認める」
テス 「だから許さないの?」
エンジェル「許すが解決にはならん」
テス 「愛してないの?」
エンジェル「君にスキがあった事は家族と関係がある
衰退した一族と退廃的な行為は切り離せん
君は無邪気だが堕落した貴族の一人だ」
テスは、情婦とか言っちゃったり、2~3週間と雑で無邪気なのに対して、
エンジェルの台詞を大人にしている印象がありました。
それからこれは、BBCドラマでも映画でも共通する私の感想なんですが、
アレックの方がいいじゃん ということ。
テスはずっと「強姦された」とか「自分の弱みにつけこんだ」とアレックを悪く言いますが、
アレックはいい奴です。最初から最後までテスをホントに愛してます。
エンジェルがブラジルにとんずらして、テスが過酷な農場で暮らしていた時も、
「どうして言わないんだ」と、すっ飛んできてくれてテスを助けてる。
もてあそんだんじゃなく、本当にテスを妻にしたいと思っていた、
それなのにどうして悪役なんだろう。。。私にはそう、思えてなりませんの。
冬彦さんみたいじゃないですか?
「ずっとあなたが好きだった」という感じでしょ?
容姿が好みじゃないかもしんないが、テスを愛し、支援を続けているんですから。
私だったらアレックを選ぶなぁ。
殺してしまうのは、ダメでしょう、テス。
あっ、そうなると、ストーリーが変わってしまいますね ( ´艸`)
本日の朝ごはん
サッポロ一番 塩らーめん
ななんと、期間限定「富山 白エビだし」ですって!!
即買い、即食べですわ。
白菜にワタリガニを合わせると美味しくなるから、今回も、と思いましたが、
それだと製品の味がわからないから、今回はシンプルに。
あっ、ほんとに、白エビの風味がします。
期間限定でなくてずっと販売して欲しい味だわ、美味しいもの。
無くなる前に、もう一パック買っておこうかしら。