Garadanikki

日々のことつれづれ Marcoのがらくた日記

江戸川乱歩『幻影城』正・続

 

倒叙とうじょミステリーという言葉をご存知でしょうか?

倒叙ミステリーとは、犯人が最初からわかっている作品。

通常のミステリーとは異なったプロットで、「古畑任三郎シリーズ」や「刑事コロンボ」などが倒叙ミステリーにあたる。

ストーリー展開は、犯人目線で描かれていることが多く、事件解決というゴールに向かって紆余曲折しながら進んでいく。

 

※ ブックオフ オンラインコラムを参考にしました。

pro.bookoffonline.co.jp

 

倒叙のみならず、ミステリ全般に明るくない私にとって、

今 読んでいる本は、またとない参考書になっている。

 

江戸川乱歩の『幻影城』

『幻影城』は、江戸川乱歩が内外の推理小説を評論したものをまとめた本。

初版の正本は1951年 ( 昭和 26年 ) 、続編は1954年 ( 昭和29年 ) に発行している。

本書に紹介されている書籍の情報は古いし、表現方法も、科学や医学の面からしても古さは否めない。

しかし、これほど多くの情報量をわかりやすく分類し、しっかりまとめている本は他にないと思う。

 

まさにミステリーのバイブル

本書を《ミステリーのバイブル》といいたいところだか、気になることがひとつある。

現在は《ミステリー小説》《推理小説》と言われるのが一般的だが、乱歩は一環して《探偵小説》で通している。

Wikipediaには、推理小説・探偵小説等のジャンル名についてこんな記述がある。

第二次大戦後「偵」の字が当用漢字に入れられなかったため、「探てい小説」と混ぜ書きで書くことになった。しかしこれを「みっともない」として「推理小説」という言葉が作られ一般的になった。

 

「偵」の字は1954年の当用漢字補正案で当用漢字に入れられたが、既に「推理小説」という言葉が広まっており、「探偵小説」に戻されることはなかった。

「探偵小説」は、ジャンル名としてはすたれていったものの、ロマン的な響きを持つため、未だ愛用している者も多い。

乱歩がこの本を発行したのは、正本が1951年 ( 昭和 26年 ) 、続編が1954年 ( 昭和29年 ) だ。

つまりこの時期は、当用漢字に「偵」の字がない時期なので、一般的には《探偵》は《推理》と置き換えられ、《推理小説》が使われていた。

乱歩にとっての《探偵小説》は、愛着ある表現なのかも知れない。

 

 

 

なにはともあれ、この本は凄い。

乱歩ファンはもちろん、ミステリ愛好家にとっても、名著なのだと思う。

上下2巻の復刻版はとてつもないボリュームなので、

さっと通読するより、必要な都度参考にする文献にしようと思う。

 

まずは、最初の部分に解説されている「傾叙探偵 ( 探偵 → ミステリー ) 小説」の項目から一冊。

アイルズ著「殺意」を、実際に読んでみようかと思う。

そうすれば、本書で説明している内容もより深く理解できるだろう。

 

※ アイルズ「殺意」については後日、アップします。

 

 

 

本日の昼ごはん

味噌煮込みうどん

 

 

 

本日の夜ごはん

三品盛りは、カニカマ、白海老の唐揚げ、納豆マヨ

穴子を卵でとじました

左でのお箸、上手になりました。

でもゆっくりなので、満腹になるのが早い ←おかげで体重が少しだけ軽くなった

  

 

トマトとみょうがのポン酢和え

 

全体像 

 

京のお揚げさんにチーズに、今日は明太子をプラス

 

〆にやきおにぎり