Garadanikki

日々のことつれづれ Marcoのがらくた日記

『無能の鷹』の勘違いが楽しい

 

今シーズンのドラマは面白い作品が多いが、中でも笑えて楽しいのが『無能の鷹』だ。

主演の鷹野ツメ子 ( 菜々緒 ) は、どこから見ても《デキル女》。

東京・丸の内のオフィス街をパリッとした服を着て、ヒールをカツカツ言わせて、受付で社員証をピピッ。ツメ子さんは、そんな感じのお仕事ドラマのヒロインに憧れていた。

恰好から入っただけの理由でITコンサルティング会社の面接を受けたが、

面接官は、彼女の《デキるオーラ》をみて一発合格させる。

 

 

ところが仕事をさせてみると、コピーもとれない、パソコンも起動できない、とんでもない無能な人だった。想像を絶するその無能さに、社内はシッチャカメッチャカで、指導係の鳩山さん ( 井浦新 ) をはじめ、まわりの社員は振り回される。

 

「優秀なやつは一目みりゃわかる」といってツメ子をうっかり採用してしまった朱雀部長 ( 高橋克実 ) が「あんな奴、辞めさせろーー」とわめき散らそうが、先輩たちに呆れられようが、当の本人はとんと気にせず清々しく生きている。

 

しかーし。

そんなツメ子さんが営業に出ると、奇跡がまき起こる。

相手先が「むむむ、おぬしデキるな」と勝手に勘違いしてくれて契約がどんどん取れてしまう。

ツメ子さんは本当に無能なのか、それとも能ある鷹がツメを隠しているのか。。。。

 

youtu.be

 

このドラマ、とにかく菜々緒さんがいい!

スーツをビシッとキメて背筋を伸ばし歩くさまは、どんな女優も敵わないオーラがある。

正直、23歳の新入社員には見えないが、営業に出ればそれが功を奏して有能な中堅社員の貫禄を感じさせてしまうのだからそれはそれ。

「私、難しいことを考えると頭が痛くなっちゃうんです」と、可愛らしいことを言っても、外見と中身が違い過ぎて笑えてしまう。

菜々緒さんは、有能さとか無能さとかを《演じている》感じではなく、

ただそこにすっと立って自然に言葉を発しているだけなのがかえってリアリティがある。

ただそれだけど、謎めいてもみえるのだからスゴイ。

 

 

昔もこんなドラマあったな

本人は自分の気の向くままに行動してるだけなのに、何故か周りが勘違いをして・・・という作風で思い出したのは2008年に放送された山田優の『正義の味方』だった。

妹・容子 ( 志田未来 ) の視点で、姉の槇子 ( 山田優 ) がいかに悪魔かを物語るお仕事ドラマだった。

 

姉の槇子は自己チューで傍若無人、やることなすこと悪意に満ち、何かと毒をまき散らし、妹を「ようこーーーー!」と呼びつけ、こき使い、他人を蹴散らして我が道をゆく。

 

だが槇子の悪事は、何故がめぐりめぐって周りの人々に幸福をもたらしていく。

コンビニで横入りしてきた男にむかついて、デタラメ通報したら指名手配犯でお手柄だったり、セクハラ上司をやりこんで同僚から感謝されたり、最終的には槇子の悪事が、人々にとって感謝される結果となり、人から尊敬の眼差しを向けられ「正義の味方」と呼ばれてしまう。

 

 

両作品はともに

本人の行動と、他人からの評価が真逆で、結果うまくいってしまうという話。

実社会では、こんなことなかなかないだろうことだけに、見ていてスカッとさせられる。

 

『正義の味方』の山田優さんも、『無能の鷹』の菜々緒さんも、

「この役をやるならこの人しかいない!」と思わせてくれた女優さんだ。

 

「無能の鷹」を見て、MOURI は大絶賛。

「今まで菜々緒は色んなキャラクターをやってきたけど、こんなにハマるものはないよね。『菜々緒の正しい使い方』はコレだな」

 

 

本ドラマには、土居志央梨さんも顔を出している。

『虎に翼』のよねさんから全く違うタイプで抜擢されている。

よねさんのような当たり役は、そうそうないだろうけれど、美人だし、演技も上手な土居さんには更に活躍できる 面白い役が巡ってくることを楽しみにしている。

 

 

 

本日の昼ごはん

鶏つくね蕎麦

 

本日の夜ごはんは、、、なし。

この日から風邪が悪化し、MOURI には何か作ってもらって、こんこんと寝た。