金沢から母の住む長野県上田に行くのに、いくつかルートがあります。
距離はあるが一番早いのが上越経由で3時間21分くらいです。
それよりも1時間かかりますが、今回は白川、高山、松本を通っていくルートにしました。
理由は、飛騨牛が食べたかったから。
私たちの判断基準に、なによりも重きがおかれるのが《食》です。
端的にいえば、食いしん坊なのじゃな。
白川郷へは一昨年訪れて、合掌造りを見学しました。
そして、白川郷の帰りに、偶然見つけたのがこのお店「柊」でした。
飛騨牛の串焼き丼を食べて、絶品で、再来を願った店でした。
着いたのは1時半。
そろそろ店も空く頃。
柊は、自宅の居間らしき日本間を三間ぶちぬいて座敷席があります。
2015年夏の写真
「空いているテーブルに、あっ、その ( 食器がない ) 綺麗なところにどうぞ」
いくつかのテーブルには、先客の食器が片付けられないままになっています。
ランチ時、かなりごったがえしたのでしょう。
初めて来たときには「A5等級ステーキ定食 時価」という品書きに、
「流石に7,000円~8,000円はくだらないだろう」と手を出さなかったのですが、
牛串焼き丼の美味しさを知った今では「是非ともステーキを」と思えます。
そんなワケで MOURI はステーキ、私は前回と同じ 牛串焼き丼にしました。
これが柊自慢の、A5特上ランクのステーキ!!!!
気取らない盛り付けがいい。今日のは、ちょっと小ぶりだそうです。
「どう? 美味しい?」
「うまい!!」
今回の食べたステーキの内、一番ですって。
良かったねぇ、最後に白川郷に来て。
牛串焼き丼
前回は、3種類だった味付けが5つに増えたとか。
上から塩コショウ、甘いタレ、柚子胡椒にしてみました。
美味しいよー。
これが恋い焦がれた、東京では食べられない、飛騨牛の最高ランクの牛串焼き。
適度に弾力がありながら柔らかい肉質に、脂身も丁度よく、食べ応えがあります。
味付けが3種類選べて楽しめます。
ご飯にタレがしみこんでして、肉とご飯の間の玉ねぎも良い仕事をしています。
牛串焼き丼には、お蕎麦と豆腐、副菜と漬物と果物がセットになってまして、
このお蕎麦が美味しいんだ、このお蕎麦。。。。
あれ? お蕎麦の感じが変わりました。
これはこれで美味しいんだけど、前のはポキポキともっと手打ちっぽかった。
写真は、一昨年の蕎麦です。⤵
副菜の切り干し大根と、きゅうりの古漬けも美味。
豆腐がまた、堅くしっかりしていて美味しいんです。
一段落した女将さんと、ちょっとお話。
「お蕎麦、変わりました?」
「えっ? 前にも食べられた? 何年前に?」
「一昨年来たんだけど、その時は、もっとポクポクした蕎麦で、おつゆの感じも違ったかな。
どっちもとても美味しくて甲乙はつけられないけど」
「ああ、よかった。まずくなったと思われたのかとドキッとしたけど。
そうなんですよね、打ち方変えてみたんです。
つゆも私はこっちの方が良いかなって思ってるんだけど、うちのお父さんがうるさくてねぇ。
ちょっとでも違うとチェックが大変なの」
「そうなんですか。いや、本当に美味しいですよ。
ステーキも、前は食べられなかったんだけど今回堪能出来て本当に良かったわ」
「お肉はね、毎回大きさが違うんです。時価なのはそれもあるの。
今日は小ぶりだったけど、肉質としては良い方になるんじゃないかしら。
こればっかりは、仕入れの具合で変動があるから仕方ないんだけれどね」
「良かったねぇ、MOURI 。
あのね、金沢から上田に行くのに、前に食べたこちらのお肉が忘れられなくて、
回り道して寄ったんです。
本当に美味しくて幸せです。またね、また絶対来ます。ごちそうさまでした」
女将さんと話をしていて、周りを見たらもう誰もいませんでした。
ランチの時間も終わりのようです。
そうか。
忙しい時は片付けもままならないから「準備中」にしたら、まとめて片付けることにしたのか。。。
とても忙しそうだから、片付けのお手伝いしようかなと思ったのです。
猫の手くらいの役には立つだろうからねん。
いやいや、ホントに美味しかった。
飛騨に寄れてよかったです。