garadanikki

日々のことつれづれ 駄目駄目さんのガラクタ日記

本を読む

アンカットの本

里見弴著『かね』は、こんな古い本で読みました。 全集を持っているので、そっちで読んでもいいんですけれど、 この方が好きなので。 汚っちゃなーい、なんて引かないで (;^_^A この本の軽さは尋常じゃない。 とにかく乾ききった紙なので、羽のように軽いの…

島木健作の感想を考える

里見弴著『かね』を再読、 つづけて中山義秀著『厚物咲』も読みました。 愛著『扇谷日記』で筆者の島木健作が、里見弴の『かね』を酷評していたから、 どんなものなのか読み比べてみたくなったのです。 garadanikki.hatenablog.com 島木さんは著書でこう言っ…

本から本へ

現在、併読している本は以下の3冊。 島木健作『扇谷日記』 野田宇太郎『文学散歩 別巻1』 ダーチャ・マライーニ『メアリー・スチュアート』 どれもすぐにピンと跳ね返るようなフレーズには乏しいが、 考えさせられる事柄は満載で、ここから関連して読みたく…

呉越同舟の人

蒲原有明さんの旧居のことを調べるにあたり、この一冊も大変参考になりました。 林 房雄著『文学的回想』 楽しみながらゆっくり読んでいます。 いま 半分まで来たところ。 昔の本は素敵だ。 布の平の出が美しい! 美しいだけでなく、とても良い肌触りです。 …

蒲原有明旧居の謎

コロナが蔓延して、趣味のぶら歩きが出来なくなっています。 大好きな鎌倉はおろか近隣の徘徊も出来ないので、古い写真やブログを見て楽しんでいます。 実際に歩かなくても、昔たどった場所で気になった物事を調べる作業も 結構面白いものです。 今回も、8年…

乙一『GOTH リストカット事件』

乙一『GOTH リストカット事件』を読んでいます。 「暗黒系」「リストカット事件」を読み終えて、 「犬」の序章で進めなくなっています。 この本はミステリーです。 主人公の「僕」と、同級生の「森野夜」の周囲で次々と猟奇事件が起こります。 事件はグロテ…

コレット『シェリ』

コレット著『シェリ』を読了。 先に観賞した映画「私のかわいい人-シェリ」の原作です。 河野万里子さんの訳はとても読みやすかったです。 映画では、49歳のレア ( 元高級娼婦 ) と24歳年下のシェリと付き合うようになったあたりが割愛されていて、2人の関係…

大田十折さんの作品を尋ねて

「草葉の陰で見つけたもの」を読了。 この本は、よんばばさんが紹介されていて興味をもったものでした。 「草葉の陰で見つけたもの」「電子、呼ぶ声」の2作の短編が収録されていて、 表題の「草葉の~」で作者は「第一回小説宝石 新人賞」を受賞しています。…

恩田陸『チョコレートコスモス』

恩田陸『チョコレートコスモス』を読了。 この本との出会いはひょんなことだった。「図書館行くけれど、返却とか取置きとかある?」 家人に聞いたら「じゃ、これ返却」と手渡されたのがこの本だった。《恩田陸》とあるので、アラと反応。 「演劇の話だったけ…

横山秀夫『ノースライト』

横山秀夫『ノースライト』を読了。 流石は横山さんだ。無駄なくテンポよくミステリーを展開させています。 ドラマを先に見てしまっていたのでミステリーの結末を知っていたことが悔やまれますが、 それでも大いに楽しめました。 【ざっとあらすじ】 主人公は…

菊池寛『頸縊り上人』を読んで思うこと

菊池寛の『頸縊り上人』を読んでみました。 菊池寛といえばその風貌と、 文藝春秋 ( 並びに芥川賞・直木賞 ) を作った人ということや、 『父帰る』『真珠夫人』くらいの知識しかありません。 菊池寛は大衆小説作家と言われていますが、初期の頃は純文学も書…

北村薫『六の宮の姫君』やっと読了!

六の宮の姫君、読了しました。 あーーーっ、長かったです。 途中で、ジョージ・エリオットのフロス河を挟んだのも原因ですが、 もうひとつは、2/3まで読んだのをもう一度、頭から読み直したからです。 で、感想。 今まで読んだ「円紫さんと私」シリーズとは…

小川洋子『ミーナの行進』

小川洋子『ミーナの行進』を読了。 小川さんの本はこれが初めてです。 最初の本をこれにしたのは、タイトルに魅かれたからでした。 ミーナの行進って何だろう、行進、何だかワクワクするイメージでした。 その行進って、、、、 これがまたユニークなものなん…

ジョージ・エリオット『フロス河の水車場』

『フロス河の水車場』を読了しました。 やっとこさでした。長い道のりでした。 筑摩書房 世界文学大系 85 3段書き345頁だもの、読んでも読んでも終わらずに、 図書館から借りた本を2回延長して3度借り直しました。 ということは、3か月は手許に置いたことに…

芥川龍之介『文反故』

北村薫 著『六の宮の姫君』を読み直しているという話をしましたが、 冒頭のこんな一文を見落としていたことに気づきました。 「芥川龍之介と来た日には大莫迦だわ」 寄り道ついでに、この『文反故』.も読んでみることにしました。 実に愉快な短篇です。 作者…

六の宮~につまづき、六の宮~を読む・・・

北村薫『六の宮の姫君』を牛歩のごとスピードで読み続けています。 正しくは《行ったり来たり》です。 実は半分、、、やっと円紫さんが登場するところまで読んだのですが、 物語の序盤に「私」と友だちの正ちゃんが旅行をしているシーンが気になって中断する…

今週のインプット状況

今週のインプット状況 ( 備忘録 ) ひとりごと フロス河の水車場も、ようやく1/3まで読み進むことが出来ました。 併読しているのは「鯖猫屋敷ふしぎ草子」「六の宮の姫君」「澁澤榮一傳」 このラインナップにちょっと偏りを感じ、仲間に入れたのが「完璧じ…

澁澤榮一傳 難解ですけど面白い

むかーしむかし、しぶさわえいいちという偉い人がいました。 その人のことを、これまた偉い文豪が本にしました。 澁澤榮一傳 幸田露伴 タイトルの旧字でもわかっていただけるでしょうが、難解な書物です。 1ページ進むのに、何回辞書を引かなきゃいけないか…

大長編に難航中

最近、難航している本があります。 ジョージ・エリオットの、 フロス河の水車場 三段書きで、、、 345ページの大長編! ⤵ ここまで全部 図書館の借り出し延長を一回して、さらに一旦返して借りなおして、、 まだまだ1/10も進みません。 どうしよ、降りようか…

志賀直哉とその周辺

先日は『志賀直哉の手紙』から、 『或る旅行記 青木と志賀と、及び其周囲』という未完の原稿の話になり、 その決定稿の『廿代一面』の話に転じましたが、この全集で読みました。 流石に有名な文豪だ、全集も分厚い ('◇')ゞ 図書館から借りてきた第一巻ですが…

サマセット・モーム 著『お菓子とビール』

サマセットモーム 著『お菓子しビール』読了。 いやぁ、面白かった! 行方昭夫さんの翻訳も素晴らしく、サクサクと読めました。 冒頭から掴まれてしまいました。 留守をしているときに電話があり、御帰宅後すぐお電話ください、だいじな要件なのでという伝言…

ミステリーは感想文むりむり (;^ω^)

読書の備忘録 昨日読み終わった本です。 アガサクリスティーは、高校生の時に何冊か読みました。 エラリークイーンとかも。。。 全部、忘れています。 当時は面白く読んだ記憶だけはあるんですが、書き留めていないから全然わかりませぬ。 さてこれも、感想…

志賀直哉「友への手紙」から

昨日、武田麟太郎と島木健作の作風について話をしましたが、 これに関連して志賀直哉が興味深いことを書いています。 百花文庫「友への手紙」 この本は、志賀直哉の書簡集で、昭和22年に発行されたものです。 通常、作家の書簡集は亡くなったあとに出るのが…

百年文庫《群》を読む

図書館で借りてきた百年文庫の《群》を読み終えました。 《群》のラインナップに、内田百閒の「件」が、なかったのがちょっと意外です。 群衆にあおられ困った件の様子がこのテーマにピッタリだと思ったもので。 内田百閒 『件』 『豹』 - garadanikki しか…

翻訳のちょっとした違い

一昨日、ハーディの短編 " What the Shepherd Saw " の、翻訳者の違いにより、 作品から受ける印象が違う、といった話をしましたが、 どうしてそんな風に感じたのか、その訳を突き詰めてみたくなりました。 感覚的な問題、といわれればそれまでですが、何が…

北村 薫 著『秋の花』

北村 薫 著『秋の花』を読了。 いやぁ、傑作。 本当に面白かったです。 今日は一日暇だったので、温いお風呂に浸りながら ( 3時間 ) 読んで読んで読みまくり、 お風呂からあがってから更に読んで読んで、一日で読み終えてしまいました。 「円紫さんと私」シ…

北村 薫 著『夜の蝉』

北村 薫 著『夜の蝉』を読了。 ※ 写真はメルカリで安く手に入れた本で、4冊中、この本だけがしわしわでした。 「円紫さんと私」シリーズに第2弾。 大学生の「私」の話が3編、収録されています。 まず本のお話をする前に、気になっていたこの案件から⤵ 【円紫…

ヘンリー・ジェイムズ 著『ねじの回転』

円紫さんと私シリーズ『空飛ぶ馬』に出てきたジェイムズの『ロデリック・ハドソン』に挫折し、 そんじゃあ『ねじの回転』ならどうだと、読み始めたところ、 すんでのところ、こちらも挫折しそうになりました。 冒頭の5行の長さにつまづいて、何度も読みかえ…

ドラマ『一億円のさようなら』

ドラマ『一億円のさようなら』を観ました。 結論からいうと、「白石一文さんの原作の方が断然良い」と思いました。 ドラマは、原作のもつ《棘》が一本残らず抜かれてしまった感があります。 物語は、 つつましく平凡に暮らしてきた鉄平が、妻が48億円の遺産…

木皿 泉 著『昨夜のカレー、明日のパン』

先日の『さざなみのよる』に続き、 木皿 泉 著『昨夜のカレー、明日のパン』を読了しました。 『さざなみのよる』 ( 2018年刊行 ) より2年前、2013年に刊行された木皿さんの処女作です。 読み始めてみると、さざなみ~より失礼ながら多少、拙い気もしました…