( ※ これは11月29日のお話です )
『悪女』という映画を観ました。
邦 題:悪女
原 題:Vanity Fair
初公開:2004年9月1日 ( アメリカ )
原 作:虚栄の市
原作者:ウィリアム・メイクピース・サッカレー
監 督:ミーラー・ナーイル
脚 本:ジュリアン・フェロウズ
マシュー・フォーク
マーク・スキート
「観て良かった」です、この映画。
いつもは原作本を読んでから映画を観るのだけれど、
昭和14年翻訳の三宅幾三郎さんの翻訳で読み始めて難航していまして、、、
「え~い観ちゃえ」と、映画を先行しました。
映画のお蔭で、1840年代のイギリスの貴族や庶民の様子がつかめて助かりました。
同じような名前 ( 親も息子もピットとか・・・ ) が沢山出てくるので混乱してたんですが、
それも俳優さんのお蔭で、イメージがつかめました。
原作は1847年のお話。
日本でいうと天皇は孝明天皇、江戸幕府の将軍は徳川家慶の時代。
ただでさえ古い話なのに、翻訳が昭和初期だから旧かなで言い回しも古い。
サッカレーもサッカレだし www
とても美しい映像の映画でした。
主役ベッキーを演じるリース・ウィザースプーン ( Reese Witherspoon ) がいい。
決して美人ではないのに、コケティッシュで人を惹きつける魅力がある。
衣装もいい。
監督のミーラー・ナーイル女史は、インド出身の映画監督、脚本家、プロデューサー、女優で、子どもの頃の愛読書が「虚栄の市」だったとか。
サッカレー自身もインドのカルカッタで生まれ、本の中にもインドが絡んできます。
だからナーイル監督の世界観がピッタリでした。
恋人たちがピクニックをする公園も東洋の香りがする⤵
貴族の夫人たちが踊るダンスもエキゾチックなものでした⤵
脇を固める女優陣が凄い。
( ※ それぞれの名前をクリックされると、プロフィールと顔写真がわかります )
冒頭でアコギな校長先生を演じる ルース・シーンも、
親友アミーリアの母親役 デボラ・フィンドレーも、
ピット卿の冴えない奥さん役 メグ・ウィン・オーウェンも、
ピットjuniorの義理の母になる、高っかーい声のおばはん ジェラルディン・マキューアンも、
レベッカの夫ロードンの金持ちの伯母さん アイリーン・アトキンスも、
パーティーでレベッカをシカトする太っちょ夫人 バーバラ・リーハントも、
同じく高慢ちきな細い夫人 シアン・トーマスも、
彼女の歌に涙するステイン侯爵夫人 ケリー・ハンターも、
みんなみーんな、イギリスでは有名な大女優たちです
そんなスーパー大御所女優を敵に回して頑張る主役が、アメリカの女優 リース・ウィザースプーン。
2001年「キューティ・ブロンド」で一躍有名になった人。
主
主人公エル役のリース・ウィザースプーン
写真:Jerry Watson/Camera Press/AFLO
男性陣だって凄い!
親友アミーリアの父親役の ジョン・フランクリン・ロビンスも、立派な経歴の俳優さん。
ピット卿を演じたボブ・ホスキンスは、スーパーマリオを演じたことでも馴染の名優。
アミーリアの婚約者の父親で、冷徹な豪商を演じたジム・ブロードベント も、
すっごいキャリアの舞台俳優さん。
イギリスの老優さんは、なんでこう皆、たっぷりと貫禄のあるお顔なんだろう。
腐れ縁、ステイン侯爵を演じるガブリエル・バーンも、寄らば切るぞの貫禄でした。
軍人トリオも素敵。
左:ジョージ・オズボーン ( ジョナサン・リース=マイヤーズ ) は、アミーリアの旦那。
薄情な男で、自己愛のかたまりの嫌な奴。
中:ウィリアム・ドビン ( リス・エヴァンス ) は、アミーリアをずっと密かに愛する友人役。
右:ロードン・クローリー ( ジェームズ・ピュアフェイ ) は、レベッカの旦那になるいい男。
同じ軍服姿でも三者三葉、それぞれのキャラクターがハッキリにじみ出ている写真です。
どう性格が違うかっていうと・・・
親友アミーリアの旦那が薄情なのに対して、
レベッカの旦那ロードンは愛情豊かで勇敢で素敵な男性。
私は最初、二人は打算で結婚したのかと思っていました。
でも違った。
ロードンはレベッカとの結婚で、叔母さんから貰えるハズの財産を棒に振るんだから。
⤴ これはロードンは予想できたこと、覚悟しての結婚。
ロードンは、ベッキーと息子を心底愛していた。
だから侯爵の横恋慕でベッキーが信用できなくなった時には、許せなかった。
「僕は君と一緒に戦ってきたつもりだ」
「許して。あなたと出会う前の私の貧しさがそうさせてしまったの」と、
ベッキーがいくら謝っても駄目だった。
この邦題は違うんじゃないかな、虚栄の市の方が良かったのに・・・
映画を観るまで、レベッカ・シャープという女性を誤解していました。
悪女だと。
邦題も《悪女》だし、原題も《虚栄の市》だしね。
でも違いました。
虚栄の市というのは、彼女をとりまくイギリス社会 ( 貴族 ) のことで、
女たち ( 貴族の夫人たち ) は、虚栄心の塊で、財産や夫の地位で偉そうにしている。
しかしその中でレベッカだけは、何の後ろ盾もなく、金もなく、自分の力だけでのし上がろうとしてる。
それって凄いことでしょう?
彼女は、野心あふれるヒロインです。
悪名高いとも言われますが、一本も二本も筋が通っている。
鋭い機知と強い意志だけを武器に上流社会の階段をのぼりつめようと決心している。
母親ゆずりの美声で、ツンケンしていた夫人たちを感動させた。
侯爵夫人なんて感動しすぎて泣いてる。
「君が入りたいという( 貴族の ) 世界は険しいぞ。
妻はマクベス夫人で、嫁たちはリア王の娘たちだ。
皆して君をひきずり下ろすことだろう、それでも君はやるのか?」
と、忠告されるベッキーだけど、彼女の覚悟はかたい。
彼女の魅力は美声だけじゃない。
美貌と知性あふれる会話で、男性を魅了する。
夫人たちにだって、キチンと礼をつくして挨拶してます。
でも、そんなベッキーをシカトして、意地悪したのは夫人たち。
「そうなの? ならいいわ」
意地悪された人に未練はない。
といっても倍返しなんてしないんですよ。
困った時だけ「私たちお友だちでしょう?」なんて言われても、
「ハンッ」っと突っぱねるだけ。
両親を亡くし、寮に引き取られてコキ使われて育ったベッキーに、
唯一、優しかったのは同級生のアミーリアでした。
そんなアミーリアを、ベッキーは裏切らない。
「あんなボーッとした子が、私より恵まれているなんて」と思っていても、
アミーリアの足を引っ張るようなことはしない。
貴族の女たちが皆、嫉妬にまみれ足を引っ張り合う中で、
レベッカだけは、そうしなかった。
自分の力で立ち向かい、それで駄目なら「次 行こう」の精神。
グヂグヂ言ったり、後ろを振り返ったりしない。
その潔さがかっこいいのです。
男前です。
彼女とずっと旅する旅行鞄には「R S ( レベッカ・シャープ ) 」と書いてある。
これが、とっても印象的でした。
俳優さんは全員バッチリのキャスティングです。
特に好きだったのは、この人。
レベッカの一番最初のターゲット、アミーリアの兄さん役の トニー・モードズリー さん。
同じ系統の人。凄く光ってた。
レベッカに「退屈きわまりない」と言われちゃうピットジュニア役の ダグラス・ホッジ。
ピットジュニアの奥さんになる、ベッキーにとって義姉役の ナターシャ・リトル も素敵でした。
本作は、ちょっと美化しすぎてるのかも知れない、もしかしたら。
原作は、もっとドロドロしてるかも知れない、もしかしたら。
なんたって6巻の大作ですから。
しかし、映画のおかげでスピードアップして読めそうです。
面白そうだもの。
興味を持たれた方は、まず予告編を⤵
これから下は、メモ書きです。
つまらない備忘録なので、うっちゃってください。
《出演者》
ステイン侯爵 Marquis of Steyne/ガブリエル・バーン Gabriel Byrne
ベッキー・シャープ 幼少 Young Becky/アンジェリカ・マンディ Angerlica Mandy
フランシス・シャープ Francis Sharp/ロジャー・ロイド=パック Roger Lloyd Pack
ピンカートン校長 Miss Pinkerton/ルース・シーン Ruth Sheen
ピンカートン助手 Miss Pincerton's Crone/ケイト・フリートウッド Kate Fleetwood
ベッキー・シャープ Becky Sharp/リース・ウィザースプーン Reese Witherspoon
グリーン先生 Ms.Green/リレット・デュービー Lillet Dubey
アミーリア・セドリ Amelia Sedley/ロモーラ・ガライ Romola Garai
ジョセフ・セドリ Joseph Sedley/トニー・モードズリー Tony Maudsley
セドリ夫人 Mr Sedley/デボラ・フィンドレー Deborah Findlay
セドリ氏 Mrs Sedley/ジョン・アランクリン=ロビンス John Franklyn-Robbins
ビジュ ( インド人の召使 ) Biju/ポール・バゼリー Paul Bazely
ウィリアム・ドビン Captain Dobbin/リス・エヴァンス Rhys Ifans
ジョージ・オズボーン George Osborne/ジョナサン・リース=マイヤーズ Jonathan Rhys Meyers
ギャンブラー Gambler/チャーリー・ボール Charlie Beall
ピット・クローリー卿 Sir Pitt Crawley/ボブ・ホスキンス Bob Hoskins
ピット・クローリー ( 長男 ) Pitt Crawley/ダグラス・ホッジ Douglas Hodga
クローリー夫人 Lady Crawley/メグ・ウィン・オーウェン Meg Wynn Owen
ローズ・クローリー 幼少期 Young Rose Crawley/ジョージナ・オドモンズ Georgina Edmonds
セリア・クローリー幼少期 Young Celia Crawley/エミリー・リチャードソン Emilie Richardson
ホロックス ( クローリー家の召使 ) Horrochs/ティム・ プリース Tim Preece
サウスダウン伯爵夫人 Lady Southdown/ジェラルディン・マクィーワン Geraldine McEwan
ジェーン嬢 ( 後のピット長男夫人 ) Lady Jane Sheepshanks/ナターシャ・リトル Natasha Litter
マチルダ・クローリー Miss Matilda Crawley/アイリーン・アトキンス Eileen Atkins
ロードン・クローリー Rawdon Crawley/ジェームズ・ピュアフェイ James Purefoy
ファーキン (マチルダの下女) Firkin/ヘレン・ コーカー Helen Coker
医師 Doctor/ティム・ シーリー Tim Seely
オズボーン氏 Mr. Osborne/ジム・ブロードベント Jim Broadbent
マライア・オズボーン ( ジョージ・オズボーンの妹 ) Maria Osborn/ ソフィア・ハンター Sophie Hunter
石炭夫 coalman/ポール・ベントール Paul Bentall
競売人 Auctioneer/ショーン・マッケンジー Sean McKenzie
ローダ・スワルツ hoda Swartz/キャスリン・ドライズデール Kathryn Drysdale
ベアエーカーズ氏 Lord Bareacres/ジョン・ウッドバイン John Woodvine
ベアエーガズ夫人 ( ブリュッセル パーティの太い人) Lady Bareacres/バーバラ・リーハント Barbara Leigh-Hunt
ダーリントン氏 Lord Darlington/ニコラス・ジョーンズNicholas Jones
ダーリントン夫人 ( ブリュッセル パーティの細い人) Lady Darlington/シアン・トーマス Sian Thomas
タフト将軍 General Tufto/トレバー・クーパー Trevor Cooper
ラグレス ( クローリー家の使い ) Mr.Raggles/ブライアン・ベティファー Brian Pettifer
カーゾン通りの下男Curzon Street Footman/スティーブン・エルダー Steven Elder
看護メイド ( 息子の子守 ) NurseMaid/ガブリエル・ロイド Gabrielle Lloyd
ローディーRawdy Crawley ( 少年期のレベッカの息子 ) /ウィリアム・メリング William Melling
ジョージー・オズボーンGeorgy ( 少年期のアミーリアの息子 ) /ダニエル・ヘイDaniel Hay
モス氏 Mr.Moss ( 借金取り ) /ニール・オブライエン Niall O'brien
デザート・ビューティー Desert Beauty/アヌ・ゴパラクリシュナン Anu Gopalakrishnan
執事 Officer/トム・ビアード Tom Beard
ローズ・クローリー Rose Crawley/ローマ・エドモンズ Roma Edmonds
セリア・クローリー Celia Crawley/グレディ・チンクェ Gledis Cinque
ピットジュニア (孫) Little Pitt/トーマス・グラント Thomas Grant
ステイン公爵夫人 Lady Steyne/ケリー・ハンター Kelly Hunter
グラントの妻 Lady Gaunt ( ステイン長男嫁 ) /カミラ・ラザフォード Camilla Rutherford
ジョージ妻 Lady George ( ステイン次男嫁 )/アレクサンドラ・スタデン Alexandra Staden
ウェンハム氏 Mr. Wenham/ジョニー・フィリップス Jonny Phillips
国王 The King/リチャード・マッケイブ Richard McCabe
コンベントリーアイランドマン Coventry Island Man/ビレンドラ・サクセナ Virendra Saxena
カジノボーイ Casino Boy (ブルース・マッキノンとして ) /ブルース・マッキノン Bruce Mackinnon
カジノボーイ Casino Boy ( マシュー・ホーンとして ) /マシュー・ホーン Mathew Horne
カジノストレンジャー Casino Stranger/アンドリュー・プライス Andrew Price
ジョージ・オズボーン Young Georgy/トム・スターリッジ Tom Sturridge
《訳の違い》上段は吹き替え訳。下段は字幕。
どうだ、満足かい?
満足なさったかな?
約束通り、君を女王にしてやったぞ、今宵。
約束通り あなたは “ 一夜の女王 ” だ
感謝しますわ、閣下
感謝しております
だが幸せではない ではどちのも不幸かな
でも満足ではない? 欲張りな人だ
あなたが? 絵画に囲まれても?
公爵は絵で満足なさいますか?
絵は隠れみのだ
絵は隠れみのだよ
何から隠れるんですの?
何から隠れると?
羊飼いや下男でさえ知っている単純な真実だ
誰でも知ってる真実からさ
この世で唯一値打ちのあるものとは、愛だ
“ 人生で唯一価値があるのは愛し愛されること ”
避けてきたのは見つからないと思ったからだ
それを得られそうにはないので絵でごまかしていた
だが今みつけた
しかし今は違う
からかってらっしゃる
お戯れを
私はこの煌びやかな世界には不釣り合いです
あまりに身分が違いすぎます
上流社会に生まれる主な利点は
上流に生まれた利点は
早いうちにそれが茶番であると気づくことだ
ここが “ 虚栄の市 ” だと早くに学ぶことだ
覚えているかね、絵を手離すまいと値をつりあげた子を
大事な母親の絵に、高値をふっかけた少女がいた
安すぎたわ
安すぎたわ
商談の後に悔やんでも後の祭りだ
あなたも欲しいものを手にした 値切るには遅い
さらにこちらからカロリー計算⤵ まったく関係ないもの
【朝食 593kcal】
白飯 1.68kcal×138g…232kcal
南瓜のポタージュスープ 71.5kcal
715.1kcal ( かぼちゃ403g…366.7kcal、玉ねぎ124g…45.8kcal、バター15g…111.7kcal、牛乳150g…100.5kcal、生クリーム21g…84.4kcal、コンソメ3g…6kcal、水40g…0kcal、塩2g…0kcal ) の10%
おかわかめの酢の物 12.6kcal
25.2kcal ( おかわかめ47g…12.8kcal、砂糖2g…7.7kcal、酢5g…1.3kcal、醤油4g…3.4kcal ) の50%
ハンバーグとサラダ 197.6kcal
395.3kcal ( ハンバーグ…336kcal、トマト135g…25.7kcal、キャベツ146g…33.6kcal ) の50%
ドレッシングなど 79kcal
79kcal ( ドレッシング17g…59kcal、マヨネーズ3g…20kcal )
【夕食 1013kcal】
秋鮭のフライ 188.8kcal
472kcal ( 秋鮭190g5個…247kcal、油25g…225kcal ) の2/5
ソースなど 75.7kcal
151.5kcal ( キャベツ135g…31.5kcal、ソース10g…12kcal、マスタード12g…38kcal、マヨネーズ10g…70kcal ) の50%
のどぐろのみりん干し 70.5kcal
のどぐろのみりん干し106g…235.3kcal の30%
キクラゲとしめじの卵炒め 120.9kcal
268.8kcal ( キクラゲ66g…23.1kcal、しめじ60g…10.8kcal、卵135g…203.9kcal、油3g…27kcal、鶏ガラスープ2g…4kcal ) の45%
ポトフ 207.4kcal
1037kcal ( 小たまねぎ107g…40kcal、玉ねぎ174g…64kcal、にんじん190g…70.3kcal、じゃがいも185g…141kcal、大根182g…33kcal、いんげん63g…15kcal、ウィンナー172g…524.6kcal、かぼちゃ73g…66kcal、しめじ128g…23kcal、コンソメ21g…50kcal、鶏ガラスープ5g…10kcal ) の20%
うまかっちゃん 349.6kcal
うまかっちゃん…437kcal×2=874kcal の40%
【晩酌 176kcal】
ビール ( 0.40kcal×100g=40kcal ) ×1杯 =40kcal
真澄 ( 1.03kcal×66g =68kcal ) × 2杯…136kcal
【その他 18kcal】
コーヒー ( 6kcal ) × 3杯…18kcal
【総摂取カロリー】 1800kcal
【運動消費カロリー】228kcal
【基礎代謝】 1313kcal
1800kcal-228kcal-1313kcal=259 昨日★2♡1586+本日259 =★2♡1327