Garadanikki

日々のことつれづれ Marcoのがらくた日記

素敵な人

ファリア司祭の教え

岩波文庫版『モンテ・クリスト伯』は、実に面白い。 感慨深い話が、わんさかつまっている。 昨日読んだのは、主人公のダンテスが獄中でファリア司祭と出会うシーンだった。 ダンテスが無実の罪で投獄されて6年目、絶望から自殺を決意し、断食しはじめる。 だ…

くされ縁というんでしょうか

親友より年賀が届いた あらまあ どうして 困るじゃないの 凄い箱じゃあ こんなに沢山! すぐに電話しました。 そしたらいきなり「草津行ってたんでしょう?」と。 彼女はコレ元旦到着予定で出したから、6日になっても反応ないので、不在と思ったのだろう。 …

G・ヴァイゼンボルン『炎と果実』

ギュンター・ヴァイゼンボルン 著『炎と果実』読了 1954年に山下肇 翻訳で刊行された古書。 著者の優れた才能と感受性と強さ、 そして著者がおかれたナチスドイツの時代の恐ろしさに触れ、心をわしづかみされる本だった。 ヴァイゼンボルンというドイツの作…

かや乃さんのミートパイ

お菓子作家のかや乃さんからミートパイをいただいた。 売れ残りの品なんだけど食べて ちょっと面白いものも入っているのよ ちょっと変わったものとは何でしょう? パイの左の方に見え隠れしているものは、、、、リンゴじゃないですか。 ほーーー、肉にリンゴ…

『無能の鷹』の勘違いが楽しい

今シーズンのドラマは面白い作品が多いが、中でも笑えて楽しいのが『無能の鷹』だ。 主演の鷹野ツメ子 ( 菜々緒 ) は、どこから見ても《デキル女》。 東京・丸の内のオフィス街をパリッとした服を着て、ヒールをカツカツ言わせて、受付で社員証をピピッ。ツ…

「ハロルド・フライの思いもよらない巡礼の旅」

レイチェル・ジョイス 著 『ハロルド・フライの思いもよらない巡礼の旅』読了 391頁の長編で、読み終わるまでかなりの時間を要した。 本を読んでいる間中 《歩く》という行為を愉しんでいる気分になった。 【内 容】 ハロルド・フライ、65歳、長年勤めたビー…

映画『ある男』

映画『ある男』を鑑賞 昨日お話した小説『ある男』の映画版です。 前半かなりの時間を割いて、里枝と大祐 ( X ) が知り合う頃の話や、家庭生活においての大祐の様子を描いている。それによって、里枝と息子・悠人 ( 大祐にとっては義理の息子 ) の喪失感が…

料理人の手元に魅了される

Instagramで数々の料理を紹介している森シェフのレシピ 今回は、これに目が釘付けになった。 天津飯 天津飯は、とろとろの餡が美味しくできるがどうかで決まる気がする。 森シェフの料理は美味しそうだし、手さばきは見ているだけで食欲がそそられる。 人気…

青山美智子 著『赤と青のエスキース』

このところ絵画にまつわることに多く接している。 原田マハさんの書いた『異邦人』と『たゆたえども沈まず』に読み、 上野でデ・キリコ展を鑑賞し、その後に読んだこの本も《絵画》に関連した内容だった。 生活していく中で、こんなにも立て続けに絵画に関連…

上野公園界隈

上野にデ・キリコ展を観に行った際、初めて見た景色がいくつかあった。 上野って来ているようで来ていないんだなと痛感。 今日は暑いから木陰がいい。 野球場があった。 その横に、正岡子規記念球場という石碑。 正岡子規記念球場 正岡子規 ( 1867~1902 ) …

KAYANO さんのキャロットケーキ

今日は、手間のかかる美味しいもの お菓子作家のKAYANO さんに作っていただいたもの。 文鳥のぴ~が亡くなって泣いて暮らしていた時に「甘いものを食べて元気を出して」と、 プレゼントしてくださったのが美味しくて、涙がとまりました。 その時の味が忘れら…

峰子飲み

私、わりかし、いや凄ーく 仁支川峰子さんが好き となりのおじすん引いた。 なんで引く? タップリとしてて、おきゃんでカワイイじゃないか 峰子さん。 峰子さんと私は同い年だけれど、あんなにはっちゃけられたら人生楽しいだろうと思う。 そんな峰子さん、…

映画『Perfect Days』

念願の映画『Perfect Days』を観た。 渋い映画だった。 渋いが、心の奥底にまで静かな感動が染みわたる映画だった。 主人公-平山の生きる世界観が素晴らしい。 こういう暮らしに憧れる。 好きな場所ばかり出てきたし。 【どんなお話か】 木造安アパートに住…

映画『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』

昨日観た映画『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』の話をします。 綺麗な景色ですがイギリスの田園地帯。 こんな道をハロルドという老人がテクテク歩いて友人に会いにいく物語でした。 【物語】 ハロルド・フライは定年退職をし、妻のモーリーンとひっそり…

気づきの世界

このところ青山美智子さんの本を立て続けに楽しんでいる。 読んだ順番に並べるとこんな感じ 『お探し物は図書室まで』 『鎌倉うずまき案内所』 『月曜日の抹茶カフェ』 『木曜日にはココアを』 『猫のお告げは樹の下で』 目についたものから手あたり次第 読…

鎌倉文庫と 島木健作と 扉子と

今日は、最新作『ビブリア古書堂』に出てきた鎌倉文庫に関連して話を始めます。 私が鎌倉好きなのには色々わけがありますがそのひとつには、 好きな作家が鎌倉にこぞってお住まいだったということも関係しています。 《作家》より《文士》という方がお似合い…

クミンとか・タイムとか・・よくわからんが美味しいもの

お菓子作家のKAYANO さんから面白い香辛料のベーグルをいただいた。 美味しいのだが、なんとも形容しがたい。 カリカリの香辛料は、KAYANO さんも初めてトッピングをしたものらしい。 胡麻とベーコンの香りはわかるのだが、クミンは入っている。 焦げている…

11年ぶりにメッセージが

スマホに届いた、ブログのコメント通知に驚いた。 11年前に書いた拙記事に、ご本人からメッセージが届いたらしい。 garadanikki.hatenablog.com タイガー森さんからです! ローラーゲームの東京ボンバーズ初代キャプテン タイガー森さんからです! もう、ビ…

手作りの、たけのこごはんと 猫まんま

お菓子作家のKAYANO さんから、素晴らしいものを頂戴した。 筍とおかか ななんと 「筍ごはんの素」 ご飯と一緒に炊くだけで美味しいたけのこご飯が出来るなんて。 味は保証付き! KAYANO さんはお菓子作家であり、料理の先生でもある。 コロナ以降 間遠にな…

空飛びネコさん直伝「ネズミ個体 手作りごはん」

「これは先月27日のお話です。」 そう前置きするのは、件の「手作りご飯」を作成したのが二週間前だから。 手作りご飯? いつも手作りでしょう。 違うの、猫の餌なんです、猫の餌を手作りしたんです。 話はさかのぼること、さらに半月前。 下の拙記事に、空…

ドラマ『RoOt / ルート』

4月7日からスタートしたドラマ「RoOt / ルート」の世界観が、 何だか異質で気になっている。 W主演の本作キャストを務めるのは、河合優実さんと坂東龍汰さんで、 2人とも数々の話題作に出演する若手のホープだが、私が知ったのはごく最近だった。 河合さん…

天国への門で

先日はSさんの葬儀にまつわる話を聞いていただき、ありがとうございました。 私はSさんの妻に近い立場なので、多分に彼女に肩入れしてしまいがちです。 彼女と義娘たちとの間に生じたことも、彼女から知ることなので、娘には娘の言い分もあると思います。 …

自家製なんちゃってマカロニチーズ

先日、miyako さんのブログで見た マカロニチーズを作ってみた。 www.421miyako.com miyako さんは、料理も編み物もお上手で、映画の話をされたらその映画が絶対に見たくなるという素晴らしい記事を書かれるブロガーさん。 教養豊かで多趣味で素敵女史のmiya…

パンの取り方

浜田山のOlympicの買出しで、赤いパン屋さんラスリーズに寄った。 本日の買い物はこの四点 買い物をしている時のひとこま 黒いスチールすのこに陳列されているパンをトングで取ろうとしたら、 トングが網に引っかかり なかなか取れず、私は悪戦苦闘していた…

本は見て選ぶのがいい

図書館の棚を見回っていて、 小躍りするほどファンキーな一冊に出会った。 表紙は若き日の三島由紀夫と石原慎太郎 この本は2000年から2006年『諸君!』に掲載されたありし日の文豪たちの本。 カメラマンの樋口進さんが撮影したモノクロ秘蔵写真と、 川本三郎…

吉屋さんの小説と旧宅

そういえば、私は吉屋さんの小説を読んだことがない。 鎌倉によく行くのに吉屋記念館も素通りしていた。 勝手にややこしい小説を書く人なのかと思い込み、食わず嫌いだったことを悔いている。 今回『私の見た人』を読んで、しっかりした意思の持ち主でありな…

吉屋信子『私の見た人』

吉屋信子著『私の見た人』を読み始めている。 徳富蘇峰と徳冨愛子 が掲載されているので借りた本。 他の人たちのエピソードも興味深いので、図書館の貸し出し延長をしなければならないかも。 こんな人たちのことが紹介されています 田中正造、万龍・照葉、徳…

夏川草介『本を守ろうとする猫の話』

夏川草介著『始まりの木』のあと、二冊目に手にとったのがこれ。 表紙とタイトルに惹かれたのが理由。 そして今回はもうひとつ楽しい理由がある。 よんばばさんと、つるひめさんが、この本を同時に読まれることになり、 読了後、感想を交換できそうなのだ。 …

「始まりの木」を読んで

夏川草介 著『始まりの木』を読了 この本を読むキッカケは、つるひめさんが紹介されていたからだった。 tsuruhime-beat.hatenablog.com そしてもう おひとり、よんばばさんも つるひめさんの記事を読みこの本を手にされていた。 hikikomoriobaba.hatenadiary…

徳川さん宅 ( ち ) の常識

図書館で何気に手にとった本『徳川さん宅ちの常識』がとても愉快だった。 この本を書かれた徳川さんは、宗家ではなく尾張徳川家の第21代当主。 堀田家から、第20代徳川義知氏の長女・三千子さんの婿養子として徳川家に入り、 名前も『堀田正祥』から『徳川義…