子供のころ 大好きな場所があった。
その場所は隣町にあり、子供の足で1時間もかかる。母に叱られるので内緒で行った。
高い塀に囲まれたその家は、子供の背丈では見ることは出来ない。
ただ、家の前に立って、
「どんな人が住んでいるんだろう」と空想するのが好きだった。
先日 所用でその場所を通りがかったら、入り口の看板に “ すみれば ” と書いてあった。
広大な敷地跡は、元所有者の意思により自然庭園として公開されていたのだ。
40年を経て、私はその門をくぐった。
“ すみれば ” の写真を撮りました。photobako Vol.15 にあります。
『桜丘すみれば自然庭園』について
元の所有者(故)植村傳助氏は、シュウウエムラ化粧品の創設者(故)植村秀氏の父君。
植村傳助氏は貿易商で財を成した後、この地に邸宅を築かれた。
「桜丘すみれば自然庭園」は、武蔵野の風景を再現するという(故)植村傳助氏の構想のもと、昭和初期につくられた邸宅と庭の跡地です。
戸野琢磨氏、小形研三氏の両造園家と植村家ご家族の手により、長い間大切に守り育てられてきました。
世田谷区では、平成6年からこの跡地の取得を進め、平成12年から住民参加による本格的な緑地づくりに取り組んできました。
6,643平方メートルの敷地は、雑木林と草地で構成され、4種類のスミレをはじめ、キツネアザミ、ネジバナ、ツルボ、ヒガンバナなど、一年を通して野の花が咲き誇ります。
コオロギの仲間やカネタタキなど虫たちの鳴く声や、イロハモミジの紅葉、冬枯れの野など、四季折々に自然のようすを楽しむことができます。
また、3年程前に池を手作りしてからは、カエルやトンボの仲間、カルガモなどの姿が見られるようになりました。
桜丘すみれば自然庭園の活動報告を記したブログが公開されています。
よろしければ、是非 ご覧になってみてください。