世田谷線の終着駅と京王線下高井戸駅の間の中州に、その映画館はありました。
ビルの二階、エレベーターはなくて階段を使わなければいけません。
お客さんは年配の方が多いようです。
階段できついだろうと思いますが、皆さん健脚なようで。
下高井戸に映画館があるのは知っていましたが、来たのは今年になってからです。
「人生フルーツ」と「モリのいる場所」をかけている映画館を探していて、たどり着きました。
しか~し。
いつも混んでいます。
お客層が、年配客だからだと思います。
でですね。
初めてここに来た時に、窓口で「シニアです」とゴソゴソ免許証を出そうと思ったら、
「証明書は大丈夫です」と言われてしもた。
証明書がなくてもシニアに見えるっちゅうことなんだな、と、ちょっとへこみました。
シニアが多いということは、土日でなくても混むということです。
更に毎週火曜日はオール1,000円ということで、凄く混む。
しかも、今月は「特集 樹木希林」だから、滅茶苦茶混むのです。
「1998年には当時運営していたヘラルド・エンタープライズが撤退。
閉鎖が迫る中、商店街やファンが存続に立ち上がり、年会費3,500円の「友の会」が誕生。地域密着型の「下高井戸シネマ」として堂ねん再出発し、今に至っている。
なるほど。
下高井戸の商店街は活気があり、住んでいる人が下高井戸愛にあふれていますから、
下高井戸シネマも存続できたのだと思います。
昔はどんな駅にも映画館がありました
私が育った世田谷の、祖師ヶ谷大蔵にも昔は映画館がありました。
おじさんに連れられて、石原裕次郎の映画を観に行ったっけなあ。
三軒茶屋にも、ごく最近までレトロな映画館が残っていましたが、2013年2月に閉館になってしまったそうです。
下高井戸シネマは元気です。
ここでしか観られないような渋い映画もかかる一方、「収益は大事だから」と一般受けする映画もかかる。
そのバランスが丁度良いのです。
いい映画館にめぐり合えたなと幸せに思います。
映画館も存続、世田谷線も存続
三軒茶屋から下高井戸までをつなぐ世田谷線は、なかなかレトロです。
世田谷線の前身は玉電といって、下高井戸から三軒茶屋、三軒茶屋から渋谷まで伸びていました。
下高井戸⇔三軒茶屋は、世田谷線と名を変えて存続していますが、
二子玉川から三軒茶屋を経由して渋谷までの路面電車は廃線となりました。
1968年 瀬田駅の風景
現在の世田谷線
とても洗練されたボディ。
車両が通り過ぎた向こう側の家は、、、
昭和感たっぷりの古家。
市原悦子さん主演の『家政婦は見た』の大沢家政婦紹介所として使われた家です。
世田谷線は、鎌倉の江ノ電同様。
住宅地をコトコト、のんびりした速度で進む、味のある電車です。
我が家から下高井戸までは、自転車でも行かれますが、
世田谷線を使うルートと、京王線を使うルートがあります。
私はもっぱら世田谷線経由。
のどかなんだもの。