実家の階下からMOURI が呼んでいます。
「お~い、猫来てるよ」
なんだろう、流石に草津にはにゃんこの友達はいないぞ。
トントントンと降りていくと、居間の網戸にへばりついて「ナーナー」言ってる奴がいる。
「あいつさ、よく来るんだよ。困ってんの」と義弟。
義弟は大の猫嫌い。
猫というより動物全般がダメなのは、家で動物を飼ったことがないから。
MOURI は義弟ほど嫌いなわけじゃない、ただ育った環境で動物に縁がなかった人。
だけど義弟は、縁がないを通り越し、動物に恐怖や嫌悪を感じるらしい。
「嫌いだっていってんのに、なんで来るかな」
仕方ない。私が相手をつとめよう。
外に回って挨拶
もうもう、いきなりの頭突きです
うわぁ、可愛い!
こんなに人懐っこい子は珍しい。
ゴロゴロ最大級ですわ。
デデーン
「君ねぇ、お会いしてまだ5分もたたないのに、お腹さわらせてくれるのかい?」
人間が怖いとか、思わないで生きてこれたらしい。
奇跡だ。
私にピッタリくっついて、ご満悦。
部屋の中から「姉さ~ん、なんとかしてよ、そいつ」と義弟。
聞こえてんだね、そういう話⤵
でも めげない。
だってワタチ、可愛いもん。可愛がられているんだもん、誰にでも。
「それにしても面白い模様だね、ちみは」
顎の下から胸毛が白。
お腹も白。
あんよはソックスじゃなくて足袋みたいだ。
抱っこしてみました。
わぁ、なんて肉感がよい子なんだろう。
シルクのような柔らかい毛並みに、ポッチャリとしてお肉で、
私に吸い付くように抱かさってきます。
( 写真は撮れませんでした )
ポンと降ろしたら、その辺をひと回り
ここは彼女のテリトリーらしい。
見られているのを意識してます。
「ナーオ」
いつまでも触っていたい女の子でした。
しかしこの子、どこの子なんだろう。。。。
「ひとつ置いて隣の家で飼ってるんだよ。もう一匹居て、そいつも来るんだよ。
コラっとか、シっと言ってもダメなんだ。
窓開けとくと、部屋ン中まで入ってきちゃってさ。
追い出すのに一苦労。うちは皆 嫌いだって、なんでわからないんだろう」
「可愛がられたことあるんじゃない?」
「いやいや、それはない絶対。お袋も猫、嫌いだったもん」
「 ⵈⵈ 」
でも実は、亡くなった義母が、魚のはしっこを猫に放り投げてるの、見たことあるんです。
根負けしちゃったんでしょうね、毎日来るから。
結局、餌付けしちゃったんです 義母ったら。
義母もMOURI も嫌いなんじゃなくて、どう接していいかわからない人なんだと思う。
「いやいや、そんなこと、絶対にない!」
そんなに言うんだから、まあ、そういうことにしておきましょう。
でもね、明日もまた来るよこの子、だって私が遊んであげちゃったから。