吉屋信子著『徳川秀忠の妻』読了
浅井三姉妹の末娘達子 (みちこ) ( お江 ) の波乱万丈の人生を描いた作品。
三姉妹の母は、言わずと知れたお市の方。
長姉の茶々は秀吉の側室とし後の淀君。末妹の達子は徳川家に嫁ぎ二代将軍・秀忠の実台所となる。
つまり姉妹は豊臣と徳川にわかれ対立関係におかれてしまう。
達子は、夫の秀忠が大阪城を攻め落としたことで、姉を自害に追い込んでしまう。
戦国時代の女たちは時代に翻弄され、家族が引き裂かれていく。
母 ( お市の方 ) 、姉 ( 淀君 ) 、娘 ( 千姫 ) の生き死にを通して、達子は舅の家康を憎むようになり、
産んだばかりの長男・竹千代 ( 家光 ) を引き離されることから、次男・忠長を溺愛するようになる。
長男が乳母のお福 ( 後の春日局 ) べったりになり心が通わなくなったことから、長男よりも次男への愛が深まり、それがやがて後継者争いの火種になるのだが、そうなるまでの怒りや哀しみがよくわかるように経緯が整理されている。
当時としては珍しい待遇
達子には、当時の女性には珍しいことが沢山ある。
例えば、母や姉が戦争により非業の死を遂げるのに比べ、畳の上で亡くなっている。
溺愛する次男のお陰で、立派な葬儀もしてもらえ、増上寺に立派な墓がある。
夫が生涯側室を持たなかったことも、当時としては珍しい。
娘の千姫のこと
千姫は、秀忠と達子との間に産まれた第一子。
絶世の美女といわれた祖母・お市の方によく似た美しい姫だった。
豊臣秀頼の妻とするために、親から離れ幼い内からに婚家で伯母・淀君に育てられた。
政略結婚だ。
しかし秀吉の死後、実家の徳川が婚家の豊臣家を倒してしまう。
千姫は夫・秀頼と、姑 ( 伯母である ) 淀君の命乞いの為に大阪城を出る。
祖父・家康に会いに行ったが、千姫が徳川方に戻ったことをいいことに、
大阪城は攻め落とされてしまう。秀頼も、淀君も自害。
母の達子は千姫の無事を喜ぶどころか、激しく非難する。
「夫をおいて出てくるとは何事か、千姫は豊臣秀頼と共に自害するべきだった」
後の千姫は出家するが、弟で第三代将軍・家光に厚遇される。
晩年は鎌倉の縁切寺「東慶寺」に援助するなど女性のために活躍し、70歳で死去する。
達子の生涯を知り、NHKの大河ドラマ「江～姫たちの戦国～」も観てみたくなった。
大河ドラマは見逃したものが沢山あり、現在遅ればせながら「おんな城主 直虎」「真田丸」を見始めている。
それに加えて「江～姫たちの戦国～」も観たくなったが、ああ、時間がいくらあっても足りないなあ。
本日の昼ごはん
金ちゃんの鍋焼きうどん
本日の夜ごはん
揚げ油をケチってちくわの磯部揚げを作ったら、全部がくっついた！
裏返してみると黒くてとんでもないことになっています (;'∀')
無限キャベツ、鶏とさやえんどうの塩こうじ炒め
鶏肉に塩こうじをまぶしたものを炒めるだけ。
これはお弁当に最適のおかず
