根っからの野良で、人間不信のハイシマさん
ウィンドミルをやってのけたり、お茶目なところもある半面、
人間嫌いなので、一定距離を保たないと血だらけにされます。
こうやってご飯を食べていても、後ろに回ろうもんなら、眼光鋭く睨み返される。
今日は何故か、ハイシマさんしかいなかったので、一対一でサーブしました。
ハイシマじぃのお皿にとろみ缶を入れると、「なんだこれ、うまいのう」とすっかり気に入った様子。
とろみの上のおつゆだけ舐めちゃうのは悪いくせで、つゆがなくなると、ワタシの顔を見あげる。
とろみを一杯足してやる。
上だけ舐めて、ワタシをみる。
今日はハイシマじぃの食事係りか。。。
大分距離が縮まったので、、、、触ってみたくなった。
はじめて触れました。
いや、触らせてもらえました。
いつもなら、後ろに気配を感じただけで「何する気じゃ」と睨まれるのに。。。
大分、肉がついてきたけれど、背骨はまだゴツゴツしている。
ずっと手を置いていると、温かみが伝わる。
違う場所でご飯をやり終えた ゆうじ君が戻って来たので、報告。
「ハイシマさん、触れた」
「えっ嘘でしょう?」
「ホントホント、今日なら、ゆうじ君も触れるよ絶対」
そうっと、撫でてみる。
ハイシマじぃさんも、彼を見てる。
このあと、二人で万歳三唱しました。
初めて見に来ていた女の子が不思議そうに聞きます。
「そんなに嬉しいことなんですか?」
「こいつは子育て中に捕獲されて手術をされたり、折角育てた子供を捕られたり、
人間不信になってたんです。
ご飯をあげ初めて10年になるけど、一度も触らせてもらえなかったんです。
ハイシマさんは、死ぬまで触れないと思ってた」と、ゆうじ君。
ゆうじ君の嬉しそうな顔と、ごつごつしたハイシマじぃさんの背中が忘れられない日でした。