母を見舞って早めに帰路につきます。
帰りのバスを予約してしまったし、昨日乗り継ぎで苦労したので余裕を持たなければいけないから。
バス停の時刻表を見たら、次のバスまで50分もある。
案の定、これだ。
天気も良いし、歩いてみようかな。←この安易な考えが後に大変なことになるのです。
病院から大屋の駅まではバスで10分ほど、歩けば40分くらいだろうか。
でも、どうせ歩くなら大屋へ迂回せず ( 三角形の二辺ではなく )
直線コースで田中駅まで向かうっていうのはどうだ? ←やめときゃいい話でした。
赤いルートが、昨日 徒歩とバスで行った道。
青いルートは、直接田中まで向かう道。
青いルートは、車で上田に来る時に通るルートなので知っています。
なだらかな山を越えたり、田んぼの中を歩いたり、楽しい道です。
ほーら、いいじゃない。
ウォーキングコースにもなっている。
ふーふーふー。
かんりしんどくなった。
車ならブーンだが、広大な田んぼ道は、いくら歩いても着かない気がする。
かれこれ1時間は歩いてる。
この先の交差点を真っすぐに進めば、田中駅に続く橋があるハズ。
えっ? 田中橋 通行止め?
ホテルのご主人が言っていた崩落した橋は田中橋のことだった。
困った時の腹ごなし
野中の一軒店。
交差点のところに定食屋さんがあったので、昼食を兼ねて情報収集しよう。
テーブル席の奥に、ゆったりとした座敷席が四間。
肉うどんをお願いして、店員さんがお手すきの時に教えを乞おう。
「あの、東京から来たんですが、この先の田中橋が通行止めと知らずに歩いてきてしまったんです。
ここから千曲川を渡って田中駅まで行くには、やはり大屋まで戻らないとダメですかね」
「歩きですか?」
「はいそうです」
「うわあ、大変ですね」
「ええ、まあ。でももうそれしか方法がなく・・・」
二人の女店員さんは大屋周りを勧めます。
一人の女店員さんが、山道だけれど近いかなと、う回路を教えてくれました。
「いやいや、あの山はきついよ」
「そうよね」
と、皆で考えてくださいました。
地図で言うとこんな感じ⤵
予定していたルートは、田中駅の手前の千曲川にかかる「田中橋」が崩落して通行止め。
山道のう回路は一見近そうに思えるが、高低差半端ないそうな。
「やっぱり大屋周りがいいと思いますよ」
ここまで来て、ぐるーーーっと回るのを考えたら、疲れがどっと増す。
でも仕方ない。
千曲川に架かる橋は、少ないんだもの。
肉うどんは、肉が甘めに煮付けられていました。
ちょっと甘いけど、今の私には良いエネルギーになりました。
ごちそうさまでした。
色々教えていただき、ありがとうございました。
ブルーのルートなら、あと30分で着くだろうという距離なのに、、、
やはり新参者の考えは浅はかだ。
ひたすら大屋に向かってとぼとぼ歩きます。
悲嘆にくれて写真はなし。
大屋駅の所にある「大屋橋」までやってきた。
橋を渡ったら、千曲川沿いを向こう岸と同じ距離歩く形になるのか。
とほほ。
大屋橋の南詰に、石碑がありました。
「この石碑は、平成13年9月11日の台風15号で被災した大石橋が架け替えられた際。。。。」
千曲川の橋は、平成13年の台風でも被害を受けていたのか・・・
大石橋は、この大屋橋の下流 ( 上田市街寄り ) に架かっている橋で、
当初は丸子鉄道の電車の為の橋だったそうです。
昭和3年の洪水で一度目の被災。平成13年に二度目の被災。
現在の橋は、丸子線廃止の後のもので、人と車用の橋だそうです。
台風15号で被災した当時の写真は、ネットへのアップされたものが無く、
川尻潔さんが運営されている「横軽のホームページ」の 特報 上田丸子電鉄・丸子橋 大屋鉄橋 ( 大石橋 ) で見ることが出来ました。
石碑再建の趣意書の文面に戻ります。
この石碑は、平成13年9月11日の台風15号で被災した大石橋が架け替えられた際、大石グランド横の橋脚工事現場から発見されたものである。
「す八」「かけゆ」等、この地に関係する地名が読み取れたことから石碑のルーツを辿った結果、郷土の歴史や文化の研究を深め、近隣有効のシンボルとして活用を図るにふさわしいものとの結論に至り、大屋橋のたもとに再建の場所を選定した。
『
渡川往来安全 』この石碑は、慶應元年 ( 1865 ) 堀村上村の山辺忠七が千曲川の仁王淵に本格的な木造橋を架けた際、往来の安全を祈願して橋の渡り口に建立したもので、合わせて別所・鹿教湯・霊泉寺への道標と橋梁建設資金を提供された個人や団体名を記す記念碑の役割をもたせたものと推測される。ここに、千曲川渡川の安全と河川防災の礎として、地域住民の願いを込めて再建するものである。
平成23年3月吉日 千曲川の自然を愛する会
石碑に書かれた『
左辺が、渡川なんちゃら。右辺に「す八」「みち」と読み取れます。
反対側には、寄付した町の名や、個人の名前が刻まれています。
下の方が隠れているのを見ると、当時のものはもっと長かったのかも知れません。
大屋橋は車で何回も通っていますが、歩きでなければこんな石碑は見つけられなかった。
それに今回もし当初の青いルートが通れたら、ここに来ることもなかったわけだし、
「千曲川渡川の安全と河川防災の礎として、地域住民の願いを込めて再建した」という
石碑に出会えたことにも、深い因縁を感じます。
長野県上田市は、穏やかな日も荒れた日にも千曲川とともにあるんだなあ。
何だか、とても感慨深く感じながら大屋橋を渡り、、、、
橋から川辺に目をやると、何人もの人がいます。
手に棒のようなものを持って、河原を捜索している様子。
もしかしたら、田中橋で被災し行方不明になったという方の捜索かも。
みなさん、ご苦労さまです。
一日も早く、行方不明の方が見つかりますように。
大屋橋を渡りきり、田中駅の方向に向かいます。
ここは昨日、おじいさんが川の流れを見ていた所。
ドウドウと川が流れています。
対岸にさっき歩いた道が見える。
そして、、あの山の向こうに頭を覗かしているのは、もしかして富士山?
海野宿に近づき、来た道を振り返ってみた。
ああーもう、疲れた。足がパンパンだ。
テレビリポーターがこんなことを言っていたのを思い出しました。
「映像だけですと、お伝えできない匂いがあります」
これだ。泥流って臭いんです、ヘドロのような匂いです。
これが家の中に流れ込むなんて。
匂いだけでなく、泥流には悪い菌も沢山含まれている。
取り除く作業をテレビで見るにつけ、とてつもなく辛い作業に思いましたが、
本当にほんとうに、お気の毒です。
道の先に、海野宿の入り口が見えてきた。
崩壊した橋が見える。
ここが復旧するのに、何日かかるのか。一週間?いや月単位の日数か・・
若い男性に声をかけられました。
「あの、この辺にお住まいの方ですか? 〇〇新聞のものです」
記者さん、被害に遭われた方の取材で歩いているようです。
この線路が通行止めを解除されるのは、どのくらいかかるのだろう。
しなの電鉄は、第三セクターとして上田市民の重要な足になっています。
軽井沢から小諸、上田を通って長野まで乗り入れていて、
多くの学校の生徒も運んでいます。
上田から田中までの区間が不通の今、
学校に通う生徒たちのために、代替え手段が算段されているらしい。
通学の定期券で、新幹線を代替輸送として使えるようになったそうだが、大変な混雑らしい。
それでも多くの生徒が親に車で送ってもらったり、大人の通勤だって車しかないから、
主要道路は大混雑だそうです。←看護師さんも悲鳴をあげてました。
通りすがりの私のようなものが「大変だ。しんどい。疲れた」なんて言ってたらバチがあたるね。
申し訳ない。
昨日は、曇り空だったけれど、晴天のこの写真もつらい。
関係者の皆さん、ごくろうさまです。
昨日、出会った工事の人とまた会いました。
今日はどこから歩いて来たの?と聞かれたので、
これこれこうで、〇〇からずっと〇〇に迂回して、もう3時間歩いてる、と言ったら
たまげてました。
「がはは。今夜のご飯は、さぞ美味しいだろうね」だって。
こういうこと言えるおじさん、大好き。
ところで。
歩いている間、行きかう人が必ず声をかけてくれます。
「こんにちは」とか「どうも」とか。
上田の人は本当に優しくて、愛想が良くて、よそ者にもウェルカムな態度で接してくれます。
自分んちの前を通る、見知らぬ人にニコニコ笑いかけて「こんにちは」と言える人、
私は凄いと思います。上田の人はほぼ全員といっても過言ではない。
病院の看護婦さんも、お店の人も、地域の人も、すれ違っただけの人も、
上田で 嫌な感じの人に会ったことがない。
母が、上田を離れたくないというのは、こういうことなんだと思う。
田中駅まであと1.5kmのところまで来た。
余裕を持ってきたから、バスの出発までまだまだ時間がある。
田中発の電車の時間にも、まだ40分もある。
田中橋がどうなっているのか、寄ってみようか。
被災現場です
この橋って、、、
そうか。東京から車で来る時、必ず渡る橋だ。
今度、車で来た時には、違うルートを考えなければ。
あの部分から、三台もの車が川に落ちてしまった。。。
ごっそり削られた護岸。
橋詰の民家も被害にあったようです。
怖かったろうなあ。
これがニュース写真⤵
テレビでよく「川や海に近づかないでください。様子を見に行ったりしないでください。」と言ってるが、それでも見に行ってしまう人はどういうワケなんだろう。
自分は大丈夫、と思ってしまうものなのか。。。
そういう人こそ、この現場を見たらいいと思う。
危ないと言われたら、他人事とは思ってはいけない。
避難準備、防災準備は怠ってはいけない。
様子を見に行くなんて無謀なことは絶対にしてはいけない。
と、この惨状をみて思いました。
今回の台風で、テレビで多用された言葉があります。
「命を守るための行動」というフレーズ。
以前は「避難しろ」と言っていたけれど、「避難行動」だけが正解じゃないんだ。
場合によっては「留まる」ことも必要だったり、
「命を守る行動」というのは、その場その場によって色々違うということも、
報道はわかったということか。
国民もひとりひとり自分の頭で考えて、臨機応変にやらなくちゃいけない。
そんなことにも気づかされた今回の台風。
東京は大丈夫、だとか、私は大丈夫なんてことはない。
誰もが等しく、危険に合うと思い、準備を怠ってはならない。
不幸にも被災してしまった時は、上田の人の精神を見習わなければならない。
それは、助け合いだったり、明るさだったり。
今回の上田で、自然の怖さや人の優しさや強さなど様々体現し、色々考えさせられました。
亡くなられた方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
大切な方を亡くされた方に心からお悔やみ申し上げます。
上田のみならず、
被害に遭われた方々が、一日も早く普通の生活に戻れますように。
とじ込みは例によって食事&カロリー計算の備忘録です
【朝食 655kcal】
白飯 1.68kcal×200g…336kcal
味噌汁 61kcal
kcal ( じゃがいも15g…11.4kcal、大根20g…3.6kcal、にんじん13g…5kcal、味噌2.17kcal×18g…35kcal、出汁200g…6kcal )
焼鮭 102kcal
きゃらぶき佃煮 1.7kcal
ほうれん草 お浸し 26kcal
ごぼう煮 17kcal
目玉焼き 111kcal
111kcal ( めだま焼き…94kcal、マカロニ…10kcal、かぼちゃ…4kcal、ブロッコリー…3kcal )
【昼食 414kcal】
【夕食 854kcal】
白飯 1.68kcal×150g…252kcal
カレー 294kcal
294kcal ( 鶏もも50g…100kcal、なす27g…6kcal、さつまいも20g…25kcal、ブロッコリー10g…3kcal、パプリカ6g…2kcal、ズッキーニ12g…2kcal、カレールー…156kcal )
鶏天 226kcal
シュウマイ 82kcal
【晩酌 176kcal】
ビール ( 40kcal×100g=40kcal ) ×1杯 =40kcal
真澄 ( 1.03kcal×66g =68kcal ) × 2杯…136kcal
【その他 6kcal】
コーヒー ( 6kcal ) × 1杯…6kcal
【総摂取カロリー】 2105kcal
【運動消費カロリー】1095kcal
【基礎代謝】1430kcal
2105kcal-1095kcal-1430kcal=★420 昨日★1♡1757+本日★420 =★1♡2177