一夜明けました。今日は良い天気。
ここは常宿ではなく、市街地からかなり離れたところにあるホテルです。
5年ほど前に泊まったことがある、シンプルでこじんまりしたツーリストホテル。
ご主人と奥様以外の従業員の方にお会いしたことがないので、ご夫婦で運営されている様子。
室内には余分なものはなく、とてもシンプル。
廊下もロビーも食堂も、掃除がゆきとどいていて清潔感がある素敵なホテルです。
朝食はダイニングで。
懐かしいなぁ、ちっとも変わらない。
朝食券を渡して、窓の外を見てボーッとする。
おやおや? 黒い鳥がいる。
カラスより小さく、雀より大きい。綺麗なフォルムだ。
「お待たせしました」
奥さんが運んでくれた朝食は、シンプルだがひとつひとつ丁寧に作られているのがわかる。
目玉焼きの付け合わせは、かぼちゃとトマトとブロッコリー、そしてマカロニサラダ。
焼じゃけに、きゃらぶきのようなもの、そしてほうれん草のお浸し。
ほうれん草、美味しい。
昔はこういうのにお醤油をかけるのが習慣になっていたけれど、
何もかけずに食べるようになったら、おかかの風味で十分だとわかってきました。
「ほうれん草って甘いんだな」と感動。
ごぼうの煮たのも、優しい味。
写真ではわかりませんが、お味噌汁には大根と人参とじゃがいもが入っていました。
ご飯はちょっと多め。
最近は、少し大きめのお茶碗に一杯だけ食べるようにしています。
170g前後かな。お代わりは我慢してますの。
どうしようかな、ちょっと多めだけど、えーい、食べちゃえ。
ああ、美味しかったです。ごちそうさまです。
荷造りをしてフロントで鍵を返してご主人と少しお話しする。
ご主人も奥さまも、少し話をしたことをちゃんと覚えていてチェックアウトの時にも
さりげなくその話題をされる。
5年前も、予約の時に「母の入院で泊まる」と言ったのを覚えていらして、
帰る際「どうぞお大事に。早く治られるといいですね」と声をかけてくれました。
今回も「すごく歩いてきた」という話をしていたから、被災の話をしてくださいました。
この辺りは、川から遠いので水の心配はなかったけれど、暴風がすさまじく、とても怖かったそうです。
千曲川は列車の橋脚の崩壊と、海野宿の陸橋の崩壊の他に、もうひとつ大災害があったそうです。
「田中の近くにある橋が壊れまして、車が三台落ちてしまって、お1人がまだ行方不明らしいです」
痛ましい話だ、車ごと川に流されてまだ見つからないなんて。。。
「上田もまだまだ大変ですけれど、亡くなられた方を思えば、多少の不便ぐらいなんでもないです」
「川はね、天気で顔色をガラリと変えるんですよ。台風以来何日も黄土色でしたが、一昨日はいつもより澄んだ美しい清流でした。綺麗でしたよ。昨日はまた雨でにごってしまいましたけどね」
そんな話を聞いたら、千曲川の支流、依田川沿いを歩きたくなった。
山の上に、なにやら展望台のようなものが見える。
スマホで位置を見たら、丸子城跡らしい。
いつか行ってみよう。
依田川はまだ濁ってはいるけれど、荒々しい感じはない。
あそこに見える赤い屋根は何かしら。
岩谷堂というのがアレかな?
美しい橋。
「つゆくさ橋」と書いてある。
ポールが立っているし、狭いので、歩行者用の橋みたいです。
天気が良いので、影がくっきり。
この辺も、随分流木があるなぁ。
しかし千曲川より日常を取り戻しつつある。
来た道を振り返る。
桜の時期は綺麗なことでしょう。
団地の敷地に、遊具がありました。
土管が小山に埋まっている。
いいなあ、子どもの頃にこんなあそび場があったら毎日来ただろうな。
橋げたに流木。。。。ちょっと怖い
素晴らしい花壇がありました。
西洋アサガオがまだ綺麗に咲いています。
夏のアサガオと、秋のサルビア。面白い対比♬
母の病院が近い。
こうして歩いてみると、上田にはまだまだ知らない美しい場所が沢山あります。
いつもは車でぶーんだけれど、徒歩でないと気がつかないように素敵なスポットに巡り合えて楽しい。
昨日は、壊れた橋を見て、重い気分になりましたが、
こうやって自然が輝きだすと、人も元気を貰えます。
自然は恐怖も、輝きも、幸せも、恵みも、色々なものを与えてくれるんだなあ。
( 続きは夜に )