上田の常宿「フレッサイン上田」のビュッフェで、懐かしい味に出会いました。
正式な名称はわからないのですが、お椀に入れてある蕎麦に温かいつゆを注いで食べる蕎麦です。
単体の写真を撮りそびれたので半分しか映ってませんが、こんなのです⤵
信州そばの名産地ですから、ホテルでもちょっこし盛りの蕎麦。
ビジネスホテルの泊まったサラリーマンが出発する最後の食卓に
ちょっこし食べて帰ってもらうという気持ちかな。
懐かしいのです、この味
私の母は埼玉県の秩父生まれです。
蕎麦よりうどんの土地がらですが、お祖母ちゃんや親せきの蕎麦つゆの味がこれでした。
そして。
私の夫-MOURI の実家は群馬県・草津なんですが、MOURI の父親の生まれ故郷が安中で、そこ蕎麦つゆの味が全く同じだったのです。
お祖父ちゃん葬式の席でテーブルに並んでいたもので町内の婦人会の人が作ったものでした。
お椀にひとっ箸の蕎麦が入っていて席に並べてあります。
弔問客が席につくと、葱とお揚げを煮込んだ濃いめのつゆをかけてくれます。
冷えた蕎麦に、温かいつゆをかけるのだから、出来上がりは生温かい。
でもその《ぬるさ》が、冷たい蕎麦とも温かい蕎麦とも違う味わいがあるのです。
会席だからなのかも知れないが、面白い食べ方だなとお義母さんに聞いてみましたら、
安中ではどこ家でもこんな感じなんだとか。
群馬県の安中と、埼玉県の秩父は割と近い
群馬と埼玉はお隣同士。
特に安中と秩父はそう遠くないので風習や食生活、方言が似ているのかも知れません。
初めてMOURI の両親と会った時に感じた言葉のニュアンスが、母方のそれと似ていたので親しみやすかったのも、そのせいかと思います。
義母の味と母の味が似ているのも群馬❤埼玉の近さなのかも。
話は長くなりましたが、DNAにすり込まれた味なのかもしれません、この蕎麦の味は。
温かい蕎麦で、やってみました
鶏肉、長ネギ、お揚げさんに、黒いのは平茸
全く別物になってしまいました、これはこれで美味しかったケド。
黒平茸とお揚げさんが甘くてうま味があって、いつもの蕎麦とは違う世界です。
でも違う。
やっぱりあれは、ひとっ箸が大事なのかも。
あらかじめ椀に盛ったそばにかけるというのも大事なんでしょう。
そしてあの《温さ》も大事な大事な要素かな。
今度はちゃんと、椀に盛った蕎麦にかける、つけ蕎麦を作ってみます。
ルーツの味を確かめる為に。