Garadanikki

日々のことつれづれ Marcoのがらくた日記

文庫の書体

 

ランチのアッコちゃんを読了し、

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サマセット・モームの『お菓子とビール』を読み始めています。

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これ、面白い!

まだ半分ほどですが、主人公 ( 50代の作家 ) が回想する35年前の世界にワクワクします。

15歳の彼が育ったのはヴィクトリア朝後期で、まだまだ階級差別があった時代です。

神父の甥っ子である主人公が、物書きや商人や百姓に偏見を抱いていた様子が

手に取るように伝わってきます。

年を重ね色々な人間と触れ合っていく内に、人に対する彼の見方も変わっていく。

堕落しているとしか見えなかった作家が、とても魅力的に見えてきたり、

その辺の人生の機微が非常に面白く描かれています。

 

最近、トーマス・ハーディ、ヘンリー・ジェイムズ、サマセット・モームなど、

イギリス文学の1900年初頭 ( 明治頃 ) に書かれた作品を読み漁っています。

日本物でもイギリス物でも、なんだか私は明治あたりの時代が好きなのかなぁ。

 

『お菓子とビール』の話は読み終わってからのこととして、今日は、書体のお話をひとつ。

 

件の本を岩波文庫で読んだんですが、そのフォントに釘付けになりました。

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美しいと思いました。

読みやすいと思いました。

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新潮社でも、角川書店でもない、珍しい書体だと思い、調べてみました。

そうしたら、こんなことがわかりました。

 

精興社での印刷時のみ使用可能なフォントなんだそうです。

入手できるフォントであれば ( 価格にもよりますが ) 、パソコンにインストールして

使用することも出来る。

しかし、それが出来ないとなれば余計のこと貴重に感じます。

 

精興社について調べ始めたら、mojiru ( id:mojiru ) さんのブログにめぐり合いました。

www.mojiru.com

mojiruさんが紹介されていた本に、これまた釘付け。

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書体にはとても興味がありますが、

「これが何フォント」と、見比べてわかるところまではとてもとても。。。

見比べている内に、どれも同じように見えてきてしまいます。

 

それでも第一印象で「この字好き!」というものがあり、

その書体 ( 精興社の明朝体 ) を使った出版物が、ちくま書房や今回の岩波文庫だったりしたのだという事実を知り、書体の魅力とその奥深さに驚愕しました。

正木香子 著『文学と楽園』 是非読んでみたいと思います。

 

本日の朝ごはん 

起床して、珈琲を飲みながらポケーっとしていたら、MOURI が買ってきてくれた。

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あらまぁ、美しいお弁当。

こぶりなところが女性むけですわな、私以外の女性向け (;^_^A

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ごちそうさま。

全体的に味が濃いめでしたが、なかなかどうして。