garadanikki

日々のことつれづれ 駄目駄目さんのガラクタ日記

百段階段とメダル展

 

目黒雅叙園で開催されている「国際メダル展」を見に行った。

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世界各国のメダルが展示されているというのだが、

お目当ては、百段階段と佐藤忠良さんのコーナーである。

 

「百段階段」というのは通称で、ホテル雅叙園東京の前身である目黒雅叙園3号館のこと。

1935 ( 昭和10 ) 年に建てられ、東京都指定有形文化財にもなっている木造建築である。

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百段 ( 実際は99段 ) で結ばれた7つの部屋は、

宴席、挙式、ランチの他、色々な企画展会場としても利用されている。

各部屋はそれぞれ趣向が異なり、当時屈指の著名な画家や大工が装飾をほどこしている。

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一番下の部屋が「十畝の間」で、最上段の部屋が「頂上の間」

上に行くに従って装飾がシンプルになっているような気がした。

 

百段階段については後日として、今日はメダル展の話を。

メダルといえば、勲章やオリンピックメダルがまず頭に浮かんだが、

こんなに多種多様なものだとは知らなかった。

 

 

例えば。

これがメダル? と思うようなものをいくつか。

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メダルといえば、銅やニッケルのようなものかと思ったから、材質も様々。

 

これはガラスのようだし、

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こちらは木製。

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もちろん普通のメダルもあることはあるが、

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全体的な印象は、失礼ながら奇をてらったようなもののように感じた。

 

生前、佐藤忠良さんがこんなようなことをおっしゃっていたと、何かの本で読んだ。

「( 彫刻で、ちょっとモデルの手をはしゃがせてみたり、動きを大きくしたものがあるけれど、 

 それを《お喋りの多い》と言います

 

《お喋りが多い》というのは《作り込みすぎる》ということなのだろう。

そういう作品はパッと見はよく引き付けられるが、飽きてしまうのではないかと、私は思う。

 

 

こちらはかなりシンプルで美しい。

左奥「フィデムの三十三個の宝石」 Lynden Beesley作

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かなり大きくて厚いものもある。

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これなど、メダルというよりも置物のようだ

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入口で配布された展示ガイドを見ると、これらは、アートメダルというものだとわかった。

今回のメダル展を開催したのは、FIDEM ( フィデム ) という団体。

FID.E.M(F`dёration lntcrnationalc dc la Mё daillcs d'Art) の略で、国際的 レベル における"Mcdal Art"の 普及振興 を日的 として 1937年 に設立されたもので、日本では「フィデム」と発音、国際メダル連盟 と訳されている。現在、47ヶ 国が加盟し、メ ンバーは各国の美術館、ギャラリー、造幣局、その他研究機関、徽章製造業者、 学芸 員、教育者、アーテ ィス ト、メダル コレクターな どによって構成 されているのだそうだ。

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展示ガイドの中に、興味深い記載があった。

各国のアーティストに「アートメダルとはなんですか?」と質問すると、様々な答えが返ってきた。

以下、パンフレットから抜粋

FIDEM カナダ Ms.Lynden Beesleyさん

 私にとってアートメダルとは、特別なメッセージを伝えたり、友人や家族、地域の人々の個人的来な生活における特別な出来事を記念することができるメダルです。また政治的、歴史的なメッセージに重みを与えることもできます

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FIDEM スェーデン Ms.Kerstin Ostberg さん

 メッセージを含む手に持てるオブジェクト ( ←ママ ) です。

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FIDEM 日本芸術メダル協会 大西崇史 さん

 手のひらにのるアートです。

 

アートメダルの定義」という質問には、こんな答えが・・・

FIDEM カナダ Ms.Lynden Beesleyさん

 アートメダルは、一定のサイズに適合していなければならず、寸法内のすべてのスペースを占有することができます。複製が可能であること。芸術メダルは、金属製である必要はありません。

 

FIDEM オランダ Ms. Linda Verkaaik さん

 手に取ることができることが条件です。

表は横を通って裏になります。裏は表から理論的に発生するものではありません。 ( 鼻が前にあって髪が後ろにあるように、それは彫刻です )

良いメダルでは、裏側に表側からの視点の変化を与えます。

 

FIDEM ハンガリー Ms.Virge Szabo さん

 手にフィットすることが求められます。サイズについては、150×150×150㎜ を越えてはならないという一般的な合意があります。 ( 今回の FIDEM TOKYO 2020 の場合 ) 

アートメダルは、片面、両面、または3面のいずれかです。

アートメダルは、グラフィックと彫刻の中間です。

空間的なグラフィックであると同時に、平面的な彫刻でもあるのです。

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FIDEM 日本芸術メダル協会 大西崇史 さん

 定義はあると思います。アートメダルは生きざまです。

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直訳っぽいコメントだったり、意味不明なものもあるが、

オリンピックや勲章として手渡されるメダルとは異なるものなのだということはわかった。

 

こんな質問もあった。

コインとメダルの違いは何ですか?

FIDEM カナダ Ms.Lynden Beesleyさん

 コインはお金として使われるもので、異なる額面を持ち、商品の購入やサービスへの支払いに使用されます。アートメダルは特別な機会、人、場所を記念し、感情や気持ちを伝えるために使用されます。メダルはコインよりも大きく、必ずしも耐久性のある素材で作られているわけではありません

 

FIDEM オランダ Ms. Linda Verkaaik さん

 コインでは支払いができ、メダルではお祝いや記念をします。

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FIDEM ハンガリー Ms.Virge Szabo さん

 コインは通常、支払いの手段です。造幣局で作られ、大量に生産される。貨幣は常に平らである。

メダルは通常、お祝いや記念のため、あるいは単なる自己満足のためのものです。

サンプルは手作業で作られ、時には鋳物工場で鋳造されます。しかし、その数はわずかです。しかし、数は少なく、唯一無二の存在であることに変わりはない。しかし、最近のメダルはどんな素材でも作ることができます。

 

FIDEM スェーデン Ms.Kerstin Ostberg さん

 メダルを授与されるには、その価値がなければなりません

メダルには、物語を伝えたり、イベントを記念したり、感謝を示したりする目的があります。アートメダルの価値は、芸術的な価値です。

 人々は、コレクションを形成する楽しみのためにメダルを購入し、それがどのように完成するかを見て、個々の部品がどのような背景を持っているかを発見するかも知れない。

硬貨は貿易の合意通貨として使われる。

 

FIDEM 日本芸術メダル協会 大西崇史 さん

 コインは共通の価値観があり、メダルは独自の価値観がある

 

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アーティストの方々の答えを総括しすると、アートメダルとは、

手にとることが出来る大きさであることが条件で、

素材は何でもよく、

特別な出来事を記念するためにあるコンテンツで、

コインと違い、必ずしも耐久性のある素材で作られなくてもよい、

コインは共通の価値観があり、メダルは独自の価値観がある。

ということのようだ。

 

ハンガリー Ms.Virge Szabo さんが、

メダルは通常、お祝いや記念のため、あるいは単なる自己満足のためのものです。

と言っているのが痛快であり、

カナダ Ms.Lynden Beesleyさんが、

政治的、歴史的なメッセージに重みを与えることもできます。

と、言っているのが印象的だった。

 

 

歴史的、政治的重みといえば、やはりオリンピックメダルや文化勲章を想像する。

百段階段を九十九段登った「頂上の間」に、それが展示されていた。

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頂上の間に入ったすぐ左には、佐藤忠良さんのコーナーがあり、

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中央に、日本のオリンピック

東京2020 の写真と、メダルの一部 ( 74年東京、長野と札幌 ) が展示されていていた。

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1964年 東京オリンピック

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1972年 札幌オリンピック

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1998年 長野オリンピック

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その奥には、文化勲章が展示されていた。

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百段階段の装飾や、今回のメダル全部が撮影可能であったが、

唯一、お国の勲章だけは「写真撮影不可」となっていた。

 

なので遠くから景色として一枚。

 

 

この部屋で、芸術性の観点から感動した順は、以下の通り。

一位 佐藤忠良作のメダル及びレリーフ

二位 つくばの学生、生徒が作成したメダル

三位 オリンピックメダル

四位 文化勲章など

 

 

文化勲章は、一生涯実物を見る機会もないだろうし、縁も所縁もない代物だが、

陳列されたものを冷静に眺めたら、芸術性価値を感じることは出来ず、

何故だか「金襴緞子」という四文字が浮かんでしまった。

そして。

ハンガリーの Szabo さんの「単なる自己満足」という言葉と、

カナダの Beesleyさんの「政治的、歴史的なメッセージに重みを与える」という言葉がリフレインしてしまった。

 

 

さて。

回れ右をして、お目当てのコーナーに駒をすすめる。

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彫刻家 佐藤忠良さんの作品コーナー

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代表作の絵本「おおきなかぶ」も、展示されている。

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ガラスケースには、メダルと定義づけられるものと、小さな彫刻がおさめられている。

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宮城の佐藤忠良記念館や、大津の佐川美術館に行かなければ

これだけの量の作品は見られないだろう。

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佐藤忠良記念館

www.pref.miyagi.jp

 

佐川美術館

www.sagawa-artmuseum.or.jp

 

 

しかも「撮影可」なんて機会も、めったにあるまい。

とっくりと。

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圧巻である。

 

 

 

本日の夜ごはん

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やつがしら煮物

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白菜漬け

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ニラ玉

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ニラ玉はちょっと焼き過ぎた。(;^_^A

 

 

五反田・鶏肉専門店「信濃屋」の焼き鳥

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折角、目黒まで行ったのだからと、ちょっと足 ( 自転車の車輪 ) を伸ばして来店。

なかなかお目にかかれないキンカン串があったので小躍りしてしまった。

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バーボンを飲みながらでん六豆と、

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31のアイスクリームを食べる。

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左手前「ロッキーロード」と、左奥「ニューヨークチーズケーキ」