映画『横道世之介』を鑑賞
横道世之介については去年の11月、つるひめさんが『永遠と横道世之介』という本を紹介されていて、
その記事に感銘を受けて、本を読んだことから始まる。
こちらを是非! 素晴らしい書評です⤵
『永遠と横道世之介』は、実は《横道シリーズ》の第三段で、
世之介が39歳のカメラマンの仕事をしている時の物語だった。
この本、本当に面白かった。そして泣けた。
小説の世界観に魅了され、前・後編4日で一気に読破。
そのあとに観たのが今回のこの映画で、第一作『横道世之介』を映画化したものだった。
つまり私は、壮年の世之介を先に読んでしまい、さかのぼっているのです。
映画の世之介は、19歳。
長崎から東京に出てきて大学生活をおくる初々しい青年だった。
本と映画とは20歳の開きがあり、小説と実写版ということもありイメージは結びつかない。
それは当然のことで、ハナから別モノとして楽しんだ。
映画で一番面白かったのが、世之介と祥子とのシーン。
世之介のことを好きになる祥子はお金持ちの娘で浮世離れしているお嬢様。
運転手付きの黒塗りの車で、デートの待ち合わせ場所にやって来るところから面白い。
初めてのダブルデートでハンバーガーを食べる2人。
世之介「お父さんはどんな仕事をしているの?」
祥子 「ちょっと説明しづらいんですけど、残土処理業者といって、東京湾を埋めるっていうか」
世之介「よかった。東京湾に埋めるんじゃなくて」
祥子 「ハー、ハハハ」
世之介「面白い?」
祥子 「ええ、東京湾に埋めるなんて、今夜、父にも話しますわ」
祥子役の吉高由里子が抜群にいい。
「〇〇ですわ」なんて言葉がしっくりハマって言えるのは吉高さんくらいではないだろうか。
大きな帽子をかぶってフリフリのワンピースを着て、手をひらひら振りながら「世之介さーーん」と走ってくる姿が愛くるしくて忘れられない。
それ以外のキャスティングも説得力がある。
世之介の高良健吾も初々しくて、憎めないキャラを好演。
大学の同級生の倉持 ( 池松壮亮 ) は、同じく同級生の阿久津唯を妊娠させて大学を辞めていく、中盤で20年後のシーンも印象的だった。
クーラー付きの部屋に住む同級生の加藤雄介 ( 綾野剛 ) の家に、世之介は入り浸るが、加藤は嫌な顔をしながらそんな図々しい世之介を受け入れてしまう。
長崎の帰省に「私も長崎に行きたいですわ」と付いてきてしまう祥子を、たちまち気に入ってしまう世之介の父( きたろう ) と母 ( 余貴美子 ) も良かった。
アパートの隣の隣に住む女、ワンシーンだがインパクトのある江口のり子。
原作『横道世之介』を読んでから、もう一度観なおしてみたいと思う映画だった。
とても参考になったサイトさま
余談だが、世之介と祥子がハンバーガーを食べている店は、
代々木のICONという、最高に美味しいハンバーガー屋さんだった。
私が行ったのは、転居前の店⤵
本日の昼ごはん
卵サンド
本日の夜ごはん
はんぺんのチーズ焼き
えのきとモズクのスープ
メインのスペアリブは写真を撮る前にあらかた食べてしまった 💦