Garadanikki

日々のことつれづれ Marcoのがらくた日記

ドラマ『生きとし 生けるもの』

 

 

テレビ東京開局60周年記念ドラマスペシャル「生きとし生けるもの」を堪能した。

 

人生に悩む医師と余命宣告された患者のロードムービー

内科医・佐倉陸を演じるのは妻夫木聡。

余命宣告を受けている男・成瀬翔を演じるのは渡辺謙。

 

脚本の北川悦吏子さんは「ロングバケーション」「ビューティフルライフ」などのラブストーリーを書いて多くのヒット作を持つ脚本家だが、北川さんは「オレンジデイズ」で、妻夫木聡さんの持つ《男っぽいがデリケートな一面》を、聴覚を失った女の子 ( 柴咲コウ ) の葛藤や怒りを、戸惑いながらも受け止める繊細な役どころに投影させていた。

北川さんと妻夫木さんがタッグを組むのは20年ぶりだという。

40代の妻夫木聡さんは、酸いも甘いも噛分けた対応が出来る 中堅の医者が似合う年ごろになっていた。

 

 

ドラマ『生きとし 生けるもの』

佐倉陸は人生に挫折している。

あることがキッカケでメスを握れなくなり、精神的にも追い詰められて外科医から内科医になった。

陸の患者・成瀬は、余命宣告を受け、手術と抗がん剤治療に苦しんだ末「殺してくれないか」と言う。

患者「先生、痛くてたまらないんだ」

医者「はい」

患者「そうじゃない時は、ただ天井を見てる」

医者「はい」

患者「先生、天井を見て一日過ごしたことある?」

医者「あります」

患者「えっ?」

医者「ベッドの上から動けない患者さんは、どんな一日を送っているのだろうかと、

   休みの日にソファーに寝たまま24時間過ごしていました。体制を変えず」

患者「トイレは?」

医者「紙パンツあてて」

患者「ほんと?」

医者「ほんとです」

患者「・・・」

医者「いやー、これはきついわ、と正直思いました」

患者「スゴイな、先生」

医者「暇なんです」

患者「先生、俺余命宣告受けちゃった」

医者「聞きました」

患者「・・・先生、たのむから、俺のこと殺してくれないかな」

陸はあっさり「いいですよ」という。

 

「でもその前に、やりたいことはありませんか」

そして2人は病院を抜け出し、バイクで旅に出る。

www.tv-tokyo.co.jp

 

バイクで旅をする2人のシーンに、ピッタリの曲が流れていた。

Scott Joplin's の名曲 “Solace”  

たぶん映画『スティング』のサウンドトラック盤を使っているのではないだろうか。

 

www.youtube.com

 

 

私の中の渡辺謙さん 舞台の思い出

初めて渡辺謙さんを見たのは1985年、パルコ劇場の舞台だった。

山崎務プロデュース『ピサロ』で、山崎さん演ずるピサロの相手役だった。

渡辺謙さんの役は、インカ帝国の最期の皇帝・アタワルパで、ピサロに処刑される運命をたどる人物。

 

舞台の謙さんは上半身裸だった記憶がある。

見事な体躯ははつらつとしていて、高貴な雰囲気も備えていた。

一緒に観に行った上司は「あの役者は誰?いいね」と驚き、「これからだ楽しみだ」と感心していた。

アタワルパに大抜擢したのは、山崎務さんだったらしい。

 

それから謙さんはメキメキ頭角を現し、テレビや映画でも活躍、押しも押されもしない俳優になった。

だが、正直いって私はテレビの謙さんはあまり得意ではない。

演技も顔も、画面からはみ出して見えるからだ。

 

そんな謙さんが、余命いくばくもない患者の役をするというので、

実は「また、演りすぎるか?」と思っていた。

ところが、謙さんの演技を見事に制御するかのような相手役がいた。

制御とは大変失礼な言い方、見事に協調しあうという言い方に変えます。

謙さん演ずる患者に、一歩も動じることなく付き合う医師役の、妻夫木さんの存在感は圧巻だった。

謙さんと妻夫木さんの掛け合いは、ちょうど39年前の、山崎務さんと謙さんのようだった。

 

私の中の妻夫木さん ドラマの思い出

数々のドラマや映画に出演し、明るく嫌みのないナイスガイを演じさせたら右に出るものはない妻夫木聡さんだが、私が強く印象に残っているの汚れ役の妻夫木さん。

『砦なき者』というドラマで見せた残酷な表情は忘れられない。

ブログに書いたと記憶があるが、当時の記事は見当たらない。前のブログだったかな?

 

とにかく凶悪な青年役

こんな役も出来るのかと驚き、末が楽しみだと思った。

 

そんな妻夫木さんも44歳になり、昨今では

「大人を旅する不思議なエレベーター」のフレーズで有名なビールのCMや、

ジャンボ宝くじのCMで目にするけれど、ドラマで見るのは久しぶりに思う。

妻夫木聡の青年から壮年への転換期を、うまく乗り切ったイメージ戦略なのではないだろうか。

 

妻夫木さんの医者を見て、これからやって欲しい役が数々頭に浮かぶ。

残酷な殺人犯の役もいいし、気弱な銀行員の役でも面白いだろうし、、、

そうだ『永遠と横道世之介』の40代の世之介役をやってもらいたい!

調子がよくて、明るくて、みんなに愛されるカメラマンの役、妻夫木さんならピッタリだと思うのだが。

 

 

本日の昼ごはん

蟹クリームパスタ

とっておきの蟹を使って、クリーム仕立てのパスタを作った。

ほんに美味。また作ろう!

 

 

 

本日の夜ごはん

あら? なんか同じパスタが・・・気のせいでしょうきっと