Garadanikki

日々のことつれづれ Marcoのがらくた日記

落語・鰻・うさぎ

暑気払いの鰻を食べに上野に来ました。

その前に落語。なんて素晴らしい一日なんでしょう。

 

鈴本演芸場の昼席には少し早いので、見たい建物に立ち寄り。

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はは。

趣味です趣味。

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以前、佐多稲子さんの私の東京地図から、この界隈に興味を持ち、

空也というお店に興味が広がり、

その空也の住居跡がまだ残っていることを知りました。


その建物がここにあるの、あった、チラっと見えた。

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三角屋根の洋館が「空也もち」というお店の三代目当主が建てたご自宅。

空也さんは銀座に移転して、ご店主もここには住んでいませんが、建物だけは残っています。

ただ。。。

どこから入るんだろう、あの建物。

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手前にレストラン&コーヒー「とうかい」という古いお店があって、

その建物につながっているみたいなんです。

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隣は観月荘だし、、

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裏に回っても入口らきしものはない。

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「気がすんだ?」

「うん。今日のところはこれで勘弁しとく」

一人の時にまたここに来て、レストラン「とうかい」さんに入って、

後ろの建物のことを聞いてみようと思います。

私のディープな趣味に突き合せたら悪いもの。

 

 

 

さて。

いい具合に時間もつぶれた。

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鈴本演芸場に戻ってきました。

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本日の昼の部は、こんな方々。

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鈴本演芸場のツイッターを見たら、以下の方々が交代されるらしい。

仙三郎社中さんが夢葉さんに交代。

三三さんが一之輔さんに交代。

紋之助さんが翁家車中さんに交代。

わーっ一之輔さんが出演する。嬉しい。

でもその代わりに三三さんが出ないんですか。残念。

 

寄席は予定していたメンバーが、入れ替わりになることが凄く多いんだそうです。

皆さん、他の寄席と掛け持ちだから間に合わなければ出番が前後することもある。

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鈴本のすじがきの表紙は、いつも美しい。

捨てずに全部集めている人もいるんでしょうな。

 

始まる前に、みんなご飯を食べたりしてます。

我が家も「助六」をひとつ買って半分こしました。

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半分ずつくらいが丁度良い。

あっ、照明が入った。はじまりはじまり。

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楽しかったです。

笑いましたです。

やっぱり、白酒さんと一之輔さんはうまいなぁ。

落語の話は今回、割愛します。

 

 

外に出たけれど、お目当ての店が開くまで20分ほどある。

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それじゃ、不忍池のデッキでも散歩しよか。

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青々とした蓮の葉が綺麗です。

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遠くに高層ビルと弁天様と上野精養軒が見える。

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あの高層ビルのどれかに、俳優さんと 落語家の娘で元女優さんのご夫婦が住んでいると聞きました。

以前は、千駄木あたりにお住まいだったようだけど、

「年を取ると管理がゆきとどいたマンションがいいんだ」なんておっしゃってた。

素敵なご夫婦。

池波志乃さん、私はあなたが大好きです(⋈◍>◡<◍)。✧♡

 

 

蓮は残念ながら見頃を過ぎていました。

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ここが一斉に開花したら、さぞ綺麗だろうに。

上野公園にある不忍池の蓮は、例年7月初旬〜8月中旬が開花時期です。

中でも見ごろは7月下旬~8月上旬が一番のピーク。

不忍池の蓮の品種は地蓮、明鏡蓮、大賀蓮などがあるので、早咲きの蓮は6月中旬ごろから開花しています。

ピンクの大輪が咲き始めるのは、例年通りの気候ですと7月上旬から。

だそうです。

こういう花鳥風月は、ちゃんとメモをしておいて楽しまないと。

蛍も一度見たいと思いながら、60年経ってしまいました。

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スマホのカレンダー7月15日あたりに「不忍池 蓮の花 見頃」と書いておこう

「〇〇に書いておこう」 ( ´艸`) 昔そんなCMがあったなぁ。

龍角散のCMでした。

 

村地広美、可愛かったなあ。

 

 

ほっこりしていたらお店が開く時間になりました。

伊豆榮 不忍店

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わーーーーいだ。

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初めて来たのは、今年の6月。

私の還暦祝いに連れてきてもらったのですが、

噂には聞いていましたが、鰻の美味しさに驚き、感動しました、夫婦して。

「これがあの伊豆榮のうなぎかっ」って。

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白海老の唐揚げ

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白海老の唐揚げは富山で食べて虜になった。

痛みやすいとかで、なかなか流通はしなかったといいますが、

最近ではたまに見かけるようになりました。

伊豆榮で白海老というのも何だけど、やはり好物なので注文。

ちょっと油の切れが悪いようにも思いましたが、それでも美味しい。

 

刺身の盛り合わせ

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鯛と甘えびとマグロとトリガイ。

トリガイなんて珍しい。

 

こっちはスズキ・・・だったかな?

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じじゃじゃーーん

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やはり美味しい。最高にうまい。

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本日は仲居さんではなく、男性の接客係さんだったので、

先日と同じ質問をしてみました。

 

やはりどうしても意味があると思うんだもの。。。

質問はこれです⤵

なんで伊豆榮さんでは、鰻の上中下が松竹梅ではなくて梅竹松の順番なんですか?

そしたら

「ああ、気にしたことなく働いていました。そうですよね。ちょっとお待ちください」

彼は厨房の方に消え、すごく時間が経ってから戻られました。

「店の者に聞いてみたんですが、なかなかわからなくて。

 それでこういうことじゃないかという話がわかりました。

 江戸っ子は『鰻なら《松》だよな、松をくれっ』と言いたいだろうし、

 店としても、気軽にそういっていただくのがいいんじゃないかと。。。

 それで、一番お手軽な値段の鰻に《松》という名を付けたということらしいんです」

 

なるほど、気軽に《松》と言って欲しいからですか、いや~驚いた。

接客係さん、お忙しいのにどうもすみません。

ありがとうございました。

 

 

 

 

好物のうなぎを食べ、御機嫌に根津まで歩くことにしました。

そういえば、根津の路地に「うさぎ」というお店があったな。

もうお腹は一杯ですけれど、一杯飲んで帰ろうよ。

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カランコロンとドアを開けるとカウンターに先客がお二人、手前の端と奥の端に座っていました。

私たちはその真ん中のあたりに座ります。

 

うさぎに来たかったのは、ここのママさんに会いたかったから。

ママさんは、私が好きな淡路恵子さんに似てるからです。

淡路さん、素敵な女優さんでした。

とんがった眼鏡もカッコよかったし、煙草の吸い方もカッコよかった。

 

いつぞや太田和彦さんの居酒屋紹介の番組で、太田さんがこのお店を紹介してたんです。

その番組は、昼どきのその界隈をぶらつく、そして夜になったら居酒屋訪問と言うパターンなんです。

それで、太田さんがこの路地の前を通って、開店前に干物を干してるママさんとばったり。

「ママ~、会いたかったよーーー。今夜寄るからね、あとでね」と言って別れたんです。

その時のママさんのお顔が忘れられなくて、それで来てみたいと思っていたの。

 

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お店は狭いですし、写真は遠慮しましたが、思った通りママさんの接客は上品で魅力的でした。

 

私たちの左隣の男性は、ちょっと年上かな? 

お話をしている内に意気投合してしまいました。

ママさんがその方を「先生」と呼んでいたんですが、芸大で絵を専攻している先生なんですって。

先生とは武者小路実篤やジュピターなど絵の話だけでなく文学・音楽の話で盛り上がりました。

 

先生は、モーレツな写実家なんですって。

見たままを描く、それがモットーで、その場で全部描き上げるんだそうな。

「写真とかに残して、詳細は家に帰って仕上げるという方もいらっしゃるんでしょう?」

と、失礼な質問をぶつけてみました。

「深いですねぇ、それはいい質問です。

 今は色々なやり方がありますから、どうやってもいいんだと私は否定しない。

 だけど自分はその場所で描くのがしっくりくるんです」

 

なるほど。

しっくりくる方法、それは大切ですね。

 

先生は話のやりとりで必ず「それはいい。深いですねぇ」とおっしゃいます。

私の話が深いわけでは決してないのに、とてもとても楽しそうに聞いてくださった上に、

深いですねぇと言ってキャッチボールをしてくださる。

とても素敵なインテリな紳士でした。

 

 

場所柄、ここには芸大関係者が大勢いらっしゃるそうです。

その日も左隣のその先生は絵の先生、

奥にいらしたもう一人の男性は芸大でも音楽の方の先生なんだそうです。

 

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うさぎさん、とてもしっとりした素敵なお店でした。

 

お客さんもインテリジェンスあふれる雰囲気の方々で、素敵でした。

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いいですねぇ。とても深くて素敵な時間をご一緒させてもらいました。