毎週、楽しみにしていたビブリアですが、正直言うと3、4話はダレた感じがしてました。
1、2話に比べてテンポが違うって言ったらいいかしら。鎌倉ロケも少なかったし。
ところが6話で盛り返したようです。
「こんな役で、この人 何かありそう ⵈⵈ 」と睨んでいた人が、予想通りの展開になって楽しい!
犯人と大輔が追いかけっこをするシーンも、鎌倉ならではの《絵になる場所》で、更に楽しい!!
こうでなくっちゃ、と思えるドラマになってました。
それにしても、やっぱり鈴木浩介さん美しい。
黒コートに黒いファーの耳当て帽子は、予想通り定番アイテムになっていました。
女っぽい身のこなしなのに、どこか男っぽさがあってなかなかいい。
噂話が好きで、面白そうな話してるとチャツカリ「居たんですか」と言われるほどインしてて、
都合が悪くなると「がんばれっ」と言いながらフレームアウトしていくのが、面白い。
今週は太宰治『晩年』が事件の鍵になりますが、栞子にとって どうしても売りたくない本らしい。
しかし、本を巡って栞子と大輔の間でちょっとした言い合いがありました。
大輔にしてみれば「命にかえても本を守りたい」というのは理解しがたい話なので、
「たかが本」と言ってしまいます。
この《たかが》という言葉には、劇中の栞子さんはそれほど反応していなかった様だけど、
なぜか見ていた私の方がドキッとしてしまいました。
何となく後にしこりを残しそうな予感を感じた次第です。
ところで、この『晩年』。貴重な理由は3つあります。
○ 限定本であること
○ 著者の直筆メッセージが書かれていること
○ アンカット本だということ
最初のふたつは分かるけど、アンカット本って、ただの欠陥品だと思ってました。
それが価値があがる要素だとは知りませんでした。
アンカットとは、わざと一辺 ( もしくは3辺 ) をカットしないまま製本されたもので、
読む人がペーパーナイフでカットしながら読むのだそうです。
なるほど。
カットをしなければ読めないということは、《この本は自分が初めて読む本》 ということなのね。
350万円の価値があるというのも納得です。
私も持ってた・・・
そういえば、私も持ってましたアンカット本。
去年買った古書、里見弴 著『かね』が、それでした。
昭和23年の、恐らく初版本です。
この作品は、既に文庫になったものを読んでいたので、この古書は『読む為』ではなく『記念の意味』で購入しました。
しかし購入時にアンカットの意味を知らなかったので、この本をただの欠陥本だと思っていたし、「これを持ってた人は、読んでなかったのね」と思ってました。
まさに猫に小判。