Garadanikki

日々のことつれづれ Marcoのがらくた日記

BOOKふるほん

渋谷の風景を古い写真帖で楽しむ

朝から 背中の左側に鈍痛がある。 右側なら肝臓だとか膵臓だとか疑われるらしいが、なんだかなで。 そういう時は、暖かくして本でも読んで過ごすことにしよう。 現在の写真と古い写真が載っている写真集が好きで、借りてきたのだけれど、 これがまた10年前に…

寒い日には温かくして本を読もう

冬に逆戻りのような寒さ。 雨も降っているし、暖かくしてゆっくり読書ときめこむ。 尾碕翠さんのことを書いた本があったので、読みはじめたが途中下車する。 人称がコロコロ変わり、誰の話をしているのかがわからなくなり迷子になった。 著者自身の話として…

本は見て選ぶのがいい

図書館の棚を見回っていて、 小躍りするほどファンキーな一冊に出会った。 表紙は若き日の三島由紀夫と石原慎太郎 この本は2000年から2006年『諸君!』に掲載されたありし日の文豪たちの本。 カメラマンの樋口進さんが撮影したモノクロ秘蔵写真と、 川本三郎…

徳川さん宅 ( ち ) の常識

図書館で何気に手にとった本『徳川さん宅ちの常識』がとても愉快だった。 この本を書かれた徳川さんは、宗家ではなく尾張徳川家の第21代当主。 堀田家から、第20代徳川義知氏の長女・三千子さんの婿養子として徳川家に入り、 名前も『堀田正祥』から『徳川義…

乃木希典、吉田松陰を語る

「日本及び日本人」の本に、乃木希典さんも寄稿していたので興味深く読んだ。 さわりだけ転載します。 吉田松陰先生の薫化 乃木希典 余は直接松陰先生より、ご教授を受けし事もなく、又 御面会する機会にも接しなかったため、先生の御行動その他においては、…

杉千代は玉木文之進を介錯したか

吉田松陰 自由研究 ( たぶんこれが最後かと思う ほんとか?( ´艸`) ) 一坂太郎著『吉田松陰とその家族~兄を信じた妹たち』を読了。 生前の松陰に一番似ているという石刻の写真が掲載されていると知り借りて来た本。 タイトルに「兄を信じた妹たち」とある…

杉家、吉田家、玉木家、乃木家の複雑な関係

「吉田松陰と乃木希典とは親戚関係にある」 このことを私は、松陰神社で知った。 松下村塾 ( 模造 ) の脇にあった石標に「玉木正之」なる人物のことが書かれている。 玉木正之乃碑 明治10年3月 ( 萩 ) に玉木家の長男として生まれる。 父 正誼まさよしは、乃…

持ち上げては読めない

読みかけの本や、待機本が沢山あるのに、また図書館で本を借りてきてしまった。 今度のはスゴイ。 どうスゴイかというと、、、、 貸出カウンターの司書さんも驚く重さ。 「こんな分厚い本、あるんですね」 「ええ、私も今まで見た中で一番です」 全部は読み…

名残常盤記からスゴイ本に出会った!

吉良氏のことをつらつらつら考えていて・・・ 色んな史料を取り寄せては通覧する日々が続いている。 史蹟などの由緒書きを見ると、それに関係した人物に興味がむいてしまうので、 今回は、豪徳寺の前身-弘徳院を作った吉良政忠に始まり、吉良氏に熱中です。 …

コレット「さすらいの女」の挿絵

今週読みだしているのがコレットの『さすらいの女』という小説 コレットの自伝的作品。 支配的な画家の夫から離れ寄席芸人をしているルネの厳しくも自由な日々が描かれている。 作品の夫は《画家》になっているが、実際のコレットの夫は14歳年上の《人気作家…

「歴史地理大観 かまくら」の表紙が面白い

前回に続けてもうひとつ、たまうきさんからのご質問に対しての話を。 私の蔵書で一番古いものが、「歴史地理大観 かまくら」という書籍で、 明治40年発刊の、内容は鎌倉観光ガイドブック的なもの。 garadanikki.hatenablog.com 鎌倉の地図がついていて、昔の…

『闘』 著:幸田文

幸田文 著『闘』を読了。 『闘』とは、闘病のことだった。 簡単な内容 病院の待合室で酷い喀血をした嘉助は、次男に連れられてやってきた老人だ。 左官職工の嘉助が物語の主役かと思って読み始めたが、彼はあっけなく死んでしまう。 第12章からなるこの作品…

新潮より「新進時代の島木健作氏」を読んで

「新潮」に掲載されていた森山啓さんの追悼文によって、今まで知らなかった島木健作のことを色々知ることが出来た。 貴重な資料が手に入ったと喜んでいたが、更に思いがけない収穫に小躍りしてしまった。 森山さんは、島木健作と同年代の詩人・小説家である…

昭和20年発行「新潮」と島木健作

貴重なものが手に入った。 1945年 ( 昭和20年 ) 発行の「新潮」 78年前のものなのに、保存状態がとても良い。 明治37年5月5日に創刊された「新潮」は今年で119年になる文芸誌。 日露戦争、第一次世界大戦、日中戦争、太平洋(日米)戦争と、関東大震災をくぐり…

なんこつ入り 鶏つくね ゆず風味

冷凍庫に小分けにしている優れもの 鶏肉専門店-神田染谷の「なんこつ入り 鶏つくね ゆず風味」 練馬に行くと、これを3~400g購入し、小分けにして冷凍。 薄く伸ばしておけば、半解凍したものをスプーンでこそいだだけで、 つくね団子がすぐ出来る。 ゆず風…

松本清張 著『時間の習俗』

先日の鎌倉で、古本を買った。 光文堂書店は由比ガ浜通りにある、私が一番好きな店tanosii-kamakura.jp 公文堂の包装紙には、高橋幸子さんの木版画が使われていて、 文庫本など2~3冊の購入でも、帯状の包装紙を巻いてくれる。 今回購入したのはこの三冊 幸…

天誅組、伴林光平と平岡武夫の生涯

天誅組のメンバーで生死を分けた二人の人物がいた。 伴林ともばやし光平と平岡武夫である。 伴林光平は、獄中で『南山踏雲録』を書いた後、処刑されている。 平岡武夫は、天誅組の生き残りとして明治になってから男爵になっている。 左の絵は伴林光平。 右の…

天皇の世紀より天誅組をみる

天誅組関連の本を二冊 ( 大岡昇平と菊池寛 ) 読んでいて、 「あの人の本にも記載があるはず、読んでみよう」と思った。 大佛次郎 著『天皇の世紀』 森鴎外著「堺事件」について - garadanikki 村上豊さんの挿絵 - garadanikki 『天皇の世紀』は、幕末から明…

天誅組について

この所、天誅組に夢中。 左が大岡昇平 著『天誅組』、右は菊池寛 著『天誅組罷通る』 大岡さんの方は、この全集7巻一冊全部のボリュームで地元の図書館で借りたもの。 それを1/4ほど読んだところに、隣区にオーダーした菊池さんが届いたのでそれを優先するこ…

バレンタインにケーキを

隣区の図書館に行った帰路、初めてのケーキ屋さんに立ち寄った。 赤いペンキの気になる店だったが、なかなか入れずにいたお店である。 バレンタインデーなのでチョコをと思っていたが、ケーキにした。 暗い写真を色調整したら、画像の色調がバラバラ (;^_^A …

松野さんと天誅組

現在、頭の中の かなりの部分を占めているのが「天誅組」のことである。 キッカケは、松野文彦さんの記事だった tabinagara.j 松野文彦さんは、奈良県を中心にした史跡を探訪して記事を書かれているブロガーさん。 松野さんのブログには、若い女性にみられが…

数珠つながり

数珠繋がりの資料 これは天誅組について知りたくなって借りて来たもの レイモンド・チャンドラーの「タフでなければ~」の訳を対比したくて レイモンド・チャンドラー「プレイバック」の名言を「タフでなければ~」 と訳した生島さんのあとがきを読みたくて…

老嬢と女子大生について考えさせられた本

260日経った。 なんのことかというと。 よんばばさんが本を紹介されてから、私がこれを書くに至った日数。 hikikomoriobaba.hatenadiary.com 『古本食堂』 原田ひ香 よんばばさんのブログでこの本を知り、その日のうちに図書館に予約を入れた。 順番待ちは三…

チャンドラーの名言

以前、拙記事「騎士道精神のもと」に、たまうきさんからこの言葉をいただいた。 If I wasn't hard, I wouldn't be alive. If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive. by Hatabo(???) レイモンド・チャンドラー著「プレイバック」に出て…

紺青のわかれ 初版本

1月4日記載 久しぶりに、とても久々に古書を買った。 「紺青のわかれ」は既に図書館から文庫を借りて読了したものだ。 10編のタイトルが一字ずつ増えているのも初版本からだった。 登場人物の名前が凝り過ぎていて、キャラクターがイメージしにくかったり、 …

塚本邦雄 『紺青のわかれ』

12月13日記載 頸椎捻挫してからというもの、困ったことに長時間の読書が難しくなった。 図書館から借りている本も2週間では読み終えずに延長ばかり。 読書がはかどらない理由が他にもある。 集中力と読解力の低下。 まあこれは自分自身の問題だけど。。。 今…

氷高女帝の本を続けて読みました

先日読んだ永井路子著「美貌の女帝」関連書物として、二冊読了。 三枝和子著「女帝・氷高皇女」は、永井路子さんと同じく氷高が主役、 豊田有恒著「長屋王横死事件」は、大判子虫が主人公になっている。 子虫は長屋王の家来で実在の人物である。 忠臣蔵の奈…

永井路子 著『美貌の女帝』

永井路子著『美貌の女帝』を読了。 数年前に買って本棚にあったものを引っぱり出して読んだ。 永井さんの歴史小説はサクサク読めるから、小難しい本で凝り固まった頭に有難い。 私の好きな鎌倉物も多いし、渋いキャラクターを掘り下げてくれるところも嬉しい…

外国の表紙はバラエティーに富んでいる

先日読み終わったアイルズの『殺意』についてネットで検索していたら、 本国イギリス ( また欧米 ) の本の表紙がでてきた。 発行順に新しい方から並べてみたが、日本の文庫と雰囲気が違うので、発行順に並べてみた。 日本では本の内容をここまで表現するよう…

『幻影城』を読み始めたキッカケ

前回の続き。 『幻影城』を読もうと思ったキッカケは、 松本清張『死者の網膜犯人像』にこの本のことが書かれていたからだ。 江戸川乱歩の随筆集『幻影城』に「類別トリック集成」というのがある。乱歩が博渉した内外の、とくに外国の探偵小説の単行本や雑誌…