BOOKふるほん
吉良氏のことをつらつらつら考えていて・・・ 色んな史料を取り寄せては通覧する日々が続いている。 史蹟などの由緒書きを見ると、それに関係した人物に興味がむいてしまうので、 今回は、豪徳寺の前身-弘徳院を作った吉良政忠に始まり、吉良氏に熱中です。 …
今週読みだしているのがコレットの『さすらいの女』という小説 コレットの自伝的作品。 支配的な画家の夫から離れ寄席芸人をしているルネの厳しくも自由な日々が描かれている。 作品の夫は《画家》になっているが、実際のコレットの夫は14歳年上の《人気作家…
前回に続けてもうひとつ、たまうきさんからのご質問に対しての話を。 私の蔵書で一番古いものが、「歴史地理大観 かまくら」という書籍で、 明治40年発刊の、内容は鎌倉観光ガイドブック的なもの。 garadanikki.hatenablog.com 鎌倉の地図がついていて、昔の…
幸田文 著『闘』を読了。 『闘』とは、闘病のことだった。 簡単な内容 病院の待合室で酷い喀血をした嘉助は、次男に連れられてやってきた老人だ。 左官職工の嘉助が物語の主役かと思って読み始めたが、彼はあっけなく死んでしまう。 第12章からなるこの作品…
「新潮」に掲載されていた森山啓さんの追悼文によって、今まで知らなかった島木健作のことを色々知ることが出来た。 貴重な資料が手に入ったと喜んでいたが、更に思いがけない収穫に小躍りしてしまった。 森山さんは、島木健作と同年代の詩人・小説家である…
貴重なものが手に入った。 1945年 ( 昭和20年 ) 発行の「新潮」 78年前のものなのに、保存状態がとても良い。 明治37年5月5日に創刊された「新潮」は今年で119年になる文芸誌。 日露戦争、第一次世界大戦、日中戦争、太平洋(日米)戦争と、関東大震災をくぐり…
冷凍庫に小分けにしている優れもの 鶏肉専門店-神田染谷の「なんこつ入り 鶏つくね ゆず風味」 練馬に行くと、これを3~400g購入し、小分けにして冷凍。 薄く伸ばしておけば、半解凍したものをスプーンでこそいだだけで、 つくね団子がすぐ出来る。 ゆず風…
先日の鎌倉で、古本を買った。 光文堂書店は由比ガ浜通りにある、私が一番好きな店tanosii-kamakura.jp 公文堂の包装紙には、高橋幸子さんの木版画が使われていて、 文庫本など2~3冊の購入でも、帯状の包装紙を巻いてくれる。 今回購入したのはこの三冊 幸…
天誅組のメンバーで生死を分けた二人の人物がいた。 伴林ともばやし光平と平岡武夫である。 伴林光平は、獄中で『南山踏雲録』を書いた後、処刑されている。 平岡武夫は、天誅組の生き残りとして明治になってから男爵になっている。 左の絵は伴林光平。 右の…
天誅組関連の本を二冊 ( 大岡昇平と菊池寛 ) 読んでいて、 「あの人の本にも記載があるはず、読んでみよう」と思った。 大佛次郎 著『天皇の世紀』 森鴎外著「堺事件」について - garadanikki 村上豊さんの挿絵 - garadanikki 『天皇の世紀』は、幕末から明…
この所、天誅組に夢中。 左が大岡昇平 著『天誅組』、右は菊池寛 著『天誅組罷通る』 大岡さんの方は、この全集7巻一冊全部のボリュームで地元の図書館で借りたもの。 それを1/4ほど読んだところに、隣区にオーダーした菊池さんが届いたのでそれを優先するこ…
隣区の図書館に行った帰路、初めてのケーキ屋さんに立ち寄った。 赤いペンキの気になる店だったが、なかなか入れずにいたお店である。 バレンタインデーなのでチョコをと思っていたが、ケーキにした。 暗い写真を色調整したら、画像の色調がバラバラ (;^_^A …
現在、頭の中の かなりの部分を占めているのが「天誅組」のことである。 キッカケは、松野文彦さんの記事だった tabinagara.j 松野文彦さんは、奈良県を中心にした史跡を探訪して記事を書かれているブロガーさん。 松野さんのブログには、若い女性にみられが…
数珠繋がりの資料 これは天誅組について知りたくなって借りて来たもの レイモンド・チャンドラーの「タフでなければ~」の訳を対比したくて レイモンド・チャンドラー「プレイバック」の名言を「タフでなければ~」 と訳した生島さんのあとがきを読みたくて…
260日経った。 なんのことかというと。 よんばばさんが本を紹介されてから、私がこれを書くに至った日数。 hikikomoriobaba.hatenadiary.com 『古本食堂』 原田ひ香 よんばばさんのブログでこの本を知り、その日のうちに図書館に予約を入れた。 順番待ちは三…
以前、拙記事「騎士道精神のもと」に、たまうきさんからこの言葉をいただいた。 If I wasn't hard, I wouldn't be alive. If I couldn't ever be gentle, I wouldn't deserve to be alive. by Hatabo(???) レイモンド・チャンドラー著「プレイバック」に出て…
1月4日記載 久しぶりに、とても久々に古書を買った。 「紺青のわかれ」は既に図書館から文庫を借りて読了したものだ。 10編のタイトルが一字ずつ増えているのも初版本からだった。 登場人物の名前が凝り過ぎていて、キャラクターがイメージしにくかったり、 …
12月13日記載 頸椎捻挫してからというもの、困ったことに長時間の読書が難しくなった。 図書館から借りている本も2週間では読み終えずに延長ばかり。 読書がはかどらない理由が他にもある。 集中力と読解力の低下。 まあこれは自分自身の問題だけど。。。 今…
先日読んだ永井路子著「美貌の女帝」関連書物として、二冊読了。 三枝和子著「女帝・氷高皇女」は、永井路子さんと同じく氷高が主役、 豊田有恒著「長屋王横死事件」は、大判子虫が主人公になっている。 子虫は長屋王の家来で実在の人物である。 忠臣蔵の奈…
永井路子著『美貌の女帝』を読了。 数年前に買って本棚にあったものを引っぱり出して読んだ。 永井さんの歴史小説はサクサク読めるから、小難しい本で凝り固まった頭に有難い。 私の好きな鎌倉物も多いし、渋いキャラクターを掘り下げてくれるところも嬉しい…
先日読み終わったアイルズの『殺意』についてネットで検索していたら、 本国イギリス ( また欧米 ) の本の表紙がでてきた。 発行順に新しい方から並べてみたが、日本の文庫と雰囲気が違うので、発行順に並べてみた。 日本では本の内容をここまで表現するよう…
前回の続き。 『幻影城』を読もうと思ったキッカケは、 松本清張『死者の網膜犯人像』にこの本のことが書かれていたからだ。 江戸川乱歩の随筆集『幻影城』に「類別トリック集成」というのがある。乱歩が博渉した内外の、とくに外国の探偵小説の単行本や雑誌…
倒叙とうじょミステリーという言葉をご存知でしょうか? 倒叙ミステリーとは、犯人が最初からわかっている作品。 通常のミステリーとは異なったプロットで、「古畑任三郎シリーズ」や「刑事コロンボ」などが倒叙ミステリーにあたる。 ストーリー展開は、犯人…
恩田陸 著『失われた地図』を読了。 前半はさっさと読めたが、後半になり話が多少ぬるくなってしまった感があった。 最後は「ええっ」というゆるい感じの結末だった。 ううむ、前半、面白かったのになぁ。 続けて読み出したのが水上勉 著『良寛を歩く』と並…
恩田陸 著『失われた地図』を読んでいる。 面白くてサクサク読みすすんでいるが、まだ途中 ( 半分ほど ) なので読書感想文ではない。 桜について常々考えていたことをズバリ、寸分の狂いもなく文章にしてくれているので抜き出しておきたくなった。 ストーリ…
荻原浩 著『海の見える理髪店』を読了。 今でも予約待ちが続く人気本で、図書館ではいつになるかわからないので、 古本を買ってしまった。 カバーと帯を取ると、表紙は薄い水色。 カバーのイラストの空と同色で表に一羽、裏に一羽、カモメが飛んでいる。 な…
今、こんな本を読んでいる。 この本を知ったキッカケは、先日読んだ伊坂幸太郎著『AXアックス』に、 本書収載の『プレオー8の夜明け』が参考文献になっていたことだった。 『AXアックス』のスパイの話と、この戦争の話との共通点は何なのか、 伊坂さんが参考…
図書館から何度も借りている本がある。 『大東京繁昌記』という本だ。 大正から昭和にかけて活躍した有名作家が、所縁のある土地を歩いて書いたルポライト物。 挿絵を描いているのも一流どころの画家・挿絵画家だ。 『大東京繁昌記』は、大正から改元した直…
樋口有介「月への梯子」を読了。 よんばばさんの書評で読みたくなり、図書館から借りてきたのが左です。 単行本 ( 左 ) と、文庫本 ( 右 ) の装丁は、イメージが全く違う。 ぱっと見、文庫のイメージに魅かれたが、読了後 白い猫が意味深でいいかもと思った…
巌谷大四『物語大正文壇史』を読了した。 大四さんの文章はとてもわかりやすく、サクサク読めた。 garadanikki.hatenablog.com 大正時代の文豪のエピソードが沢山つまったものだった本なので、どストライクの話題にキャーキャーいいながら読んだ。まだまだ知…