新春ドラマ『人生最高の贈りもの』を観ました。
泣けました、熱い涙がボロボロと流れました。
結婚して教師の夫 ( 向井理 ) と信州・安曇野に住むゆり子 ( 石原さとみ ) が、突然大きなスーツケースを持って実家に帰ってきた。
父・笹井亮介 ( 寺尾聰 ) は、娘夫婦に何かあったのかと問いただす。
「別になにもありません。何かないと帰ってきちゃいけませんか?」
「なんか、アレですね、綺麗なんですね、部屋んなか。
なんか、感じ悪い。」
「なんで綺麗だと感じ悪いんだ。」
「何これ、やだ。厭らしい」
「厭らしい?」
「誰か、いるんですね」
「誰かって?」
「娘に言わせるんですか」
「はっ? どういう意味だ」
「ここで、毎日料理を作っている女の人です」
鬼子母神の裏手に佇む小さな洋館に、元大学講師の翻訳家・笹井は暮らしている。
妻に先立たれ一人暮らしとなった今は、家事も料理も完璧にこなすようになったが、
一人娘のゆり子はそんな父の変貌を知らなかったのだ。
父が料理にめざめたと知り、笑いだすゆり子。
「がははははは。
ああ、おかしい。
・・・お腹すいた。お父さんが作った料理が食べたいです」
「何が食べたいんだ。」
「美味しいもの。」
やおらエプロンをし、料理にとりかかる父に、
ゆり子は、またも大爆笑。
父が作った料理は、手の込んだものだった。
「あはははは」
「笑うってどういう・・・」
「だって、あはは、美味しいんだもの」
「美味しいと、なんで笑うんだ」
こうして始まった父と娘の2人暮らし。
緊張しつつも温かく穏やかに過ぎていきます。
とにかく前半の父娘のシーンがいいのです。
これまで《父と娘》の会話をろくにしてこなかったため、
2人の間にはぎこちない雰囲気が漂います。
ゆり子が言います。
「いるんじゃないですか、親子でも 苦手っていうのが。
お父さん、あたしのこと苦手だから。」
「・・・。そんなことは、ない。」
そんな父との空白の時間を取りもどすことが、ゆり子の願いだったみたい。
ドラマでは、父娘が誤解をしあっていたことや、知らなかったことが少しずつわかってきて、
2人の垣根がなくなっていく様子が色々なエピソードでつづられていきます。
巧いなぁやっぱり岡田恵和さんは。
だから、ラストが、泣けます。
でもそれは「良かったね」と思わせてくれる温かい感動の涙でした。
お気に入りポイント
ドラマの舞台は、英文学の大学講師で今は翻訳家をやっている笹井の家ですが、
私は、この家 ( セット ) に一目ぼれ、魅了されてしまいました。
丁度ハーディーの短篇集を読み漁っていた時で、
森村豊さん、河野一郎さん、井出弘之さんという三人の翻訳家に注目していたところだったから、
翻訳家の書斎が余計に気になったのです。
「ひとつも変わらない・・・」と、父の書斎の机に座るゆり子
ゆり子は、本当はお父さん子だった
父は、娘が帰省したワケを知ろうと、娘婿 ( 亮介の元教え子 ) のもとを訪ねます。
そこで知らされた真実とは。。。
父もまた娘との時間を大切に育む決心を固めます。
そのひとつが、娘に翻訳の仕事を手伝わせること。
そしてもうひとつが、亡くなった妻の得意料理を娘と一緒に作ること。
母親が存命中は、父娘が触れ合うことも少なくて、
「このままだと、お父さんは私の不機嫌な顔しか知らずに終わってしまう。
今こそ思い出作りをしなくては」というのが娘の気持ちだった。
それが娘から父への贈りものだったのです。
見逃された方、是非ともオンデマンドで。
本日の朝ごはん
明太子でご飯が食べたいというしとと、
ワタリガニで、美味しい白菜を食べたいという私の朝ごはんです。
実は私、鍋に入った白菜を美味しいと思えたことが少なくて、
「冬の白菜は甘くておいしい」というのに実感がわかなかったのです。
しかし今年の正月に、KYOU ちゃんが作ってくれた蟹鍋の白菜を食べて
目から鱗でした。
蟹のエキスを吸った白菜の、なんと旨いことよ と。
それで作ったのが、ワタリガニと白菜の味噌汁。
やっすいワタリガニと一緒にクタクタに煮た白菜がこんなに美味しいとは知りませんでした。
ああもうしあわせ!
本日の夜ごはん
夜ごはんも凄いんだから。
正月のモサエビがまだ冷凍庫に残っていたので、かき揚作りました。
今迄で一番、上手に出来ました。
サクサク、カリカリの秘密は、、、マヨネーズかも知れぬ。
マヨネーズ水で溶いて、そのマヨネーズ水でコツのいらないてんぷら粉を溶く。
かき揚の具には、あらかじめお粉をまぶしておいてから、上のてんぷら粉にくぐらせる。
そうして高温でサッと揚げたらば!
あらまあ、びっくりするようにサクサクに仕上がった。
もう一息だ、これで《天ぷら苦手》が克服できるかも知れません。