Garadanikki

日々のことつれづれ Marcoのがらくた日記

ドラマ「天才柳沢教授の生活」

 

松本幸四郎主演『天才柳沢教授の生活』を観終わりました。

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前々から気になっていたのにリアルタイムで見逃して、19年経って視聴。

まあ、みんな若いこと!

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柳沢良則 ( 松本幸四郎 ) という大学教授とその家族を描いた物語です。

良則の妻-正子に松原智恵子、長女-奈津子に戸田恵子、奈津子の夫に小日向文世、

次女-いつ子に川原亜矢子、いつ子の夫に山口智充、三女-世津子に国仲涼子、

世津子のBFに佐藤隆太、良則の大学の萬年助教授に金田明夫。

 

その他、

教授が家を出たところで必ず会う郵便配達員 ( 酒井敏也 )、

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7時45分に掃除している近所の奥さん ( 宮田早苗 ) 、

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途中で立ち寄る古本屋店主 ( 金替康博 ) 、

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大学の守衛さん ( ト字たかお ) 、

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柳沢教授の生活サイクルで出会う人たちが、毎回 登場します。

 

このドラマの好きな理由は主に三つ。

  • 監督が鈴木雅之さんであること
  • 本に埋もれているところ
  • 嫌な人が出てこないところ

 

鈴木雅之さんが演出するドラマは必ず (といってよいほど ) 見ています。

ドラマの世界感を追求するためにセットに手を抜かないところが好きです。

王様のレストラン、ロングバケーション、総理と呼ばないで、ショムニ、スタアの恋、鹿男あをによし、といずれのセットも素晴らしかったなあ。

 

家じゅうに、本、本、本

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教授の家のシーンにはどの背景にも本棚がある。

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教授は、何かに興味を持つと、とことん研究しなければ気が済まない人です。

それなんで家は本だらけ。

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そんな教授の周りには、優しい人ばかり。

 

「お父さん? どこにいらっしゃるの?」

教授の妻・正子さんが探していると納戸で教授・良則さんが腕組みをしている。

良則「一番下の本を読みたいのですが、どうしたものか」

正子「上の本をどければいいんじゃないでしょうか」

良則「もっと簡単にできませんかね、だるま落としの要領で」

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下の本を無理に引っぱり出そうとしたら、案の定、

ドサドサドサ。

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「やっぱり無精はいけませんね」という良則さんに、正子さんが言います。

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「お父さんはいつも楽しそうですね」

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この夫にしてこの妻。

浮世離れした良則さんのやることに、正子さんは怒ったことがない。

こんな役が似合うのは松原智恵子さんだけではないかしら。

 

正子さんの血を一番ひきついでるのは、次女-いつ子かな。

彼女は陶芸家の雅史くん ( 山口智充 ) が大好きで大好きで、2人はずっとラブラブです。

雅史くんがいつも売れない前衛作品を作るので、家計は火の車。

いつ子は、スーパーとお豆腐屋さんのパートを掛け持ちして生活を支えます、うんと楽しそうに。

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それがほんわかしていて、彼女もまたお母さんゆずりの不思議ちゃん。

 

長女の戸田恵子は恐妻家ですが、ゴシップ好きのダメサラリーマンの幸弘 ( 小日向 ) を愛しています。

 

三女の世津子は今どきの子で、柳沢家の中では一番普通。

まだ実家暮しの世津子はことごとく父に反抗します。

でも本当お父さん子なんでしょう。

 

 

ドラマの中でも一番好きだったのは、カラスの童謡の話でした。

 

♬ からす 何故 鳴くの

   からすは山に 可愛い七つの子があるからよ ♬

 

この歌詞に教授は疑問を呈しました。

可愛い七つの子とは、いったいどういう意味だろう。

七羽の子なのか?、七歳の子なのか?

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教授は古本屋で、童謡・カラスの本を買い揃え、研究し始めます。

なかなか答えが出ない。

世津子のボーイフレンドの恩田ヒロミツくんは、すかさず教授に取入ります。

教授に自分を覚えてもらって、世津子との交際を許してもらおうとの魂胆。

ヒロミツくんはせっせとカラスの生態を調べます。

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このカラスか可愛い!

 

三女のBF-ヒロミツくんがヒロミツくんらしく一本気なのに対して、

長女の夫-幸弘さんも幸弘さんらしく描かれています。

 

教授が幸弘さんと話すシーンがこちら⤵

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教授「私はずっと、これにひっかかってしまいます。

   七羽の子がいるのか、七歳の子がいるのか。。。

   私は知らなかったんです。実に不覚でした。そんことさえ知らないまま、

   知っているような顔をして幼少の頃から何度も何度もあの歌を。」

幸弘「お父さん、そんなに深刻にならずとも。

   僕なんかいまだにキューリー夫人を読んでもいないですけど、

   夫のきゅうりの研究を助けた立派なご婦人の話だったらいいな。

   いや、そうに違いないと思って生きていますよ。」

教授「だったらいいな?」

幸弘「あとね、登山のパーティが遭難したって聞く度に、そんな山奥でパーテ

   するからだよと思ってたんですけど、そういう意味じゃないんですってね。」

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教授「ちょ、ちょっと待って、今メモするから。」

幸弘「思い込みは誰にだってありますから。そんな思いつめないで、ねっ。」

 

こんなのらりくらりした婿さんのことを、教授は大好きです。

教授「しかし、幸弘君の話は常に、意外なアイデアに満ち満ちている。

   実に素晴らしい

 

教授や奥さんが、物事を良い方にしか考えない性質なので色んな騒動が起こります。

善意に解釈することで、家族はいつもハッピーになります。

そう、最後に善意は勝つのです!

 

世の中的には、あまり視聴率の上がらなかった作品らしいけれど、

私はこういう世界感、いいと思います。

人生は意外なアイデアに満ち満ちている、実に愉快なドラマです。

 

 

 

漫画の実写版ドラマ

話は変わりますが、このドラマは、山下和美さんの漫画『天才柳沢教授の生活』が原作だそうです。

 

昨今は、漫画が原作のドラマが非常に多い。

昔だってあることはありました。

忍者ハットリくん、マグマ大使、サザエさん、悪魔くんなどなど、

子供に大人気の漫画の実写化が流行りました。

 

しかし昨今のドラマ化量は凄まじい。

アニメ・漫画のテレビドラマ化作品一覧 - Wikipedia を見て驚きました。

10年に十数本だったドラマ化が、1990年代には1年に十数本となり、

2000年代にはワンクール十数本となっている。

今シーズンも「イチケイのカラス」「珈琲いかがでしょう」「理想のオトコ」「レンアイ漫画家」「高嶺のハナさん」「コタローは1人暮らし」「ドラゴン桜」などなどなど。

オリジナルのドラマを超える勢いです。

 

プロデューサーの役割が変わる?

昔のプロデューサーは、自らプロットをたてるのが仕事でした。

ところが今では、良い企画を考える力より、

漫画から売れそうな題材を見つける腕前の方が必要になった気がします。

 

一方、脚本家もいちから脚本を書くのが主流でしたが、発表出来る場も減り、 

オリジナルの脚本を書いている人は、名前が売れたひとにぎりの脚本家です。

 

因みにザテレビジョン脚本賞の獲得者はこんな方たち。

ザテレビジョンドラマアカデミー賞 - Wikipedia

漫画や映画の実写版ドラマがいくら流行っても、

脚本家賞を受賞するのはやはり、オリジナルの脚本を作った人ばかりです。

ぶっちぎりの売れっ子は、やはり宮藤官九郎さんで、11回の受賞。

 

以下、このような作家さんがしのぎを削っています。 

宮藤官九郎 11回受賞

三谷幸喜  7回受賞

岡田惠和  6回受賞

北川悦吏子 5回受賞

坂元裕二  5回受賞

野澤尚   4回受賞

古沢良太  4回受賞

森下佳子  4回受賞

遊川和彦  3回受賞

大森美香  3回受賞

山田太一  3回受賞

野島伸司  2回受賞

大石静香  2回受賞

井上由美子 2回受賞

福田靖   2回受賞

金木茂樹  2回受賞

野木亜記子 2回受賞

君塚良一  2回受賞

 

 

 

 

 

料理の隠し味

無類の胡麻好きの我が家、炒りごまの消費量が異常に高い。

胡麻和えでも、チャーハンでもごまを沢山使います。

そんなごまは隠し味にも効果があります。

 

本日の ひと工夫 オクラとツナのマヨごま和え

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創作といってもいつものようにちょっと一工夫しただけ。

オクラを切って茹でて、ツナマヨと和えるまでは誰でもする。

ここに白ごまのペーストを入れます。

味が深くなってまとまりの良いものになりました。



 こちらは蕎麦つゆが隠し味に

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明太子パスタにマヨネーズとともにちょっと蕎麦つゆを使うと美味しいです。

 

 

本日の夜ごはん

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トマトを入れた酢の物

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筍とこんぶの合わせ煮

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銀だらの味噌焼き

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まぐろの刺身

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このラインナップなら、やっぱりご飯が必要です。

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