今週は、かなり早いペースで本を読みました。
通常予約の2冊に加えて、順番予約の本が重なったからです。
三田完 著『俳風三麗花』と、続編『草の花』
松家仁之 著『光の犬』
結局
三田さんの二冊は読了したものの、松家さんの「光の犬」にさしかかるも1/3読んだところで中断。
「光の犬」は、次の予約者のために返却しなければならなかったからです。
読む順番を間違えた。
なんという失態。
「光の犬」を先に読めばよかったのにあとの祭りですが仕方ない。
気分的に「俳優三麗花」を読みたかったんだもの。
一度返却してまた順番が回ってくるのはいつになるか不明の「光の犬」ですが、
その感想はまたとして、今日は「俳風三麗花」の二冊の感想を簡単に書いておこうと思います。
『俳風三麗花』と『俳風三麗花~草の花』について
この二冊、私個人としては一冊目の方が好きでした。
一冊目は、三人の女性がまだ独身の頃の話で、昭和の若い女性の揺れ動く気持ちがよく描かれていて、
それが彼女たちが作る俳句に反映されていて、好もしいつくりになっていました。
二冊目は、ちえは結婚をし、壽子は医者となり大連に赴任し、松太郎は身請けされたのを機に独立し自らの芸者家から出ることになる。
暮愁庵の句会も、ちえの流産や、壽子の赴任で、女は松太郎だけになり淋しくなる。
世の中も、軍靴の響きとともに きな臭くなり、物語的にもちょっと重いスタートです。
そんな彼女たちは、実在の甘粕正彦、川島芳子などが登場し深く関わっていきます。
物語の中心となるのは、大連の繁栄と騒乱でした。
戦争が始まり、三人の消息もバラバラになって、ハラハラドキドキの展開。
一作目より速度をあげて一気読みしたい魅力はあります。
二作の違いについて
二冊の本には、全く異なるタッチで書かれていました。
一作目は、彼女たち1人1人の心の動きに俳句が寄り添っている部分をゆっくりと味わいたい本。
二作目は、ジェットコースターのような展開を楽しみたいので、一気に読みたい本、といった違いでしょうか。
鏑木誠一なる人物について ネタバレになります
二作目で登場する鏑木誠一という人物は、実に興味深い存在でした。
彼は、暮愁先生の知人として句会にも参加し、川島芳子の恋人でもあり、二・二六事件の青年将校の1人であるという設定です。二・二六の首謀者のひとりとして軍法会議にかけられ《銃殺刑になった》と思われていたのですが、後半で再登場。彼は甘粕正彦の手引きで脱出させられ、大連に渡り、川島芳子の転手として身を潜めているという話なのです。
実在する川島芳子も、溥儀も、甘粕も、ひとつの時代の犠牲者として死んで行く中、
鏑木誠一は、トラックとダイナマイトを持って満州の野山を駆け回り、
ロシア軍から<満州の虎>と呼ばれ恐れられているというキャラクターとなります。
読んでいる内は、なんともハラハラして面白いのですが、鏑木の荒唐無稽な活躍と筋立てにより、三麗花の心情が なりを潜めてしまった感が否めない。
前作『俳風三麗花』から続編『草の花』まで四年も経ているとのことですから、
この二作は別の物として愉しむのが良いのだと思いました。
本日の昼ごはん
半田そうめん本来の、本当の食べ方をしました。
温麺にしてみたり、釜玉にしてみたりしてきましたが、
冷やした半田そうめんは初めてかも。
うどんとも、ひやむぎとも、そばとも違う食感。
つるる
本日の夜ごはん
いつもと違う商品の餃子、これもありでした
なんとなく、買って来た感 、残り物感 がする食卓 (;'∀') ほっほっほ