3回にわたりグダグダ言っていたのも、これてお終いにします。最後は、
主人公のこと、プレゼントのこと、ティファニーのことについて
原作は主人公の一人称なので、名前はなかったような気がする。
※ 滝口版には一箇所「バスター」と出て来た。
映画は《名なし》と言うワケにはいかないから「ポール・バージャク」という名前が与えられ、ジョージ・ペパードが演じている。
設定は、驚くことに男妾になっていた。
※ 作家のポールが最後に出版したのは何年も前で、今は裕福なマダム「2E」の愛人になっている。
ティファニーの使われ方も違う
映画では、ホリーたちに「おまけの玩具に刻印して」と、むちゃぶりをされた店員が、「当店ではお客様のご要望に極力お応えするようにしております」と、粋なはからいをするエピソードになっている。
原作の方は、主人公がホリーへのクリスマスプレゼントをティファニーでメダルを買う話になっている。
宝石ではなくメダルを買ったのは、主人公の懐具合もあるけれど、
ホリーの以下のセリフも尊重したからではないかと思う。
ダイヤモンドは好きだわ。
でもね、四十歳以下でダイヤモンドを身に着けるのって野暮だし、四十杉だってけっこう危ないの。
だって、ダイヤモンドが似合うのはきっちり年取った女の人だけなんだもの。
たとえばマリア・ウスペンスカヤとかね。
しわがよって、骨ばって、白髪で ⵈⵈ そういう人こそダイヤモンドが似合うのよ。
だから年を取るのが愉しみ。
「ティファニーで朝食を」新潮社文庫 村上春樹版 p.64
ディオール、ティファニー、ヴィトン、ブルガリと金にあかせて買い漁る日本の若い人に聞かせてやりたいセリフだ。
クリスマスのプレゼントについて
原作で主人公からホリーに贈ったのは、聖クリストファーのメダルだった。
聖クリストファーは旅人の守護聖人で、自由を求めて生きているホリーを象徴するようなアイテムだ。ホリーから主人公には「中には生き物を絶対に入れないで」というメッセージ付きで、美しい鳥かごが贈られている。
一方、映画のプレゼントはいやに現実的。
ホリーからポールにはタイプライターのリボン、ポールからホリーへは玩具の指輪と、
ラストの恋愛成就を暗示するようなアイテムに代わっている。
映画では主人公の「わたし」を登場させる必要もあり、恋愛ドラマにする必要もあったのかも知れないが、映画と原作のどちらが深くてお洒落な筋書きかは、言うまでもなく原作の方だと私は思う。
本日の昼ごはん
今日の目玉焼き、なんとまあきれいにできたこと!
蓋はせず、ごく弱火でほっておいたらこんなになった。
そうかそうすればいいのか← 40年以上目玉焼きを作り続けているおんな
本日の夜ごはん
つまみ三品盛り、こんにゃくと鶏肉の炒め煮、じゃがいもアンチョビ、カニカマ
今日はひさしぶりに、大根にんじんバラ肉鍋
「台所で笑い声がしたかと思ったら、自分で切ってて呆れていたのか」とMOURI
細めの大根一本、太目のにんじん一本を無心になって刻んでいたらこんなんなった (;'∀')
大丈夫よ、このくらい。ぐつぐつ
ほら、もうひといき
大根と人参はきれいに完食しました。ほほ
新しい焼酎 青鹿毛・赤鹿毛を作っている宮崎の柳田酒造さんの商品。
これは美味しい!
甘みと深みはあるが癖はなく、くいくいいけてしまう。