11月30日記載
NHK「突撃!ストリートシェフ」という番組を観た。
2019年秋からスタートしていたらしいが初めて観た。
何気に録画されていたもので
( ウチのTVチューナーは、撮った覚えのないものを録画してくれることが多い )
今回は、プラハを取り上げていた。
番組は、世界のフードトラックや屋台など庶民の「食」を通して、その国の多様性を描いていく趣向。
今回のプラハは、この国の歴史や食文化が、ロシアと切っても切れない関係であることがテーマになっている。
ウクライナ人の女性シェフ
最初に登場した女性シェフ ( 写真左から2人目 ) は、ウクライナから子供を連れて避難してきた人だ。
屋台をテキパキと切り盛りする彼女が作るのは、ソリャンカという辛くて酸っぱいスープ。
そのスープが夫の好物だと話した途端に、彼女は背をむけて声をつまらせた。
夫はウクライナにとどまり戦っていて、今、連絡が取れないのだという。
明るくふるまうウクライナの彼女たちが、健気に働いている姿に、私は胸がつまった。
彼女だけでない。
今回登場したシェフ ( ハンガリー、ジョージア、ユダヤ ) もまた、ロシアに翻弄された国の人達である。
彼らが作る料理は、ロシアの属国だった歴史がもたらす、ロシア料理と深いつながりがあるものばかり。
例えば、ボルシチはロシア料理ではなく、ウクライナの郷土料理だったそうだ。
ハンガリー出身のシェフ( 写真真ん中 ) が作るグヤーシュというスープは、東欧と西洋のまぜこぜ料理だというし、ジョージア出身の女性シェフ ( 写真右から2人目 ) が作るフメリスネリというスパイスも、アジア伝来のものからヨーロッパ伝来のものまで幅広く使われているらしい。
因みに、そのフメリスネリで作ったスープはスターリンの大好物だったらしい。
面白い番組に出会えた
この番組は「世界ふれあい街歩き」と「世界入りにくい居酒屋」をミックスしたような雰囲気があるが、
《ストリートシェフ》という新しい切り口で、料理人のルーツにも光をあてているところが斬新だ。
たまたま観た《プラハ》の回が特別だったのかも知れないが、
国際情勢をも深く切り取り、奥行きのある番組に仕立てられていた。
他の回も続々再放送されるらしいので、ご興味のある方はこちらを参考に。
異文化の交差する町プラハの、素晴らしいシェフ
最後のイスラエル出身のシェフ ( 写真右 ) の話が、また素晴らしかった。
彼は屋台と別にファストフード店も経営していて、店にはインド、ネパール、コートジボワール、タイ、フランス、ブラジル、トルコなど様々な国の人が働いている。
ロシア人もウクライナ人も一緒に働いている。
そのシェフが語っていた話がこちら⤵
「僕たちは出身地や政治信条の違いでその人を判断しない。
最近ロシア人スタッフが『客に出身地を聞かれて気まずかった』と言ったから、
『君が戦争をしているわけじゃない気にしちゃダメた』と言ったんだ」
「対立の考えを日常に持ち込むのは間違いだ」と彼は言葉を続けた。
こちらは、彼がSNSに投稿した一枚の写真で、
お店のスタッフと共に世界に伝えたメッセージ。
戦争をやめて フムスを作ろう
フムスは、中東全域で食べられる料理。
イスラエル国内ではユダヤ教徒もイスラエル教徒の対立がよくニュースになるけれど、
日常では、フムスを一緒に食べることもあるらしい。
「食に注目すれば政治は二の次になる。敵同士が友人になることだってあるんだ。
戦争をやめて フムスを作ろう これは戦争へのメッセージだ。」
色々な国の人が交差する街プラハの、素晴らしいシェフの言葉に、
私は感動し、強く心を打たれた。
本日の昼ごはん
ざるそば
本日の夜ごはん
むかご、塩辛、蓮根のきんぴら
いろどり満点サラダ、生わかめのジジジ炒め
そして上の黄土色は、、、、ホルモンです。
これを焼いてご飯 (⋈◍>◡<◍)。✧♡
プラハの様々な異国料理も美味しそうだったが、
我が家の世界各国まぜこぜ料理もまたよろし。