最近、本の感想文を書いていないことに気づいた。
読書をしていないわけではなく、まあコンスタントに読んではいるのだけれど、
「感動した」とか「心にしみた」とか、そういう気持ちになるものがなかなかなかったのだ。
ピンとこないものが多かったかな。←こじんてきないけんです
ざっとこんなところ。
『百鬼園事件帖』は、ビブリア古書堂の事件手帖を書いた三上延さんの新刊。
内田百閒さんが出てくる本というので新刊を購入したのだが、芥川さんや内田さんのエピソードが有名な話だったのがちょっと残念。ビブリアのように知らない世界を垣間見せてくれたのとは違った。もう少し掘り下げてくれるかと期待してしまったからうーんでした。
百年文庫《崖》は、外国の知らない作家のものだった。ガルシンの『赤い花』が面白かった、癲狂院に収容された青年が、庭に咲く赤い花を悪の根源だと思い滅殺しようと全身全霊を尽くした挙句狂死する話なのだが、愛おしく感じてしまった。気の毒なのだが書きっぷりに笑いもあってガルシンという人の世界観にひかれてしまう。他の作品も読んでみたいと思った。百年文庫は、このように読んだことのない作家に出会える素晴らしい企画本だ。
『ある行旅死亡人の物語』は、私にとって問題作だった。世田谷の図書館から予約本が届いたという知らせがあり、いつどんな理由で予約したかすっかり忘れてしまっていた本だ。← ( どなたが読んだのを見て予約したのだろう )
共同通信・大阪支局の記者が、 現金3400万円をのこして孤独死した身元不明の女性が一体誰なのかを調べていく過程を、ネットニュースとして掲載し、のちに本にしたもの。
行旅死亡人とは「身元が分からず引き取りてがない遺体」をさす法律用語。
件の行旅死亡人は、本籍 ( 国籍 )・住所・氏名不明、年齢75歳ぐらい、女性、慎重約133㎝、中肉、右手指全て欠損、現金34,821,350円を残し尼崎市のアパートの玄関先にて絶命した状態で発見。
この死亡人の身元を2人の記者が調べ上げていくのだが、私が気になったのは「死者にプライバシーはないのか」ということだ。彼女は缶詰工場での事故で指を欠損するも、労災をとらず、ひっそりと身を隠すように暮らしていた。年金手帳の年齢は実年齢より12歳若かったり、謎多き人物である。故郷からも離れ、誰とも接触をせずに亡くなった彼女を、写真付きで引っぱりだす必要があったのだろうか。彼女はそんなことを望んではいなかっただろうと思うと、私は記者のエゴとしか思えない。
そんな内容なので、異論反論を含め書きたいことはいくらでもあるが、とりあげてしまうと宣伝になり彼女の写真をさらす手伝いになるのでやめておくことにした。
口直しに読んでいるのが幸田文さんの『父のこと』。
やはり文さんの文体はいい。心が洗われ、たるんだ気持ちがびしっとするからありがたい。
『向田理髪店』は、よんばばさんが先日感想をかかれていたので、読んでみようと思ったものだ。確か我が家の彼の方の本棚にあったのを思い出したから。MOURI は奥田さんの本は全部持っているらしい。私とMOURI は本の趣味があまり重ならないものだから本棚は別。たまに重なると「どうだった?面白い?」と私は感想をもとめられる。
そんな訳でイッキ読みしたものだから、寝不足で風邪をひいてしまった。誰のせいでもないけれど (;^_^A
こちらの感想は後日、まとめてみたいと思っている。
本日の昼ごはん
朝からなんでカップうどん? わからぬ
本日の夜ごはん
ごぼうと鰯の佃煮、キムチ、きんぴら
たらもサラダを追加
フライ2種類 手前がホタテ、奥がエビフライ
エビフライを揚げようと思ったら「ホタテも食べたい」というおひとがいて・・・
ホタテはちょっと失敗。揚げすぎて身が固くなってしまった。
生なのでさっと揚げるだけでよかったと反省