Garadanikki

日々のことつれづれ Marcoのがらくた日記

沙羅が行方不明になりました

 

10月03日 ( 月 ) のお話です。

 

にゃんこの集会場の、沙羅が行方不明になった。

 

9月22日の昼頃からパッタリ姿が見えない。

朝・昼・夜の世話人さんで情報共有した結果、最後に沙羅を見たのが9月21日夜だった。

実は、同時期に、沙羅にご執心だった件のA婦人も姿を消している。

 

彼女が内緒で持っていったんだな

世話人さんがそろって、そう思った。

 

 

 

沙羅はこの場所で生まれ、この場所で9匹の子供を育てた地域猫。

奥にさつま、母猫の沙羅

 

沙羅とミーシャ

 


通りがかる人には「あら可愛い」と言われ 上機嫌になり、

吠え掛かる犬にはススッと近づき鼻っぱしらにパンチを加え、

年下の猫ども (弟・娘・甥っ子 ) を追い回してリクリエーションするのが、日課だった。

 

 

「ちぃこ」命のA婦人

そんな沙羅に一目ぼれしたA婦人が日参しだしたのが2年前。

彼女は毎年、寒くなる頃には発作を起こしたように「ちぃこ を家猫にしたい」と言い出した。

 沙羅のこと。A婦人の呼び名

 

世話人さんの反対・助言を押して、A婦人は2回トライヤルをしたが、

沙羅は2度とも、ひと晩中啼き叫び、三日も餌も食べずおしっこもしないで戻ってきた。

 

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今回は事情が違う

ところがこの秋に事態が変わった。

沙羅の歯に肉腫が見つかり、いつもの猫医者さんで治療することになった。

いつもの先生は、何本もある肉腫の歯を、猫の年齢や体調を診ながら一本ずつ治療していくと言う。

 

ところが、その治療法が気に入らないといきり立ったのがA婦人だった。

彼女はインターネットで名医と言われる (?) 動物病院を選び出し、

そこに自分が連れて行くと言い出した。

 

「60万かかるとネットに書いてありますの。でも、私、ちぃこの為なら惜しくない」

 

おそらく、、、これは私のうがった見方だが、

それだけのお金を自分が払うといえば、皆は引き下がると思ったのじゃなかろうか。

 

となかさんたち世話人は、その病院を調べ、知人のつてをたどって情報収集した。

「実際の治療費はそれほど高額ではなさそうなんですが、問題は治療法なんですよ。

 麻酔して一気に全部抜いちゃうという手荒なこともするらしいんです」

 

そういえば、2度目のトライヤルでA婦人が沙羅を戻して来た時に、

沙羅は麻酔を打たれたか薬を盛られたかのようにフラフラの状態だった。

これには世話人一同愕然とした。

 

 

治療法はいつものお医者さんの言うとおり、

《時間はかかっても、一本一本やった方が体に負担をかけない》と、誰もが言う。

A婦人には、世話人の最古参のM女史が説明することになった。

 

丁度私が、肩やら首やら事故やらで同席できなかった日に、

A婦人、M女史、となかさんで話し合いをし、

A婦人納得の元、いつものお医者さんに施術をしてもらうことに決まった。

 

ところが。

いつものお医者さんに入院させる前日の22日、沙羅が姿を消した。

その前日の21日には、A婦人から世話人のひとりに、

「主人の急病で、しばらく集会所には行けません」とメールが来たとのこと。

 

それっきり、A婦人が姿を現わさないのだから、

《彼女が連れ去った》と思っても仕方ないだろう。

 

「エゴの塊り」

「猫飼ったことないっていってたけど、ホントに大丈夫かなぁ」

「まさか慣れるまで、先生に頼んで麻酔を打って寝かしておく、なんてしないわよね」

世話人さんたちの中で、心配や妄想がふくらむ一方だ。

 

 

どんなに反対であっても「連れて帰りたい」という人にダメだという権利は私たちにはない。

自分の物にしたいというのなら、こちらが諦めるしかない。

彼女のとった方法は卑劣でも、「それほど愛された沙羅は幸せだ」と思うしかない。

 

沙羅のように賢い猫が、みたび捕まり、キャリーバッグに入ったのだから、

沙羅も、婦人に懐いていた、と思うしかない。

 

「どうか幸せに暮らして」

と、ただただ祈るばかりの毎日である。

 

集会場に貼られた沙羅のポスター

 

 

 

本日の昼ごはん

ざるそば

 

 

本日の夜ごはん

 

手羽先と、長芋の青海苔揚げ

 

豆苗で作ったスープ