Garadanikki

日々のことつれづれ Marcoのがらくた日記

BOOKふるほん

百年文庫

百年文庫というシリーズをご存知でしょうか。 2011年にシリーズが完結したポプラ社の商品です。100冊あります。 www.poplar.co.jp 一冊に一字、漢字が表され、その字にちなんだ短篇が三作収録されています。 100冊を読んだら300人の作家を知ることが出来ると…

読書の状況

昨日修理した本の、ページ落ち、治りました。 ちょっとばかり、ツレましたが、初めてなのでこのくらいは良しでしょう。 のどの部分もキチっと固まっています。 これで「歯車」と「ある阿呆の一生」が読める。 「歯車」は、筑摩現代文学大系の全集で読んでい…

本の修理をしました

Amazonから届いたもの ハケのセットと糊です。 古書の中には、読もうと思ったらぐずぐずになってしまうものもあります。 そんなのの修理を自分でしようと思い立ちました。 本の修理をしてくださる店はあるけれど、このくらいのことなら自分で出来るかもと。 …

トーマス・ハーディ 著『見知らぬ三人の男』の翻訳について

トーマス・ハーディ 著『見知らぬ三人の男』を読了。 ハーディ短篇集「月下の惨劇」より 前回のハーディ短篇集は、河野一郎さんの訳で読みました。 この本の翻訳は森村 豊さんという方で、河野さんより20年以上古い翻訳です。 ※ 1994年刊行 ( 初版は1935年S1…

北村 薫 著『秋の花』

北村 薫 著『秋の花』を読了。 いやぁ、傑作。 本当に面白かったです。 今日は一日暇だったので、温いお風呂に浸りながら ( 3時間 ) 読んで読んで読みまくり、 お風呂からあがってから更に読んで読んで、一日で読み終えてしまいました。 「円紫さんと私」シ…

北村 薫 著『夜の蝉』

北村 薫 著『夜の蝉』を読了。 ※ 写真はメルカリで安く手に入れた本で、4冊中、この本だけがしわしわでした。 「円紫さんと私」シリーズに第2弾。 大学生の「私」の話が3編、収録されています。 まず本のお話をする前に、気になっていたこの案件から⤵ 【円紫…

「植村家の庭園」という本

ずっと探していた『植村家の庭園』が手に入りました。 世田谷の「桜丘すみれば庭園」の敷地の所有者だったご家族が出した本です。 自費出版の本なので、なかなか手に入らなかった。 中身は かつて植村家の所有だった頃の庭園の写真が主で、 造園当時の写真や…

植村傳助さんから

桜丘すみれば自然公園に関連して、植村傳助さんのことを調べてみました。 植村傳助さんは、世田谷区桜丘にある「桜丘すみれば自然公園」の敷地の所有者だった人。 お父さんの家督を相続し「傳」を襲名、大正時代に羅紗商として成功された方です。 シュウウエ…

ハーディ著『テス』の上巻を読んで・・・

トーマス・ハーディの『テス』を、岩波文庫版 ( 井上宗次・石田英二 共訳 ) で読んでいます。 この版は、今最も手に入りやすいといえるもので、1960年発行です。 今 、上巻を読み終えたところですが、 下巻を待たずして感想文を書きたくなったのは、沸き上が…

東洋文庫ミュージアム

東洋文庫ミュージアムというのがあるのを知り、行ってみたくなりました。 招待券をゲット! 最寄駅は駒込。 駒込といえば六義園も気になりますケド。。 両方はムリなので、今日は東洋文庫ミュージアムだけにしよう。 六義園のあるブロックを通り越して、、、…

古書の重さ

古書を買うようになり気づいたことがあります。 古い本は軽い! 本当なんですから。 間違えてダブってしまった2冊 左が昭和18年発行、右が昭和13年発行のもの。 感覚的に《軽い》と思っていたけれど、比べてみて驚愕。 50gも違うんですもの。

深川散歩~ 日本橋中洲

昨日の散歩で、最後の場所を記事にしていなかったのだと、 今ごろになってわかった。 garadanikki.hatenablog.com 上記は、2014年1月27日のぶらMarco。 こんな地図まで作って、完結させたと思っていた。 ところが、最後の 日本橋中洲の話を書きそびれていた…

佐賀町を歩く ~ セメント工場・清澄排水機場

深川あたりは、江戸の中心地だったので興味深い史跡が点在する。 これもそのひとつ。 平賀源内電気実験の地 石碑が建っているのは江東区清澄1丁目。 読売江東ビルの一角である。 源内は48歳の時この地で、実験を行ったらしい。 石碑の横にはこんなことが書い…

古書にパラフィン

私の読書は、積読つんどく で 併読へいどく なので、カバーは付けません。 書店でも「カバー要りません」と言います。 これは昭和22年の古書で表紙がビリビリ。 仕方ない。 パラフィンで養生しときますか。

『少年と蛇』 著:田宮虎彦

【あらすじ というかダイジェスト】 母が少年を連れて帰ったお祖父さんとお祖母さんの家は、大きな川のほとりにあった。 母屋から桃畑を隔てた川土手の離れ屋で、少年と母との暮らしが始まった。 夜になると川の流れの音が、少年の耳を洗うように聞こえてく…

エッセーを書くということ

谷崎潤一郎の『青春物語』というエッセーを読みはじめた。 去年、池袋の古本市で手に取り、貴重な写真が沢山掲載されていたので購入したものだった。 読み始めて半分で止めた。 理由は、気分が悪くなったから。 本人は肩のこらない笑い話として皆が知ってる…

『嵐のなか』 著:島木健作

この本は、1949 ( 昭和24 ) 年、島木健作の死後 刊行されたものである。 『嵐のなか』が単行本になったのは《この全集が最初》と聞いて探していた。 カバーもちぎれ、中もシミだらけだが、読むのになんら問題はない。 かえって当時のことが想像できる気がし…

挿絵について その2

10月に入手した光文社版『鉄塔の怪人』を熟読。 実際 子供時代には読まなかった少年探偵シリーズも、 今こうして読んでみると、子どもの心に帰れるのが面白い。 物語は、背中にドクロの模様がある巨大カブトムシが町中を のしのし 歩き回るという荒唐無稽な…

江戸川乱歩 著『少年探偵~鉄塔の怪人』

池袋の古本市で、江戸川乱歩の少年探偵シリーズ『鉄塔の怪人』を見つけた。 裸本で、あまり状態はよろしくなかったが、500円だったので購入。 江戸川乱歩といえば、ドラマ『ビブリア古書堂の事件手帖』第10話でも取り上げられていた。 事件の鍵を握る女性が…

挿絵について ①

大衆小説の古本には挿絵が施されているものが多くある。 大佛次郎 著『帰郷』もしかり。 garadanikki.hatenablog.com 装畫は佐藤 敬 氏、挿絵は中西利雄 氏の手によるもの。 両氏は、彫刻家-佐藤忠良さんも会員でいらした 新制作協会 を、猪熊弦一郎らと共に…

大佛次郎 著『帰郷』六興出版社版

11月下旬、池袋で開催されていた 古本市 で買いました。 書棚でひときわ目立っていたのは、斬新な装幀のせいで、 西洋と東洋が混ざり合った色合いにグッと惹かれて手に取った。 どんな物語なのか、ページを繰るのが楽しみになるような装幀だったから。 ( ※ …

『たんぽぽ娘』 ロバート・F・ヤング 著 を読む

ロバート・F・ヤング著『たんぽぽ娘』を読了。 『ジェニーの肖像』を読了した流れで、タイムトラベル物をもう一冊読んでみたくなり手に取った一冊だ。 『たんぽぽ娘』が収録されている本は二冊あり、いずれも絶版本。 入手困難だったので後回しにしていた作…

『ジェニイの肖像』 ~訳 山室静

『ジェニイの肖像』ロバート・ネイサン著 山室静香訳 を読了。 鎌倉書房が昭和25年刊行されたもので、初めての邦訳だったようで、大分傷んだ本。 10月下旬、池袋で開催されていた古本市で見つけたもので、昔、舞台『ジェニーの肖像』を観ていたので購入しま…

雨の日文庫 『しじゅうから日記』  著:ビアンキ

雨の日文庫 (第一集 七) 『しじゅうから日記』を読みます。 雨の日でもないのに (;'∀') ←しばらくは雨の日文庫を読む度にこう言うかも w 物語の主人公は、ジーニカというメスの しじゅうから です。 親離れをしたばかりの何も知らない しじゅうから が色々な…

雨の日文庫 『十六人の小人の冒険』 ノーソフ著

先日購入した雨の日文庫を読み始めました。 雨の日文庫か、ググッと来るネーミング。 雨の日は、たのしく読書しようというイメージなのかな。 今日は晴天だけど…読む。 【雨の日文庫について】 このシリーズは、昭和33年に麥書房 ( 現むぎ書房 ) から発行さ…

雨の日文庫

朝からお弁当を作って、、、 鎌倉に出かけようと思ったら、、、、 注文しておいた本が届きました。 だから今日は、読書の日にしよ。 雨の日文庫。 第一集、全25冊の内、18冊。 欠品があっても仕方がない。だって昭和33年の本だもの。 凄い! 挿絵が佐藤忠良…

島木健作著 『獄』という本

島木健作著『獄』を読了。名著でした。考えさせられました。収録されているのは「癩(らい)」「苦悶」「転落」「盲目」「医者」という5篇で、いずれも獄中での思想犯の話。癩……思想犯として投獄された太田は、刑務所で結核を発症し隔離監房に移される。 そこ…

島木健作の古書

前回、百花文庫で島木健作の『土地』を読んで以来、気になる存在になった作家です。 北海道に生まれた彼は、34歳の時に鎌倉に移転しています。結局彼は、肺結核で42年の生涯を鎌倉の病院で閉じたそうで、お墓も鎌倉の浄智寺にあるのだそうです。 気になる人…

百花文庫で島木健作『土地』を読む

百花文庫にハマってしまい、次に入手したのが、島木健作著 『土地』でした。 島木健作という方は、この本で初めて知りました。何の予備知識もないまま読みはじめ、どっぷりのめり込みました。 至極 読み易く、登場人物に対する表現が端的でわかりやすい。 主…

志賀直哉 『早春の旅』 『ジイドと水戸黄門』 『池の縁』

百花文庫で、志賀直哉著 『早春の旅 他二篇』を読了。 この本に収められている三つの短編は、お子さんたちとの様子を書いたものです。 直哉さんには、義理のお母さんが産んだ年の離れた兄弟たちがいます。 その兄弟のことや、祖母、実母、義母のことを、彼は…