所用で蔵前にやってきました。
初めての町をテクテク。
いい感じの皮製品のお店や、家具屋さん。
あら、このビル素敵
丸い窓・・・
住んでるのよね、でも入口が見当たらない。
ん?
「タイガービルは、売却・解体・改築の予定はありません」
ははは。
色んな人が来て、迷惑してるのかな。
タイガービル、かっこいい、貫録あるなあ
屋上に草生えてるし。
この辺りは凄い。
街路樹の下にカラーが植わってる。
カラーなんて花は、花屋さんでお金を出さなきゃ手に入らないと思う。
さて。
ここまで来たんだから、ちょっと竜泉寺町まで行ってみようかな。
以前、カメキチさんが「小さい町」という小説を紹介していらして。。。
小山清さんの作品は「落穂ひろい」を読んだだけだったんですが、「小さい町」も読んでみて驚きました。
どちらも、小山さんが実際に住んでいた竜泉寺町が舞台なんです。
とても似ているエピソードを扱いながら、読み比べてみると色々な工夫がされていて感動する。
その辺のお話はまたの機会にするとして、
竜泉寺町という町に住む、普通の人々の暮らしぶりが生き生きと描かれていて、
小山さんの目を通すと、しょうもない人も、小さな子供も素敵なんです。
だから来てみたかった竜泉寺に。。。
小山さんがここに住んでいたのは今から78年も前 ( 昭和12年 ) の話で、
新聞配達員として住み込んでいた読売新聞販売所は、昭和20年3月の空襲で焼けてしまったそうです。
訪ねても、なにひとつ無いのも承知です。
こういうのノスタルジーなのかな、しかし何か発見があるはず。。。
浅草からバスに乗るつもりが、バス停の時刻表をにらめっこしながら、テクテク。
ちょっと美味しそうなお店に、フラフラと吸い寄せられそうになったり。。。
あっあれが有名な、浅草六区か、なんていいながら。。。
結局、歩ききってしまった。
大きな鳥居。鷲神社といって、
ここは酉の市発祥の地だそうです。
読売新聞販売所の住所は、下谷竜泉寺町337番地。
この辺りだと思うんだけど。。。
この奥も、337だろうが。もう まったくわからん。(笑)
はす向かいに御饅頭屋さん
お土産の田舎まんじゅうを買ったついでに、お聞きしてみた。
ここに生れて住んでいるっていうご夫婦だそうだけど、
「78年前かぁ、流石に生まれてないからわからないなあ」
あはは。そうですよね、失礼しました。(笑)
何だか、とても昭和のお家。
ここの住人なら分かったりしてね。。。
少し歩くと、飛不動という旗。
正確には、龍光山三高寺正寶院というお寺さんだそうです。
面白い。
お百度のカウンターだ。
数字が書いた石の輪っかがグルグル回るようになってる。
これに数を記してお参りするんですね。
竜泉寺という所は、小山さんよりも樋口一葉が住んでいた町として有名。
凄い記念館もあるのね。
記念館の前の石碑に、おおっ。
菊池寛・小島政二郎コンビじゃないですか。
去年小島政二郎さんの「眼中の人」を読んだばかりなので感動する。
石碑が建ったのが昭和24年、菊池寛さんが亡くなられた翌年だから、
小島さんがお手伝いをしたというわけなのかしら。。。
歩き回っていると、興味があったものが出てきたり、連鎖していくから面白い。
今日撮った写真をもう一度資料と照らし合わせたりと、帰ってからの楽しみもあるけけど。
ここまで来たら、吉原あたりも歩いてみようかしらん。
と、徘徊はまだ、つづきます。